記事一覧
<ゆっくりしていけあま。
目次
スカーレット&ヴァイオレット
役割が持てる構築記事
・ランクバトル(2023/1/6~2/1)
【SVシングル・シーズン2】パルデア探索記 ~怪奇!ヤャラヤットは実在した!?~【最終1869位・レート1945】 - サンプル騎士団(公式)
使用ヤケモン:
・ランクバトル(2023/8/1~9/1)
【SVシングル・シーズン9】チョッキチョッキヤバコプリィィィィwwwwwwww【最終レート1794】 - サンプル騎士団(公式)
使用ヤケモン:
ソード&シールド
異教徒の気持ちを知る構築記事
・インターネット大会(2020/1/24~1/27)
【ガラルルーキーズ使用構築】蒸気器官でゴリんジュ~☆【最終1833・16位】 - みまもりたちの墓場
使用ボケモン
・ランクバトル(2020/2/1~3/1)
【剣盾ダブルS3】御三家のヒツジのギャラジュラドン【最高62位・最終360位】 - サンプル騎士団
使用ボケモン
・ランクバトル(2020/3/1~4/1)
【剣盾ダブルS4】伝説のあまかじマウンテン【最高223位・最終3255位】 - みまもりたちの墓場
使用ボケモン
・ランクバトル(2020/9/1~10/1)
【剣盾ダブルS10】催眠プレイ!~過重を課したセンパツ~【最終レート1793】 - みまもりたちの墓場
使用ボケモン
・インターネット大会(2020/10/16~10/19)
【剣盾ダブル・バトルレジェンド】日向ぼっこボコ☆ザシアンちゃん【最終レート1752・最終83位】 - みまもりたちの墓場
使用ボケモン
・ランクバトル(2020/11/1~12/1)
【剣盾ダブル】湿原エースの検討【シリーズ7レギュレーション用】 - みまもりたちの墓場
使用ボケモン
役割が持てる構築記事
・ランクバトル(2020/8/1~9/1)
【剣盾シングルS9】使用ヤーティ(?)反省会【最終レート1725】 - みまもりたちの墓場
使用ヤケモン(?)
考察・その他
【役割論理】ミミッキュの処理ルート考察【ソード&シールド】 - サンプル騎士団
考察対象→各種ヤケモン
【役割論理】メリープでも分かる「ヤ」の付け方【2019年度版】 - サンプル騎士団
考察対象→ロジカル語法
【大会要項】第一回草の根ヤーティカップ 4/18(土) やつかれさまですぞwww - みまもりたちの墓場
ヤーティカップ大会要項
【役割論理】ドラパルトの処理ルート考察【剣盾】 - みまもりたちの墓場
考察対象→
インターネット大会(2020/11/13~16)
【役割論理】エースバーン+ポリ2に強い選出考察【シリーズ7レギュレーション用】 - みまもりたちの墓場
シリーズ7(2020/11/1~2/1)
ウルトラサンムーン
役割が持てる構築記事
・シーズン7(2017/11/14~2018/1/23)
【ポケモンUSUM】シングルレート2000達成ヤーティ(S7)【一軍統一】 - サンプル騎士団
使用ヤケモン
・シーズン8(2018/1/23~3/13)
【USUMシーズン8】全員フルアタ☆レヒレナットサイクル【シングルレート2100】 - サンプル騎士団
使用ヤケモン
・シーズン9(2018/3/13~5/15)
【USUMシングルシーズン9】ガエン妹フル☆フルアタック 最高・最終2000 - サンプル騎士団
使用ヤケモン
・シーズン14(2019/1/8~4/2)
【USUMシングルS14 最高2022】戦果山盛ヤスゴサイクル - サンプル騎士団
使用ヤケモン
・シーズン15(2019/4/2~6/18)
【USUMシングルS15 最高・最終2011】続☆戦果山盛ヤスゴサイクル - サンプル騎士団
使用ヤケモン
・シーズン15(2019/4/2~6/18)
【USUMシングルS15】選手亡命ヤスゴサイクル【最高1947最終大爆死】 - サンプル騎士団
使用ヤケモン
異教徒の気持ちを知る構築記事
・インターネット大会(2019/1/25~1/28)
【シンプルシンフォニー使用構築】クリムガン始動積みサイクル 最終順位79位- サンプル騎士団
使用ボケモン
・インターネット大会(2019/2/22~2/25)
【USUMムーンルール】夢のあまかじライフ【INC使用構築】 - サンプル騎士団
使用ボケモン
考察
だいもんじヤャラドスの技構成、持ち物、性格 - サンプル騎士団
考察対象→
考察対象→インターネット大会(2018/10/26~10/29)
S10~S12で使った変わったヤケモン(?)たち - サンプル騎士団
考察対象→
USUMフリー マイナーヤケの使用感まとめその1 - みまもりたちの墓場
考察対象→
USUMフリー マイナーヤケの使用感まとめその2 - みまもりたちの墓場
考察対象→
<おわりあま。
【SVシングルシーズン10・最終レート1780】役割論理的見地に基づくヤドロクツキ、ヤヤネイヌ、ヒスイヤレベースに関する一考察
目次
時間がない時は基本選出だけ読めばやk
1.使用構築
昨シーズン使用した構築の改良を目指した。
※昨シーズンの使用構築
【SVシングル・シーズン9】チョッキチョッキヤバコプリィィィィwwwwwwww【最終レート1794】 - サンプル騎士団(公式)
2.構築経緯
昨シーズンの構築のテーマを引き継いでいる。ディンルーに強く出られるヤダイトウ♀をメインに据えたヤーティである。
シーズン9の課題としてゴーカイディンルーカミパオウーラ通称BIG6やデカロクと呼ばれる流行の構築に対して広く見ることが難しく、いずれかを切った選出をしなければならないという欠陥への対応があった。
そこで、パオジアンピンポイントでの選出となっていた炎ケンタロスを外し、新たにカイリューとパオジアンの両方に役割が持てるヤレベースを投入し、ヤダイトウ♀+ヤレベース+ヤバコイルの3匹による基本選出を構築の始点とした。
ヤバコ、ヤダイトウはテラスタルを切る必要がなくヤレベースへテラス権を回せることから、ヤレベースは原種ではなくより攻撃性能の高いヒスイの姿としている。
残り3体に求められる要素は以下の通りとなる。(重要そうなものを赤字表記)
・対イーユイ
・対イダイトウ♂
・対炎、岩オーガポン
・対キラフロル(体感数を増やしていたため可能ならば対策したかった)
・鉢巻枠(いちおう珠も余っている)
・できる限り地面・格闘に強く
・ヤバコイルの過労死防止のためハバカミツツミに強いヤケを優先
・基本選出がサフゴに薄いため選出画面で牽制できるのが理想
対イーユイ・イダイトウ♂枠として当初はヤザンドラを使っていたが、ハバタクカミを後投げされて崩されがちだったので今回はより決定力を呼びにくいヤドロクツキを優先させた。
残る各種オーガポン対策について、まず岩に対してはキラフロルが撒いてくるどくびし解除も兼ねヤヤネイヌを当てた。
炎に対してはオーガポン実装直後はヤーマンダを使用していたが、ハバタクカミ+炎オーガポンの組み合わせに対して山田ヤバコではサイクル負けしてしまうため、無理に受け出すのではなく双方に勝てるヤケを複数選出することで誤魔化す方針とした。
具体的には炎テラスヤドロクツキ、ヤンドロス、ヤヤネイヌ等で殴り勝つことを考え、最後の1枠はヤンドロスとしている。
持ち物配分について、構築段階ではヤヤネイヌはサーフゴー後出しにリスクを付けさせたかったため達人の帯か鉢巻が確定しており、宿六・ヤンドロスはなんでもよかったのだが、ヤドロクツキがヤンドより数値受けを呼びがちでここに鉢巻の火力を合わせたかったため残りをヤヤネイヌ帯、ヤンドゴツメとして構築が完成した。
3.おもな選出
①ヤダイトウ♀+ヤバコイル+ヒスイヤレベース
頼りなさを感じるが一応基本選出。
ヤダイトウで先発に来やすいウーラオスやカバディンルー等を処理し、物理はヤレベ、特殊はヤバコイルで対応していく。
ヤダイトウがステロ撒きを妨害し、ヒスイヤレベースの頑丈を維持できるため、相手がカミツツミの両方を選出してヤバコが過労死しても対応しやすい。
選出で迷った際は、相手の選出ミス(特性頑丈に見えるヤバコヤレベを警戒してステロ要員やウーラオスを選出する、トドロクツキを恐れてサフゴの選出を控え、イダイトウに弱い物理数値受けを選出するなど)に賭けてこの選出をしていた。
②ヤヤネイヌ+ヤバコイル+ヤドロクツキ
受けサイクルへはヤヤネイヌかヤドロクツキを通す。
ヤヤネイヌで物理受けにダメージを蓄積させツキの一貫を作るような立ち回りをしていく。
ヤドロクツキを受けるために相手がフェアリーテラスを切るのであれば、ヤヤネイヌのダストシュートが通るようになりそれはそれで問題なし。
4.個別紹介
今月(2023年10月)末に昇降格議論があるため、落第生(現環境においてヤケモンとして十分な力がないポケモン)・新規候補のヤケモンにはおまけとしてヤケモン化への展望を記載した。
イダイトウ♀
持ち物:こだわり眼鏡
テラスタイプ:フェアリー
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H76 B180 C252
技:ハイドロポンプ、シャドーボール、なみのり、テラバースト
詳しい説明は昨シーズンの構築記事を参照されたし。
昨シーズンに比べ鉢巻ウーラオスが減ったため動きやすくなった。
炎オーガポンとの対面は相手視点タスキ考慮でテラスタルしてこない可能性があるため居座ってドロポンも視野に入る。
ジバコイル
持ち物:とつげきチョッキ
テラスタイプ:水
努力値:ひかえめ (C↑A↓) HC252 B4
技:かみなり、ボルチェン、ラスカノ、テラバースト
詳しい説明は昨シーズンの構築記事を参照されたし。
オーガポン炎の追加、およびディンルーが減りガブ(初手で使い捨ててくる地面ではなく裏に控える地面タイプ)が増えたことにより動きづらくなった。
オーガポンを対面処理したりランドロスへ役割破壊を仕掛けるために水テラスタルとしたがあまり出番なし。
シャドーボールに強くするためにノーマルを使うか、あるいはフェアリーに戻すか
霊獣ランドロス
持ち物:ゴツゴツメット
テラスタイプ:飛行
努力値:いじっぱり(A↑C↓) H244 A252 BDS4
技:地震、ストーンエッジ、とんぼ返り、テラバースト
詳しい説明は昨シーズンの構築記事を参照されたし。
鉢巻を宿六に持っていかれたため、ゴツメを装備させた。カイリューの神速等を想定している。
テラスタイプは個体を用意できなかったので飛行としたが、ガブリアスを止めるフェアリーテラバの方がよかったかもしれない。
ヒスイクレベース
持ち物:いかさまダイス
テラスタイプ:フェアリー
努力値:いじっぱり(A↑C↓) H252 A252 B4
技:つららばり、ロックブラスト、じしん、テラバースト
ヤダイトウ♀、ヤバコイルとともに基本選出を構成する。ちなみにヤスイヤレベースではなくヒスイヤレベースである。
テラス前提だが役割対象はカイリュー、パオジアン、ランドロス、ミミッキュ、ガブリアス、セグレイブなどで物理を広く相手できる。ロクブラとつらら針を持つため炎や岩のオーガポンにも強め。岩は体感はたき落とすを食らいがちのため安定しないが。
タスキ率の高いパオジアンやマルスケカイリューを相手してもらいたいため、一致技はつららばりロクブラをまず採用し持ち物はいかさまダイスとした。この他の技はサーフゴーへの打点として地震、ウーラオスへの打点としてテラバーストを選んでいる。
テラスタイプは聖剣・インファ半減とテラバーストに期待してフェアリーとしている。その他候補として聖剣等倍かつ氷柱落とし半減を維持できる水・炎があったのだが、前者はパオジアンの電気テラスに突破されること、後者はカイリューの地震がさすがに厳しいことから氷柱半減はあきらめ最も無難なタイプを選んだ。
イダイトウによってステロを抑制できるため、上記役割対象の他、選出に迷った際はがんじょうに期待してヤレベースを連れて行くことが多かった。
<ヤケモン化への展望>
現在、論理wikiでのこのポケモンの評価は落第生となっている。2023年8月6日の議論で落とされてしまった。
原種に比べ格闘4倍・地面2倍である欠点が大きく、この耐性ではサイクル適正がないと判断されたわけだが、今回のヤーティではテラスタルをこのポケモンに回しやすく、かつヤダイトウが地面・格闘を流せるため原種より噛み合うと判断して投入に至った。
原種と比較したヒスイの長所として、素のAの高さと一致岩技の存在は大きい。
例えば炎オーガポンに対して、原種ベースではエッジが無振りに対して低乱数1発だが、ヒスイベースならHB振りも高乱1である。テツノツツミイーユイハバタクカミの後投げも牽制できる。
ただ、上記のように攻撃性能は高いものの、これをもってヒスイヤレベースを再度ヤケモン昇格候補とはできないだろう。
耐性が貧弱でかつテラス権を独占するこのヤケモンは、ヤーティ構成を大きく縛ってしまうためやはりヤケモンとしての需要があるとは考えにくい。このポケモンが落第したレギューションDとEとで独自の役割対象が追加されたわけでもない。
残念だが落第生が妥当ではなかろうか。
トドロクツキ
持ち物:こだわり鉢巻
テラスタイプ:ほのお
努力値:いじっぱり(A↑C↓) H244 A252 BDS4
技:はたき落とす、かみくだく、じしん、ストーンエッジ
対イダイトウ♂、イーユイ枠としての投入。
役割対象は上記2体の他、サーフゴー、ドラン、水ロトム、サンダーなど。
タイプ相性的には炎オーガポンに有利だが、じゃれつくを持っていない個体を見たことがないので役割対象としては勘定していない。
上記役割対象の他、ラキラッシャドヒドのような受けサイクル、コータス+ハバカミ、ツキ、オーガポンのような晴れパーティに対してもテラスタル前提で選出していく。
技は最大火力(厳密にはドラゴンダイブが上だが持ち物ありならほぼ同じ)のはたき落とす、サイクル2週目に撃つかみくだく、悪技と併せて広く等倍の取れる地震、サンダー・オーガポンに撃つエッジを採用した。
カイリュー、ディンルー、頑丈持ちなどとの偶発対面警戒で蜻蛉も欲しかったが、あまりツキを先発に投げないので上4つを優先させている。変えるならエッジが最も撃つ機会が少ないのでそこか。
テラスタイプは晴れ展開に対して強く出られる炎としている。ハバタクカミを対面処理した後イダイトウ♂のアクジェ圏内に入りやすくなってしまうのが玉に瑕だが、2匹の型次第ではムンフォ+アクジェを耐えられる。
立ち回りとしては、主に有利対面を作って一貫性の高いはたきを撃つのが基本だが、サンダー対面に限っては相手視点宿六が役割対象に見えているのか居座ってくるため素直にエッジを押すようにしていた。
パオジアンと対面した際は、なぜか氷技以外の技を撃たれることがなかったのでヤレベースに引いていた。聖剣を撃たないのは飛行テラス警戒か、あるいは先発に投げるパオジアンは聖剣を抜いているのだろうか。
ヤザンドラと比較した際の強みとして、ハバタクカミを呼ばない点は明確に魅力である。もちろん代わりにヘイラッシャ等の物理数値受けは呼ぶもののカミよりは対処しやすいため気にならなかった。
<ヤケモン化への展望>
2023年10月現在、論理wikiでのこのポケモンの評価はヒスイヤレベースと同様に落第生となっている。2023年6月4日に落第した。
ヤンギラスと役割が被りより狭い範囲しか相手ができない、メインウェポンがドラゴンダイブと噛み砕くではサザンに比べて崩し性能が低すぎるというのが当時の結論であった。
要するに役割範囲でヤンギに劣り、攻撃性能でヤザンに劣るという評価だったわけだが、イダイトウ♂の増加によりヤンギラスにはない役割範囲を獲得したこと、はたき落とすの習得によって攻撃性能が伸びたことから上記の欠点は若干ながら改善傾向にある。上の結論は再考してもよいように思う。
その際問題となるのは「何を確定技とするか」かもしれない。
はたき習得直後より論理wikiでは「竜技なしのヤドロクツキ」が提唱されてきた。
ドラゴンダイブ不要論の主な論旨は以下の通りである。
◆ダイブ不要論
・ダイブとアイテム有り叩きとで威力差が小さい(威力差5)
→はたき落とすという新しい最大火力の登場
・ダイブは抜群を取りにくい竜技であり、素早さ()の高いツキの性質上を竜を呼ぶこともないためなおさら弱点を突きにくい
・ロトムも落とせない程火力が中途半端で遂行に使いにくく、明確にダイブが要求される相手が現状いない
・竜と悪が範囲被り気味で悪受けにはサブウェポンで負担を与えることが可能
→宿六が使うダイブの性能への疑問視
今回はそうしたダイブ不要論を受け、最大火力をはたき一本に絞ったヤドロクツキを使用してみた。
ヤドロクツキは覚えさせたい技が多いヤケモンで、打ちどころが少ないダイブより他の技を優先させたいことは確かに多く、実用性は感じた。
優先させたい技としては例えばヘイラッシャやアーマーガアに撃つテラバースト電気・炎、ディンルー入りへダメージを与えつつサイクルを回す蜻蛉帰り、ブーストエナジーを持たせるのなら地震と合わせて広範囲を射程に入れられるアクロバット、テラスタル必須だが壁対策となりえる瓦割りなどが考えられる。
ただ役割論理はありていに言えば実用性が全てではないので、ダイブ抜きの型が強いからといってwikiで大々的に認めるかどうかはまた別の話だろう。
ロジカル神学者たちの研究と議論が待たれるところである。それもヤドロクツキが昇格した後に、さらに余裕があれば、の話だが。
ヤヤネイヌ
持ち物:達人の帯
テラスタイプ:飛行
努力値:いじっぱり(A↑C↓) H252 A252 B4
技:ダストシュート、インファイト、はたき落とす、冷凍パンツ
最大の役割対象は岩オーガポン。その他ディンルー、ゴリランダー、キノガッサ、マスカーニャ、テツノブジンなど。
どくびし回収を目的にキラフロル入りに投げたり技範囲を活かして受けサイクルにも投げていく。
技構成は一致2つとサーフゴーに打点の取れるはたきが確定。ガブランドに撃つ冷パン、ドヒドイデに撃てるサイコファングは両方有用で甲乙つけがたかったが壁構築が環境にいないため最終的に冷パンを優先させた。
テラスタイプは飛行を採用した。ランド対面時、地震で殴ってくるのを返り討ちにするためのテラスタイプとなる。地面半減かつ飛行が抜群でないタイプがこれしかないため一択。一応ヘイラッシャの地割れも躱せる。
<ヤケモン化への展望>
この新規ヤケモン候補はヤツノカイナと比較されがちなため、以下ヤツノカイナとの違いから使用感を述べる。
ヤツノカイナとの大きな違いは特性の番犬である。これによってランドロスの後投げ、およびそこから生じうる蜻蛉でハバカミ降臨といった隙を減らすことができる。
高威力の一致技を2つ持つ点も魅力であり、例えばヘイラッシャにフェアリーテラスを切られてしまうとテツノカイナでは崩せなくなってしまうが、イイネイヌであればもう一方のダストシュートで突破することが可能である。
また、これは論理的な強みとは言えないものの、対面からパオジアンサフゴ炎オーガポンハバカミツツミミミッキュイーユイ等を相手でき、岩オーガポンが選出されていなくとも腐りにくい。カイナと比べると対面限定で勝てるボケモンとして追加でハバタクカミが入っているような形。
この他カイナにない強みとしては面倒な異教徒戦術を無理なく対策可能である点が挙げられる。
例えば、キラフロルには勝てないもののどくびし撤去+ステロ半減のため、上述の勝てる相手の広さも相まってキラフロル入りのボーティには基本的に出しやすい。
この他、壁をサイコファングで割りに行くこともできる。現状壁構築はほぼ切ってもいい使用率だが、アローラキュウコンが解禁されるレギュレーションEなら活躍が期待できるのではないだろうか。
持ち物が達人の帯で済み、安い点も強みと言えるか。
まとめると
・岩オーガポンにある程度安定し、
・広い範囲に勝てるので選出しやすく、
・どくびし、壁などの使用率そこそこの異教徒戦術を取りこぼさず、
・持ち物が安い
といった具合でヤーティの補完として枠を割くに値する性能があると見た。
ただパオジアンに役割を持てないのは事実なので、他の優秀な格闘ヤケモンとの競合は依然として問題である。ヤツノカイナ・各種ヤンタロスを差し置いてこのヤケが必要となる強いヤーティが存在しうるかどうかは今後の他の論者らの研究に任せたい。
5.戦績
最終順位は2605位、最終レートは1780。
昨シーズンのヤーティの改良を目指したものの、レートには結びつかなかった。
まず原因として、純粋に対戦数が少なく、このヤーティの立ち回りを詰め切れていなかった。
また構築経緯では炎オーガポンに対して対面処理ぎみに対応する、と書いたが、流行の炎オーガポンに対して後出しが効かないヤーティはさすがに厳しかった。
炎オーガポンに対して安定する炎ヤンタロスを投入したり、ヤーマンダをカミ後出しを咎めるアイへを覚えさせつつ再度加える(択ゲーとなることはある程度諦める)ことなどを検討すべき気がしている。
6.おまけ ~ヤヤネイヌのどくのくさりについて~
3割は必然力の範囲外なのでゴミですなwwwwww
断じてありえないwwwwww
のだが、ありえないとは思いつつ毒の鎖の方も使用した。
回復技で粘ってくる相手には刺さる、と言える。
瞑想地下水で両受けしようとしてくるヤバソチャや受けに出てくるゴツメカイリューヘイラッシャなどを毒にでき、一定の活躍はした。輝石カミッチュには遭遇しなかったがこれにも効いたであろう。
必然力の範囲外なので考察するには値しないことであるが、岩オーガポンを毒にし頑丈を貫通して即死させられるのも余計な被弾を避けられるため評価点。
とはいえランドがちょくちょく受けにくるため、番犬も役に立つ機会があり実用性は現時点では番犬が上と見ている。
たらればはありえないものの、今後かちきミロカロスやアローラキュウコン、まけんき草オーガポンの流行等でランドが失墜し、かつどく以外のテラスタイプの輝石カミッチュやヤバソチャが爆増、あるいはポリ2が解禁されるようなことがあれば考慮には値する(かもしれない)。
こちらも今後の他の論者らの開拓に任せたい。
7.おわりに
サムネイルのトレーナーカード作成ツールは下記のサイトのものを使用した。
【SVシングル・シーズン9】チョッキチョッキヤバコプリィィィィwwwwwwww【最終レート1794】
<北風が身に染みるあま……。
目次
1.使用構築
本構築はポケモンSVのレギュレーションDのカードプールを想定したパーティである。
レギュレーションDの特徴は以下の通り。
・禁伝使用不可
・パラドックスポケモン使用可
・パルデア産準伝説が使用可
・バンク産一部準伝説が使用可(ランドロス、ウーラオスなど)
・ヒスイリージョン使用可
チョッキヤバコイルの試用ヤーティとしてシーズンを通して使ってみた。
基本選出はヤンドヤバコ+1。
2.構築経緯
まず、ディンルーに対して強いヤケモンを探すことから構築を組み始めた。
このポケモンにはカタストロフィによる削りとステロがあるため、意識していないとステロを撒かれた上で1:1交換を取られてしまい、サイクル戦がやりづらくなってしまう。
ディンルーに有利が取れるヤケモンとしてはこの他ヤダイナキバ、オリーヴァなど色々と存在するが、使用率上位のフェアリーや毒テラスを切られた際に大きな隙を晒してしまうことから、ディンルーを叩きに行く技のタイプは水、氷が望ましい。
そこで適応力によって高火力の水技(不思議な言い方)を使用できる拘り眼鏡のヤダイトウ♀を最初に投入した。
ちなみに、実はディンルーのテラスタイプとしては水も使用率上位だったのだが、当時は使用率3位とはいえ毒とフェアリーのテラスが大多数を占めていたためあまり意識していなかった。
またディンルーに対しテラスタル関係なく高打点で殴れ、ヤダイトウとの相性補完にも優れるヤチグマも併せて投入した。
ところで、ヤダイトウ♀の役割対象はオオニューラ、水ウーラオス、ディンルー、ヒードランなど先発に来やすいものが多いため、先発でハバタクカミ、テツノツツミと対面した際の引き先が求められる。特にハバタクカミに対してヤダイトウは大きな隙を見せてしまう。
イダイトウ♀と対面した際、確かに耐久に振ったヤダイトウに対してムーンフォースでは確定1発にはならないためこちら視点ではシャドーボール安定であり、ヤチグマ後投げが成立するように見えるが、実際は襷型がメジャーな型であるためかムンフォシャドボいずれも打ってくる。
これらの特殊アタッカーに対して、論理wikiで提唱された以下のヤダイヤチグマサンプルヤーティではヒスイヤメルゴンでの対応を想定しているが、ツツミはともかくカミのムーンフォースはなるべく半減で受けたいところである。
※ヤダヤチサンプル:
そのため、ヒスイヤメルゴンではなくヤケモンから落第してしまったヤバコイルにチョッキを持たせ対策とした。先日の議論で眼鏡型がヤケモンから落第してしまったがチョッキ型なら役割対象が確保できるのではなかろうか。
4体目にパオジアン対策としてゴツメの炎ヤンタロスを選択。
電気テラバ等主要サブウェポンで役割破壊を食らわない点が強みとなる。
そして、上記4体は地面の通りがよすぎ、またカイリューに薄いため鉢巻ヤンドロスを投入した。
最後の6体目はいずれも一長一短あり難航した。
ここまでで明確な対策が取れていないポケモンは単体としては胞子勢、キラフロル、水ロトム、イーユイ、セグレイブで、並びとしてはアマガドヒドディンルーのようなガチグマ受けを備えた受けサイクルである。
当初は水ロトムおよび胞子組を重く見て、カミツツミの補強ともなるヒスイヤメルゴンを最後の枠に入れていたがヤバコイルと役割が被り抜いた。
次に出会い頭とテラスタルでむりやり広い範囲を相手できる炎テラスヤヲハウハネを試したがさすがに水ロトムや霊獣ボルトのような電気に薄すぎて断念。最終的にイーユイ、水ロトムにタイプ相性で有利を取れる悪竜のヤケモン2匹に白羽の矢が立った。
このうちヤドロクツキの方は上記の役割の他、炎テラスによってアーマーガアを突破して受け駒3体選出の相手にガチグマの一貫を作ることができたが、水ロトムに鬼火を撃たれがちなためパーティから外し、鋼テラスヤザンドラを採用するに至った。
受けサイクルへの役割は放棄するものの鋼テラスを切ることでキラフロルやセグレイブへの役割も得られるのが魅力である。
最後にガッサやバレルに対しては技枠が余っていたヤンタロスに寝言を持たせて一応の対策とした。
3.個別紹介
緑字部分は改良の余地あり
イダイトウ♀
持ち物:こだわり眼鏡
テラスタイプ:フェアリー
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H76 B180 C252
技:ハイドロポンプ、シャドーボール、なみのり、テラバースト
物理耐久指数:22140
特殊耐久指数:19475
火力指数
☆シャドーボール:40080
☆ハイドロポンプ:55110 H252サンダーを75%の乱1
役割対象は主に耐性受けの可能なヒードランおよび水ウーラオス。
ヘイラッシャ、アーマーガア、ディンルー、キョジオーン等の低火力の受けポケモンも役割対象となる。
上に挙げたものの他、地味なところではグレンアルマ、コノヨザルが見えた時も先発させていく。
テラスタイプはウーラオスが悪タイプだった時のためのフェアリーとしている。
ちなみにテラスタルすると適応力補正がフェアリー技のテラバにしか乗らなくなり水霊技の威力が激減するためテラスタル後はテラバ以外撃たない方がよい。
努力値振りはH実数値205、BD実数値合計203で合計耐久値が高くなるよう振った。特殊耐久もある程度は確保したかったものの、仮想敵の筆頭はウーラオスのため、Hに振った後の余りはBに振り切っている。
こちらのヤンドロスがステロ型に見えるためか、相手の初手に水ウーラオスがよく来てくれるため、ドロポンやシャドボで崩しに行きやすく使いやすかった。
C特化眼鏡の火力はサンダー、ジバコイル等電気への役割破壊に役立つ。チョッキジバコがシャドーボールでさえ確2のため後投げを拒否できる。
またウーラオス対面で水技を選ぶと相手がガチグマを出して来ていてそのまま落とせることもあった。
総じて火力がきわめて高く、水技でも霊技でも役割対象に遂行できることが多いため撃ち逃げで相手を崩していく立ち回りがやりやすい。
半面、カイリューハバカミパオサフゴツツミといった使用率上位には勝てず、ランドロスに対しても後投げは効かないなど腐りやすさは気になった。腐りがちなのは死んでる魚だからしょうがないかな……。
このヤケモンを運用するのであれば取り巻きは火力よりは対応範囲の広さを優先したヤケモンで固めることが必要になるだろうか。
ガチグマ
持ち物:火炎玉
テラスタイプ:フェアリー
努力値:いじっぱり(A↑C↓) H204、A252、D44、BS4
技:からげんき、ぶちかまし、インファイト、かみくだく
物理耐久指数:29106 ランドロスの特化じしん確3
特殊耐久指数:24486 ハバカミの臆病ムンフォ確3
火力指数(根性込み)
☆からげんき:66465 威嚇込み無振りランドが5割の乱1
☆かみくだく:25320
役割対象はドヒドイデ、ドオー、ディンルー、クレセリア、サンダー等の低火力の受けポケモン。
この他ガブリアス、カイリュー、ランドロスなどにも強引に投げることがある。
テラスタイプは特に使いたいものがなかったため、とりあえず相手の鉢巻逆鱗を止めたりできるフェアリーにしておいた。
努力値振りはH実数値231、BD実数値合計232でこちらも合計耐久値が高くなるよう振った。
仮想敵は主に特殊のため、Bはランドの地震確3となる4振りに留めている。やけどとゴツメで万全の体力管理ができることはないため細かな調整にさほど意味はなさそう。
使用率上位に勝てる相手が多く、かつ受けにくいポケモンということで選出しやすく使いやすかった。
技構成はノーマルを半減してくる相手にダメージが入るような構成にしてある。用途は主にクレセリアのテラス対策。インファはマイナーなところでミミズズにも撃った。
こちらがある程度削れていると空元気読みなのかハバタクカミが後投げされることがあるので、クレセ対面やディンルー対面はタイミングを見て、最悪相手が生き残っても後続の圏内に押し込めばやkくらいの気持ちでかみくだくやぶちかましを押すプレイングもある。
性能については申し分ないが、アーマーガアに受けを許す技構成なのが少し気にかかっている。テラスタイプを炎にし、インファの枠をテラバースト(ゴツメ対策)なり炎のパンチなりに変えて崩し性能を高めるべきかもしれない。
ジバコイル
持ち物:とつげきチョッキ
テラスタイプ:フェアリー
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 B4 C252
技:かみなり、ボルチェン、ラスカノ、テラバースト
物理耐久指数:23895
特殊耐久指数:29205 ツツミの特化ドロポン確3
火力指数(アナライズ込み)
☆かみなり:42900
☆ラスターカノン:31200
役割対象はハバタクカミ、テツノツツミ、サーフゴー、水ロトム、特殊ドラパルト、特殊カイリュー、ゲッコウガ、霊獣ボルトロスなど。
チョッキを着てハバタクカミの眼鏡ムンフォの一貫を切ってもらう。
有利対面でラスカノを押すことでディンルー以外の地面を確2に押し込めるのはやはり強かった。
テラバーストは主に霊獣ボルトロスに対して撃つ。電気無効のためか相手側に打点がないにも関わらず後投げされたり居座られたりすることがあり、霊獣ボルト入りには有利対面テラバが良く通った。
電気技は雷にしておくとドヒドイデの居座り時に大きなアドバンテージを稼ぐことができる。
テラスタイプはとりあえずフェアリーとしている。ガブ対面では交代読みの行動をされることが多かったため、突っ張ることもできるようにした。ドヒドディンルーの並びに対して両方に打点が持てる他、ウーラオスにも強く出られる。
ハバタクカミのC252ムンフォ+マジカルフレイム×2が5割の乱数であり、かつC1段階下降アナライズラスカノが無振りに確2のため、若干役割は安定していないのだが、マジカルフレイム持ちの個体が少なかったためそれほど困らなかった。
最近よく見かけるようになった水テラス型に勝てるのはチョッキヤバコの強みであろう。
半面、水に対して役割が安定しない点が気にかかった。ツツミの眼鏡ドロポンを食らうと半分以上削られるので役割が安定せず、水ロトムに対しても余裕のない立ち回りを強いられる。
テラスタイプは水を半減するものの方がよいかもしれない。地面も半減できる草とかだろうか。
ランドロス
持ち物:こだわり鉢巻
テラスタイプ:飛行
努力値:いじっぱり(A↑C↓) H244 A252 BDS4
技:地震、ストーンエッジ、とんぼ返り、テラバースト
物理耐久指数:32634(威嚇込み)
特殊耐久指数:19600 ハバカミの特化眼鏡確2
火力指数
☆地震:48600
☆ストーンエッジ:32400
役割対象はガチグマ、ランドロス、ハッサム、ミミッキュ、ガブリアス、ヒスイヌメルゴン、ドヒドイデなど。
主に地面の一貫を切るために選出し、この他カイリューを見たらなるべく選出する。
ディンルーへの削りを重視して鉢巻を持たせたところ、ヘイラッシャ等数値受けでは止まらず飛行テラバでカイリューもごり押しできるようになった。ランドランド対面の岩技打ち合いも勝ちやすい。
地震飛行テラバエッジのいずれかが相手のパーティに一貫していることが多く、受け出し性能と崩し性能とを両立した優秀なヤケモンだった。
広範に物理を相手できるため、特殊をだいたい相手できるヤバコと同時選出をよく行った。ヤンドヤバコ+1がこのヤーティの基本選出となる。
蜻蛉でカイリュークレセランドに小ダメージを入れつつガチグマを降臨させて火炎玉発動の動きは決まれば強力だが、相手の居座りも考慮すると押しづらくあまり決まらず。
サザンドラ
持ち物:命の珠
テラスタイプ:鋼
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 C252 D4
技:流星群、悪波、ラスカノ、文字
物理耐久指数:21890
特殊耐久指数:22089
火力指数
☆流星群:49179
☆悪の波動:30264
役割対象はサーフゴー、イーユイ、水ロトム、イダイトウなど。水ロトム入りを崩し、イーユイを流すために投入した。
ディンルーに受けられてしまうものの、水ロトムがフェアリーテラスしてテラバを撃ってくることが減り、ロトムに役割を持つ駒としては扱いやすくなった感がある。
炎ヤンタロスとは相性補完に優れており、よく同時選出した。
ランドロスに対してはとんぼ返りで大きなダメージをもらってしまうため、地面の一貫を切る目的での選出は若干しづらい。
セグレイブやカイリュー、ガブリアス等の処理をするために鋼テラスは役に立ったものの、ラスカノ・大文字についてはあまり使用せず。
ハバタクカミ対面はマジカルフレイムがないことを祈ってヤバコに引いていたがちょくちょく撃たれたため、安定する行動がない。そのため相手に水ロトムがいる場合でもジバコイルに任せてしまうことがよくあった。
炎ケンタロス
持ち物:ゴツゴツメット
テラスタイプ:ほのお
努力値:いじっぱり(A↑C↓) H252 B4 A252
技:フレドラ、インファ、エッジ、寝言
物理耐久指数:34125(威嚇込み) パオジアンの特化つらら+電気テラバ×2確定耐え
特殊耐久指数:16380 イーユイの特化悪波確3
火力指数
☆フレアドライブ:32040
☆ストーンエッジ:17800
役割対象はパオジアン、ハッサム、キノガッサ、ドドゲザン、モロバレル、マスカーニャ、ミミッキュなど。
このヤーティにおける辛い部分の穴埋めのような存在であり、パオジアンや胞子持ちを見たら選出していく。
テラスタイプはハバカミのムンフォ半減しつつ最大火力を伸ばす炎。ストーンエッジはパオジアン→サンダーorカイリューに一貫する打点として採用した。
役割対象に対しては安定する一方、上5匹に比べ受けられやすく、ランドロスやカイリューなどに安定した降臨を許すため、交代読み交代が必要となる場面が多かった。
カイリューに対してはヤンド後投げでよいものの、負担皆無のヘイラッシャ、蜻蛉でパオジアンの再展開がありえるランドロスなどに対してはこちらも読んでジバコやヤンドへの釣り出しが必要になる。
4.戦績・反省点
最終順位は2668位、最終レートは1794。
レート2000どころか1900も達成できず。力不足の構築および実力と言わざるを得ない。
構築の欠点として、使用率上位のポケモンに対して役割を持てるポケモンが少ないせいで流行の並びに対して4枠選出が強いられがちだったことが挙げられる。
例えばシングルのゴーカイディンルーパオカミウーラ――いわゆるBIG6の並びに対し、パオジアンには炎ヤンタロス、ハバタクカミにはヤバコイル、ウーラオスにはヤダイトウでしかそれぞれ受け出しが効かず、これらに厚い選出をするとカイリューに隙を晒してしまう。
BIG6:←パオジウーラカミカイリューの4匹が特に辛い
基本選出となっているヤンドヤバコに合う1匹を探すか、あるいはヤダイトウ♀の取り巻きを全面的に考え直すか、どちらにせよヤザンドラの枠は考え直す必要がありそうである。
5.最後に
サムネイル用の画像を置く。
しばらく見ないうちにまた新しいフォーマットのものが生まれていた。こういうサービスはどんどん利用していきたいものである。
<おわりあま。
【SVシングル・シーズン2】パルデア探索記 ~怪奇!ヤャラヤットは実在した!?~【最終1869位・レート1945】
<また会ったあまね。
目次
時間がない時は基本選出だけ読めばやk
1.使用構築
本構築はポケモンSVのシリーズ1環境のレギュレーションを想定したものである。
シリーズ1のレギュレーションは以下の通り
・パルデア図鑑400匹のみ使用可能(リザードン、エースバーン等使用不可)
・禁伝・準伝・パラドックス使用不可(ディンルー等使用不可)
ヤーティを組もうとしたがうまく行かなかった……。
2.構築経緯
今回のルールはとにかく600族ドラゴンが強いことが特徴である。
高種族値ポケモンが極端にドラゴンタイプに固まっており、テラスタルのおかげでタイプ相性による役割関係をある程度貫通できてしまう。
テラスタルがなくとも炎技や地面技の存在から、サーフゴー・マリルリ等で後投げから対応するのは難しい。レヒレ、テッカグヤといった強力なフェアリー・鋼タイプも出禁である。
こうした理由から、相手の竜を落としかつドラゴンヤケモンの行動回数を増やすことが分かりやすく勝利に直結すると考え、相手のドラゴンに対して突っ張れるテラスタイプ鋼のドラゴンヤケ、そして鋼タイプとの相性補完に優れるヤャラドスの組み合わせ――言うなれば新生ヤャラヤット――を構築の始点として据えた。
キョジオーン入り等に対して特殊2枚を選出したいこと、ドラゴンタイプ以上に相手を選ばず選出できる特殊ヤケがいないこと、特性のおかげで微妙に役割が被りにくいことから、サザンとマンダは2匹とも投入した。
持ち物はマスカーニャに対し有利が取れて選出率がより高くなるであろうマンダにこだわり眼鏡、サザンに命の珠を渡している。
4匹目はサザンドラ等の特殊を受ける枠兼受けサイクルへの崩し枠としてテラスタイプ岩のこだわり鉢巻ヤンギラスを確定とした。
上記4体はさすがに竜技が一貫しすぎ、また水ロトムに薄すぎるため、残り2匹は鋼(竜の一貫を切る枠)+草(対水ロトム枠)でしばらく色々なヤケモン候補を試していた。
鋼枠:
※ドドゲザン、マリルリはヤケモンとして運用する強みが見当たらないため除外
草枠:(テラスタイプ草)
※モロバレル、ドオーはヤケモンとして運用する強みが見当たらないため除外
最終的に、マスカーニャに対して強いことを評価して鋼枠をデカヌチャン、ドヒドイデ入りの受けサイクルをよく見るようになったことからボルチェンが欲しくなり草枠をカットヤトムに決定し構築が完成した。
テラスタルは基本的に相手のドラゴンタイプの処理に対して使いたいため、マスカーニャに勝てるとはいえ草テラス炎ヤンタロスはボツとなった。
その後、デカヌチャンに持たせる持ち物がなく、とつげきチョッキを持たせたため本構築はヤーティっぽい何かとなってしまった。反省。
3.おもな選出
・基本選出1
ボーマンダ+ギャラドスorサザンドラ+デカヌチャンorバンギラス
+or+or
鋼+飛行(浮遊)+対特殊枠の並び。
とにかくマンダの繰り出し回数を増やしてサイクルに負担をかけていく。
マンダの裏は基本的にギャラドスだが、水ロトムがいたり、キョジオーンがいたりする場合はサザンドラを選出する。相手に竜が多ければギャラ、受け駒が多ければサザンを出すのが無難。
最後の対特殊枠はほぼバンギラスで問題ない。特にウルガモスがいる場合はバンギラスを確実に出すこと。クエスパトラ・ゲンガー・ジバコイルがいる場合はなるべくデカヌチャンを出していく。
選出で迷ったら全部マンダ+ギャラ+バンギでよい。どうせ相手も選出ミスするかもしれないし……。
・基本選出2(地面ナシ)
デカヌチャン+ボーマンダギャラドスサザンドラバンギラスから2匹
+のうち2匹
相手のパーティにバンバドロ・ガブリアス・カバルドンといった強力な地面がいない場合はこちらの選出でもよい。逆に言えばこれらのポケモンに出し負けてステロを撒かれると大変なことになるので、地面タイプがいる時のデカヌチャン先発はおススメできない。
デカヌチャンを先発に置くと、起点づくり作成型に見えやすいためか、サザンドラ・ジバコイルが挑発から入ってくれたり引かなかったりするので有効打を入れやすい。交代読みはせず素直に動いて問題ない。
・対受けサイクル
++or
ドヒドラッキークレベースキョジオーン……といった感じの受けサイクル的なパーティにはバンギラス・カットロトムの2匹で崩しを狙う。どくびしを撒かれるのが最悪なので、ドヒドイデ入りにはカットムを初手に置きたい。
4.個別紹介
緑字は変更の余地あり
ボーマンダ
持ち物:こだわり眼鏡
テラスタイプ:はがね
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 C252 D4
技:流星群 暴風 大文字 ハイドロポンプ
火力
ドロポン→H252キョジオーン:
202 ~ 238 (97.5 ~ 114.9%) 乱数1発 (81.3%)
流星群→H252ヘイラッシャ:
229 ~ 271 (89.1 ~ 105.4%) 乱数1発 (31.3%)
大文字→H252サーフゴー
200 ~ 236 (103 ~ 121.6%) 確定1発
構築の軸A。威嚇のおかげである程度の出し負けはケアできるため、ほぼすべての構築に対して先発で起用し流星群を押していく。
構築的にステロを撒かれると致命傷なので、カバルドンが見えたら必ず先発に置いていた。この他コノヨザルに勝ちうるパーティ唯一のポケモンでもあるので、この時も確定選出である。
ガブリアスやセグレイブ等ドラゴンミラーは不利対面となるが、テラスタルを切って居座っていた。構築経緯で述べた通り、強力なドラゴンタイプに対して1ターン与えるよりはテラス権を失う方がマシであるし、そもそもこの構築は元々鋼+ギャラドスの相性補完で回していく構築なのでマンダを鋼タイプにしておくことそのものにも意味があるためである。
デカヌチャン・カットロトムという起点づくりらしきポケモンがいる並びのせいか、カバやヘイラッシャ、ラウドボーンなどの物理受けが繰り出されやすいっぽいので、撃つ技に困ったらとりあえずその辺りに多めに入る流星群を押しておけば問題ない。
C特化しても物理受けへのダメージが結構ギリギリのため、持ち物は眼鏡が無難。
技は、最高打点の流星群、コノヨザル・マリルリに撃つ暴風、鋼に撃つ文字、キョジオーン・カバルドンに撃つドロポンで確定。
サザンドラ
持ち物:命の珠
テラスタイプ:はがね
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 C252 D4
技:流星群 悪波 大文字 ラスターカノン
火力
流星群→H4セグレイブ(等倍):
175 ~ 207 (91.6 ~ 108.3%) 乱数1発 (50%)
耐久
セグレイブの特化+1テラバースト(一致):
133 ~ 157 (66.8 ~ 78.8%) 確定2発
構築の軸B。テラスタルをすると特性浮遊の単鋼となるので、マンダより単体性能が高い。
あまりサイクルを回せそうにない構築が相手の場合に投げていく。例えばデカヌチャン+セグレイブのような、マンダで即死させられないステロ撒き+抜きエースの構築は威嚇連打で止まらないのでこちらを選出する必要がある。
この他キラフロルとガブリアスが同居したパーティにも積極的に投げていく。デカヌチャンでもキラフロルには勝てるが、ガブリアスと先発で対面する裏目を考えるとサザンドラから入る方が無難。
技構成はよくあるものを4つ採用した。ラスターカノンのみ使用機会が少ないが、マンダが相手のフェアリーテラスで即死した際にこれで切り返せることもあり、他に相応しい技もないので入れてある。
バンギラスとボーマンダを見てか、フェアリーテラス水ロトム+ラウドボーン+カバルドンのようなフェアリータイプでサザンドラの一貫を切ること前提の3鈍足選出をされることがたびたびあり、珠サザンはよく刺さった。
ギャラドス
持ち物:ゴツゴツメット
テラスタイプ:フェアリー
努力値:いじっぱり (A↑C↓) H252 A252 B4
技:アクアテール ゆきなだれ 地震 テラバースト
鋼化したドラゴンの裏に添える。
今作ではセグレイブやマスカーニャなど非接触技主体の物理アタッカーが増えたが、ガブリアスイルカマンハッサムドドゲザンウェーニバルなど有利な相手も増えたのでゴツメギャラの使い勝手はやはりよい。
火力はいまいち信用ならないので、交代読み交代を求められる時もある。
とくに裏に水ロトムがいた場合は相手の攻撃をギャラで受けた後、水ロトム交代読みでマンダやバンギに即引きなどしていた。
技は一致の水の他、範囲重視で地面と氷を採用。テラバーストは使用機会がまるでなかったので相手のギャラドスにダメージの見込めるエッジにしたり、昨今数を増やしているミミッキュに撃てるアイへにしてもよいかもしれない。
ウェーブタックルを覚えなかったのは少々不満ではあるものの、ゆきなだれでサザンを処理、地震でサーフゴーを削るなど数の多いポケモンに対して勝ちうるのでよく選出した。
テラスタルを切る場面が限定的なので、テラスタイプはフェアリーとした。サザンドラやマンダがドラゴン技を受けて落ちる、ドドゲザンのふいうちケアなどを想定している。
鋼だとマスカーニャやセグレイブに強くなったりするのでここは一長一短であり、持っている方でよい。
努力値振りには一考の余地あり。H252が最も強いが、ガブリアスの特化逆鱗2耐えのH164,B92振りも捨てがたい。
バンギラス
持ち物:こだわり鉢巻
テラスタイプ:岩
努力値:いじっぱり (A↑C↓) H252 A252 B4
技:ストーンエッジ かみくだく けたぐり ロックブラスト
火力
ストーンエッジ→H252ウルガモス(等倍):
186 ~ 219 (97.3 ~ 114.6%) 乱数1発 (81.3%)
岩テラスストーンエッジ→特化キョジオーン:
116 ~ 137 (56 ~ 66.1%) 確定2発(食べ残し2回で99%の乱2)
耐久
ウルガモスの+1一致ギガドレイン:
134 ~ 158 (64.7 ~ 76.3%) 確定2発
カイリューの+1じしん:
178 ~ 210 (85.9 ~ 101.4%) 乱数1発 (6.3%)
ウルガモス・グレンアルマ・サザンドラ等の特殊アタッカーに対して選出していく。テラスタル無しなら襷セグレイブにも勝てたりするので、迷った時は3匹目に選んでいた。
特にウルガモスに対しては、舞さざめきをも耐えつつエッジで落とせるためだいぶ安定して処理ができる。交代読みさざめき以外なら不意の眼鏡型でも安心である。
また、オーロラベールユキノオー、コータス+スコヴィラン、ハラバリーなど使用率は低いが厄介な相手に対して対処が効く点も重宝した。
この他選出対象としてはいわゆる受けループがある。岩テラス鉢巻エッジで特化キョジオーンをも確2に押し込んでいけるので、バンギラッキー等の有利対面を作れさえすれば崩しは容易である。
カイリューに対しては役割が持てるか微妙なライン。砂でマルスケを削れるので不利ではない。シーズン1・2では、バンギラスを投げると相手はすぐにテラスタルを切ってきたので、それを見越した行動を取ってもよいかもしれない。
技は一致のエッジ、かみくだくが確定。
それぞれガモス、サーフゴーへの遂行技ともなるので覚えさせておくのが無難。
サザンへの打点としての格闘技の候補はけたぐりの他に瓦割りがあるが、ジバコイルやノーマルテラスタルのカイリューに撃てるけたぐりの方がより強いのではなかろうか。
ロクブラは羽カイリューおよびビビヨンへ撃つ技として採用した。ウルガモスは草テラスや妖テラスで確定数をごまかしてくるので甘えてはいけない。
テラスタイプは崩しに使うことを鑑みて岩としている。ウルガモスのさざめき、ゲンガーの気合玉を躱すために使うこともある。
他のテラスタイプとしては、マスカーニャの対面処理だったり相手の格闘技や地震を透かすための飛行がある。とはいえ、どの道マンダかサザンにテラスタルは切るためこのポケモンのテラス機会はさほどでもないだろう。
持ち物はテラスタルをこのポケモンに切らない都合上、ガモスの処理の安定化のためにこだわり鉢巻一択。
デカヌチャン
持ち物:とつげきチョッキ(違法)
テラスタイプ:フェアリー
努力値:いじっぱり (A↑C↓) H244 A252 B4 D4 S4
技:デカハンマー じゃれつく じならし かわらわり
火力
デカハンマー→無振りマスカーニャ:
139 ~ 165 (92 ~ 109.2%) 乱数1発 (56.3%)
耐久
マスカーニャの特化鉢巻一致けたぐり:
153 ~ 181 (80.1 ~ 94.7%) 確定2発
サザンドラの特化眼鏡だいもんじ:
128 ~ 152 (67 ~ 79.5%) 確定2発
チョッキを持たせたデカヌチャン。論理wikiにおいてはデカヌチャンに持たせる持ち物は火力強化アイテム以外ありえないのでボカヌチャンとなるが、珠と鉢巻とを別のヤケモンに渡しており、役割対象が特殊に集中しているため泣く泣くチョッキとなった。
役割対象はニンフィア、ゲンガー、サザンドラ、クエスパトラ、キラフロルなど。格闘等倍の鋼というのが偉い。この他繰り出しは難しいがマスカーニャやジバコイルにも勝てるためこれらを見たら選出していた。
先発に出すとかなり挑発を誘う。オーロンゲ・サザンドラなどは挑発を撃ってくれるので容易く数的有利を取れた。また、チョッキの方も相手の予想を超えるようで、ジバコイルや鋼テラス身代わりわるだくみサザンなどを返り討ちにして勝つこともあった。総じて使っていて楽しいポケモンであった。
半面、デカハンマー以外の打点は悲惨極まりないので、カバルドンなどのステロを撒ける物理受けを見たら出さない方が無難。デカヌチャンは倒れずともマンダギャラが落ちてしまい、こちらが逆にサイクル負けしてしまう。
技は一致技2つとジバコイルや鋼テラスサザン、水ロトム、サーフゴーなどに撃つじならしが確定。残り1つはこちらの威嚇勢が撃ち漏らしたドドゲザンを処理する瓦割りとしたが、デカハン+かわらでゲザンを落としきれないので他の技も候補となる。ガブやカイリューに撃てるアイスハンマー、ガモスへ撃つエッジ、とりあえずはたき落とすなどか。
カットロトム
持ち物:たつじんのおび
テラスタイプ:フェアリー
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 C252 D4
技:リーフストーム かみなり ボルトチェンジ テラバースト
火力
かみなり→H252ドヒドイデ:
158 ~ 188 (100.6 ~ 119.7%) 確定1発
テラバースト(フェアリー)→無振りガブリアス:
180 ~ 212 (98.3 ~ 115.8%) 乱数1発 (81.3%)
水ロトムが妖テラス切ってマンダに殴りかかってくると厄介なので、先発に置かれるのを防ぐ草枠として採用。ただしあくまで見せ駒で、選出画面で水ロトムが見えてもこちらがカットムを選出することはない。
もともとこの枠はオリーヴァだったが、受けサイクル系の構築がドヒドイデを採用しバンギに毒を入れてくるようになったのでそちら意識で投入を決めた。
テラスタルを切らないとドラゴン勢に勝てず、ガブにはどくづきの裏目があり、威嚇もなく腐りがちなど若干の扱いづらさがあるので選出率はひかえめ。ドラゴンタイプ少なめの低速サイクルに対してのみ選出していく。
受けループ、水ロトムに強ければこのカットロトムの枠は何でもよい。
テラスタイプはドラゴンタイプへの打点を確保したかった+半減でも逆鱗流星群を受けたくなかったので攻防一体かつ無効付きのフェアリーとした。
ドヒドイデ対面はボルチェン読みなのか居座ってくるので、かみなりを撃つのが無難。相手視点こだわりアイテム持ちに見えるのか、テラバーストで竜を処理した後にドヒドイデが後投げされることもたびたびあった。
5.戦績・反省点
最終順位は1869位、最終レートは1945。レートインフレにも関わらず2000すら乗れなかったのは無念と言わざるを得ない。
敗因の一つとしてこの構築にたどり着くまでが遅かったことがある。1月の27日頃から構築の原形を使い始め、カットムが入ったのが最終日のこと。ガブ入りに対してデカヌチャンを出しステロを撒かれる、マンダを出すがテラスタルせず即死、ふうせんを見落としてうんぬんかんぬん…(これは構築の練度とは関係ないが)などのミスがたびたびあった。
構築的に辛いポケモンは水ロトム、パーモット、セグレイブなど。辛い理由は下記の通り。
・水ロトム:
初手偶発対面での妖テラスが厳しい。
ボルチェン考慮で軽々にこちらのテラスタルが切れないところへ相手のテラスタルが突き刺さる。草タイプやドオートドンで安定して相手ができるが、これらは相手が水ロトムを出さない場合お荷物になってしまうので結局選出択から抜け出すことができない。
実際には妖テラスを切られることはほとんどなかったが、今後数を増やすのであれば割り切ったプレイングをしている現状では厳しそうである。
・セグレイブ:
ステロ+電気テラスが厳しい。セグレイブはおもに鋼テラスサザンドラ、あるいはマンダ+ギャラで処理をするのだが両方とも貫通されてしまう。襷ガブ+セグレイブの組み合わせなどに特に苦労した。
・パーモット:
電気闘氷の範囲が厳しい。
デカヌチャンもテラスでんこうそうげきで即死してしまうため、妖テラスを切ったギャラ以外で相手ができない。
パーモット+セグレイブ等の組み合わせが特に厄介で、ギャラドスが過労死してしまう。
来シーズン(もはや今シーズンだが)からはパラドックスポケモンが解放される。特にチヲハウハネ、テツノカイナ、イダイナキバの3匹への期待が大きい。
現在はカットムの枠をこれらに変えたり、デカヌチャンの枠を再考したりして、この並びの完成度アップを狙っているところである。
<おわりあま。
スパイクチャレンジ用ヤーティの考察その2
目次
スパイクチャレンジ用ヤーティの考察 - みまもりたちの墓場の続き
スパチャレ本戦環境予想
大会結果
3月15日のスパチャレ仲間大会での使用率ランキングがこちら。
昨日のスパイクチャレンジ仲間大会の使用率が出てたのでいちおう
— まの (@Yarty_mano) 2021年3月15日
規模:725
10→キッス
20→カイリュー
30→ガラルドガス
40→サザンドラ pic.twitter.com/dob0YrXvWq
3月17日のものがこちらである。
#ようこそスパイクジムへ
— インゲン (@ingenlife) 2021年3月18日
結果と使用データが出ました。
参加された方は詳細が確認できます!
いつも言っていますが、あくまでエンジョイ大会。順位はオマケ程度にお考え下さい。
……あれ?ナマコブシの使用率がかなり高いですね。これは僕が主催だから……かも。 pic.twitter.com/8ysqEzuPkl
まの氏、いんげん氏による大会の使用率ランキングと、前記事の過去3回のスパチャレ仲間大会での使用率ランキングを比較すると、バンドリュマンダナットの使用率の急上昇、ポリ2の減少が特徴的である。この他の事象については概ね、過去の傾向をそのまま引き継ぐような形となっている。
・ガブの使用率上昇傾向は止まらず
・サンダー、ウーラオス、ミミッキュの高順位は変わらず
・ウオノラゴン、マリルリ、エースバーン、ドラパルトなどは大きな順位の変動なし
・ゴリランダー、ポリ2は一度大きく順位を落とすが再び復帰
・2大会でバンギラス、ドリュウズの使用率急上昇
・まの氏の大会でマンダナットの使用率急上昇
ただし、これらの特徴のうち、まの氏の大会に顕著なマンダナットの使用率急上昇については、主催者の影響で論者が多数参加していたがゆえの偏りとも考えられる。論者が多数参加していたなら、優秀なヤケモンであるヤーマンダ、ヤットレイ、ヤンギラスの使用率は上がってしまうためである。
環境予想
これまでの大会結果から、スパイクチャレンジ本戦の環境を予測するに、ガブリアスサンダーウーラオス悪水ミミッキュの5匹はほぼ確実にスパイクチャレンジ本戦でも使用率上位を占めるであろう。
そして、ウオノラゴン、ドラパルト、エースバーン、マリルリ、ポリ2、カバルドンなどがそれに続く。トゲキッスについては他に競合相手が多いため少し判断が難しいが、ガブ・ウーラオスに強いためおそらく15位前後にとどまるはずである。
またゴリランダーも過去の大会で減少傾向が見られるが、バンドリやウーラオス、ミミッキュ、ポリ2、ガブなどに弱くないことから10位前後で踏みとどまるのではないだろうか。
逆にいんげん氏の大会にて使用率の上昇が見られたギルガルドについては少しその性能を疑問視している。使用率上位陣に軒並み簡単に突破されてしまうためである。使ってみないことには何とも言えないが、本戦で頻繁に目にするようになる未来が見えない。
その他、30位以外から新しいポケモンが開拓される可能性だが、こちらについては高種族値層にトップメタに滅法強いポケモンが見受けられないため少し考えづらい。
頑丈ステロなどの起点づくり系(ジーランスなど)には可能性があるかもしれないが、流行するであろうポケモンが軒並み強力な先制技を持っているため、ステロ+積みエースの流れを通すのはやや厳しそうだ。
非上位勢の中では、しいて言うならサンダーに有利で物理にも鬼火が打て、ジバコイルとも役割の被らないヒートロトムは上がってくる可能性があるかもしれない。
これらを総合的にロジックし、私は概ね「今回のまの氏いんげん氏の大会のランキングを引き継ぎつつ、バンギマンダナットガルドの使用率を3月8日や10日のものくらいに引き下げたランキング」が本戦でも形成されるものと考えている。
予想される環境上位↓
トップメタ(1~10位くらい。彼らを投入するか、あるいは意識して組むべき)
準トップメタ(7位~18位くらい。まず無視できない)
環境上位(25位くらいまで。優先して対策したい)
(?)
受けループ(主要メンツが無傷のため、一定数はいそう)
ヤーティを組む際は、この辺りを想定して無理のない選出ができるように組んでいけばよいだろう。
スパチャレ用ヤーティ考察
前ヤーティの見直し
まの氏の大会で使ったヤーティがこちら。
3/15使用
こちらのヤーティはガラルヤンダーがウーラオス入りに刺さらなかったのが反省点。要はウーラオス+原種サンダーの並びである。
確かにガラルヤンダー自体は悪ウーラオスに後出しが効くのだが、ウーラオスは基本的に原種サンダーと同居している。羽サンダーはガラルヤンダーでは押しきれず、サンダーに役割の持てる野菜丼はウーラオスの降臨を許しがちのため、結局サイクル負けしてしまうことが多かった。
こうした反省から、ウーラオスへダメージを蓄積させることをテーマとして組まれたのが3月17日のヤーティである。
3/17使用
ゴツメヤジャンボと野菜丼とでウーラオスへのダメージを稼ぎ、野菜丼のエッジを一貫という狙いで組まれた。
が、残念ながらこちらもいまいちな戦績で終わる。
3月17日のヤーティで大きな穴となっていたのは鉢巻ウーラオスである。
野菜丼に鉢巻ウーラオスを投げられると誰も受からない。ヤラクロス、ヤジャンボはそこまで先発に投げやすいヤケモンではなく、ヤンフィアは鉢巻どくづきを耐えられない。
必要なのは、襷・鉢巻・悪・水いずれの型のウーラオスにも対応できる選出パターンである。
新ヤーティ草案
というわけで、本戦ではこんなヤーティを使おうと思います。
ウーラオスを過労死させるプランは鉢巻ウーラオスという裏目が存在するため、ウーラオスを通りのいいフェアリータイプで殴って裏のサンダーを過労死させる方向で行くことに。
鉢巻どくづきまで耐えられるヤゲキッスをとにかくどんな構築に対しても先発に置き、ウーラオス対面で眼鏡ロジカルシャインを発射する。サンダーに対し7割以上入るため、これでダメージレースに勝とうという作戦である。
残り5匹はダルマやジバコイルを相手させるためにヤビゴン、ウオノラゴンをごまかせるヤャラとヤタドガス、ポリ2用にヤラクロス、原種サンダーに役割が持てる野菜丼を入れてみた。
残り5匹には改良の余地が多々ありそうなので、問題点等指摘してくださる方は本番前にこっそり教えていただければ幸いである。
<おわりあま。
スパイクチャレンジ用ヤーティの考察
目次
開催まで随時更新予定
1.スパイクチャレンジとは?
基本ルール
・シングル6→3
・禁伝を除く、ガラル図鑑、ヨロイ島図鑑、カンムリ雪原図鑑に登録可能なポケモンのみが参加可能
・開催期間は2021年3月19日(金)9:00~22日(月)8:59。対戦回数の上限は45回。
参加できないポケモン
基本的にはシリーズ7、シリーズ9(カンムリ雪原環境)と同じだが、一部の御三家と準伝および全ウルトラビーストが参加不可能。
青字はカンムリ環境で使用率30位以上だったポケモン
ライコウ、エンテイ、スイクン、ジュカイン、バシャーモ、ラグラージ、ラティアス、ラティオス、ユクシー、アグノム、エムリット、ヒードラン、レジギガス、クレセリア、化身ボルトロス、霊獣ボルトロス、化身トルネロス、霊獣トルネロス、化身ランドロス、霊獣ランドロス、ジュナイパー、ガオガエン、アシレーヌ、カプ・コケコ、カプ・テテフ、カプ・ブルル、カプ・レヒレ、ウツロイド、マッシブーン、フェローチェ、デンジュモク、テッカグヤ、カミツルギ、アクジキング、アーゴヨン、ツンデツンデ、ズガドーン
2.環境予想
直近3つの仲間大会におけるランキングによれば、各ポケモンの使用率は以下のごとく推移している。
大会規模・参加者層による使用率の偏りなどが考えられるため、これがスパイクチャレンジの環境をそのまま表しているとは言えないものの、とりあえずこれとカンムリ環境を比較しながらスパイクルール用ヤーティを組んでいくこととする。
使用率推移とルールから見るスパイクルール考察
1.サンダー、ウーラオス悪水、ミミッキュ、ポリ2などの安定した高順位
2.竜舞・蝶舞勢に躍進の傾向なし
3.エースバーンの減少
まず注目すべきはポリ2、サンダー、ウーラオス、ミミッキュの4匹である。この4匹の使用率順位は大会が開かれるたびに上がっており、本戦でも上位に食い込むことは確実であろう。特にウーラオスとミミッキュの使用率順位はシリーズ7よりも高い。
エースバーンの使用率減とガブリアス、マリルリの台頭も特徴的である。
一方で変化していない箇所も多い。
意外なことに、ダイジェッターに代わって台頭するかに思われたS上昇の積み技を持つギャラ、マンダ、カイリュー、ウルガモスなどの躍進は見られない。カバルドン、ゴリランダーなどの順位も安定して高い。
総合的にロジックすると、スパイクルールの使用率は、多少の順位変動はあれどシリーズ7と似たような形に落ち着く可能性が高いと言えるだろう。
3.使用率上位と処理ルート考察
ガブリアス・マリルリ
2匹ともスパイクルールで大きく使用率を伸ばした。ガブリアスの使用率は特に増加する傾向だ。それぞれランドロス、レヒレの代替として需要が高まったものと考えられる。
どちらも同タイプの準伝2匹より攻撃性能が高い点に注意。とくにマリルリは馬鹿力を覚えるため、ヤットレイで役割を持てないのが厄介。ガブもヤャラが氷の牙を搭載していない場合は処理が面倒。
エースバーン
減少傾向とはいえ数はまだまだ多いため、対策をおろそかにするのは厳禁。
ダイマックス禁止による処理ルートの変化にも一応注意が必要である。
エレキボール、ギガインパクト、とびはねるなどの技の使い勝手が悪くなったため、威嚇ヤケで止めやすくなった。
一方で野菜丼はひざで大きく削られてしまい安定しない。とびはねるの枠に思念、ダストシュート等の技が搭載されることが考えられるため、威嚇ヤケ以外で受けるのは少々危険か。
サンダー
エースバーン同様、ダイマ禁止による型の流行の変化が考えられる。暴風の命中不安からアタッカー型は数を減らす可能性がある。ヤンギより野菜丼の方が処理は安定しそうだ。
ミミッキュ
ダイマによる火力の急上昇がなくなったため、剣舞アタッカーは数を減らす可能性がある。……が、剣舞かげうちや化けの皮によるストッパー性能はダイマ禁止前より高く、アタッカーの割合は据え置きになるとも考えられる。型の流行については不明だ。
とりあえずダイマ択がなくなったため戦いやすくはなった。ヤャラドス・鋼ヤケの他、ヤテルグマでも処理が可能。
ウーラオス悪・水
ダイマ禁止・レギュレーション変更の両方の影響を受けて大きく強化されている。今ルールの要対策枠筆頭。
カンムリ環境以降、ヤーティにおけるウーラオスの処理は、「1.ヤプ・レヒレ・ヤッシブーンによる後出し処理」、「2.各種飛行ヤケのダイジェットによる対面処理」の2つのルートが基本であった。
しかし今回はどちらのルートも使えなくなってしまったため、ヤゲキッス、ガラルヤタドガス、ヤリルリといったヨロイ環境以前の不安定な対策を用いるか、新たな処理ルートを開拓しなければならない。
フェアリー以外の悪ウーラオス対策ヤケ↓
ガラルヤンダー
特化の暗黒強打+冷Pまで耐え。ダブルウィングで襷を貫通しながら処理可能。
ヤジャンボ
陽気インファ確3。
各種格闘ヤケ、ヤュバルゴ、ヤクガメス
インファ以外に後出し可能。
4.スパイクルール用ヤーティの考察1
カンムリ環境ヤーティの定石
スパイクルールにおけるヤーティの形はいかなるものがありうるか。
先述の通り、スパイクルールの環境はカンムリ環境と似たようなものに落ち着くと思われる。
であれば、カンムリ環境で用いられたヤーティをスパイクルールに合わせて改造することで効率よく強力なヤーティが作り出せるはずである。
論理wikiを確認する限り、カンムリ環境におけるヤーティはだいたい「威嚇枠(対エースバーン枠)+対ウーラオス枠+対カグヤ枠+対サンダー枠+対レヒレ枠+対ポリ2枠(+穴埋め)」の形に収束したようだ。
カンムリ環境でレート2000を達成したまつ氏のヤーティもこの形となっている。
まつ氏のヤーティ
【役割論理】シングルランクS14最高最終レート2013、最終141位ヤーティ - matsu-logicの日記
論理Wikiサンプルヤーティ
サンプルヤーティ - 役割論理専用wiki - atwiki(アットウィキ)
ヤーティに採用されている各ヤケモンの役割を分類するとこのようになる。(まつ氏のヤーティに採用されたヤケは赤字、サンプルヤーティに入っているヤケは青字)
・威嚇枠→ヤーマンダ、ヤャラドス、ヤンドロス
・対ウーラオス枠(妖)→ヤプ・レヒレ、ヤッシブーン、ヤプ・ブルル
・対カグヤ枠(炎or電気)→ヤンダー、水ヤトム(他ヤードランなど)
・対サンダー枠(岩)→ヤンギラス(その他ヤンデヤンデ、野菜丼など)
・対レヒレ枠(草)→ヤットレイ(ヤットレイはウツロイドへの対策も兼ねる)、ヤプ・ブルル、ヤャラドス
・対ポリ2枠(鋼or格闘)→ヤットレイ、ヤッシブーン
・穴埋め(地面)→ヤンドロス、野菜丼
この2つの並びを分析すると、先に述べたカンムリ環境ヤーティの定石を抑えつつ、氷技等の一貫しやすいタイプに対してもタイプ受けが効くように作られていることが分かる。その他、対サンダー枠として野菜丼ではなくヤンギラスを選んだことでアーゴヨン、クレセリア等の見落とされがちな30位付近のポケモンへ対応でき、順位を落としづらい作りにもなっている。
また、ダイジェッターのヤーマンダ・ヤンダーを投入したり、ウーラオスへの受け出しが非常に安定するヤッシブーンを使ったりすることによって、崩し性能の高い悪ウーラオスに対して可能なかぎり厚くしてある。
スパイクルールが及ぼす変化
スパイクルールでは、ヤットレイ、ヤンギラスを取り巻く環境が大きく変化している。
まずヤットレイの役割対象であったレヒレ、ウツロイドが消えた。もちろん、天敵であったヒードラン、テッカグヤが消え、エースバーンも減っているため、このことはヤットレイの相対的な弱体化を意味するものではないものの、役割範囲の似ている他ヤケを入れる余地は生まれたであろう。
同じことがヤンギラスにも言える。
アーゴヨン、クレセリア、ガラルファイヤーなどの独自の役割対象が環境上位から姿を消したため、こちらもサンダーを相手できるヤケモンならヤンギラス以外にも検討の余地が生まれた。
またこの他、カンムリ環境において対カグヤを担ってきた電気or炎枠も見直す必要がある。
スパイクチャレンジ仲間大会の使用率ランキングから分かる通り、テッカグヤの枠を同タイプのアーマーガアが埋める傾向は見られず、鋼タイプは大分影が薄くなった。
炎も電気も優秀なタイプなので自然と入っては来るだろうが、もしこれらのタイプがヤーティに入っていなくともことさら意識して入れる必要はなくなったと言えるだろう。
スパイクルール用ヤーティの考察2
以上を総合して、スパイクルール用ヤーティを組む上で抑えておきたい要素は以下の通り。
・威嚇枠
・対ウーラオス枠(妖)
・対サンダー枠(岩)
・対ポリ2枠(格闘orはたき落とす)
・対ミミッキュ枠(鋼orB高めのヤケ)
・穴埋め
これに加えて、「ドラパルトに隙を見せないように組む」、「なるべくタイプの一貫を切る」、「ウーラオスの処理手段を意識して増やす」の3点が重要となってくる。
ヤーティ草案
ヤャラドス(ゴツメ)、ガラルヤンダー(鉢巻)、ヤンフィア(眼鏡)、野菜丼(命の珠)、ヤーマンダ(竜の牙)、ヒートヤトム(磁石)
構築経緯
威嚇枠として、マリルリにも強く出られるヤャラドスからスタート。
次に対サンダー枠を検討。地面ヤケにあまり強そうなヤケがいなかったため、野菜丼を投入。
野菜丼、ヤャラドスと特殊ドラパルトに隙を見せがちであるため、眼鏡ヤンフィアを採用。
ヤンフィアだけではウーラオスの相手が不安なため、地味に役割が持てるガラルヤンダー。
ウオノラゴンに薄すぎるためヤーマンダで誤魔化す。
最後にキッス、ガラルダルマが厳しいためヤトムで誤魔化す。
<おわりあま。
【剣盾ダブル】湿原エースの検討【シリーズ7レギュレーション用】
目次
はじめに
シーズン12のダブルルールでは水の誓い+草の誓いによる湿原でS操作を行う構築を使いました。
今回の記事ではS12で使用した、湿原下で運用するアタッカー(以下湿原エース)の諸候補についてまとめていきます。
↓こちらの記事をふまえた内容となります。
湿原始動役は汎用性の高さを重視して、気合のタスキジュカインと半減実アシレーヌ(ソクノorリンド)としました。以下は残り4匹の考察となります。
湿原とは?
湿原についての仕様はこちら↓
【剣盾S2ダブル】湿原ダイマックス!【最高145位 最終273位】 - 底なし沼の底
湿原の簡単な仕様
1.同じターン中に味方2匹で草の誓いと水の誓いの両方を選ぶことで発動。
2.貼っタターンを含む4ターンの間、相手の場にSを4分の1にする湿原を展開する。
3.最初に打った方の誓いのすぐ後にもう1匹の誓いが続く。つまり2匹目の誓い役に基本的にSは不要。
4.湿原の誓いのタイプは草。威力は150。草タイプ以外が打っても常に一致技として扱われ威力1.5倍となる。
各湿原エースの検討
実際に使用したものを紹介。湿原エースを決める際に重視したのは、いかくに強いこと、ダイジェットや全体技が使えること。
高速湿原エース
リザードン・ファイヤー
炎特殊打点のおかげでメタグロスに対して有効打がある点が魅力。
全体技の熱風とダイジェットになる飛行技のおかげでダイマ非ダイマどちらでも運用可能で、試合展開に応じて臨機応変にダイマを切っていくことができます。
リザードンの方は原種ファイヤーと似たような性能で耐久火力ともに下回りますが、こちらはキョダイゴクエンを持ち、サンパワーで相手の晴れに便乗できる点が優秀です。基本的にはファイヤー、バナコーを強く意識するならリザードンがよいでしょう。
性格は、リザードンの場合特化珠ダイアース(熱砂の大地)でぎりぎりダイマジュラルドン確1のため、このラインを意識するならひかえめ、しないなら臆病となります。
化身ボルトロス
まけんきが便利。
湿原に対して先発に置かれやすいエレキネット、凍える風等のS操作やガオガエンのいかくを利用することができます。同じく湿原に対して先発に置かれやすいドラパルトのメインウェポンも利用可能。
サンダーと比較すると、炎打点を持たない点がネック。カミツルギへの打点に欠けるため少し選出が窮屈になります。
この他、ダイマックスしたゴリランダーを突破する手段を持たない点も地味ながら大きなサンダーとの違いです。この点は湿原が貼れなかった際の切り返し性能にかかわってきます。
ジュカインを湿原の始動要員に用いる場合、ゴリランダーと対面した時、湿原組はファストガード+隣の水枠によるこご風でS操作を行うのが定石(アシレーヌの場合はミストフィールドなども)なのですが、この時ゴリランダーがグラススライダーしか草技を持っていない場合、ジュカインのファスガを読んでキョダイマックスしコランダでアシレーヌを処理してくる場合があるのです。
サンダーならばそのまま死に出しジェットで切り返しが可能ですが、化身ボルトの場合はゴリランダーを処理できる湿原エース(リザードンやファイヤーなど)を別に用意しておく必要があります。
また、耐久が低めな点にも注意が必要。
確かにドラパルトのメインウェポンを受ければ火力は上がりますが、無振りでは手助け+珠や弱保発動時の一致ダイマ技を耐えることができません。
S12(下記の構築)ではダイマ状態でそれらを耐えるH実数値177のチョッキ個体を用いましたが、耐久ラインについてはまだ検討の余地があります。
レジドラゴ
全体技にして高威力、破格の性能を持つドラゴンエナジーが打てます。特化眼鏡ならガオガエンもダブルダメージ状態でさえ確1です。隣のジェットでSを補強しながら打つのが理想。耐久もそこそこあり、ニンフィア強化版のような使い方ができます。
しかし湿原が切れた後や、不意打ちを持つウーラオス、エナジーを半減してくるレヒレ入りに対しての弱さが少し気になりました。選出段階で考慮すべきことが多く、少し扱いづらめ。
性能は十分以上ですが、環境の潮流がドラゴを自然に外へ押し流すよう動いている印象です。
ボルトロスと同様威嚇の効かない物理アタッカーとして投入。
悪技を一致で使えるのがポイントで、クレセリアやサマヨールが湿原展開後にトリルによる切り返しを行ってくるのを阻止できる点が有用でした。
ダイアークの追加効果はDダウンと、このポケモン自身とは相性が悪いですが、隣がアシレーヌやレジドラゴならそれも有効活用できます。
しかし一致のダイマ技でS操作ができない関係で、湿原が切れた後の性能が微妙な点が気にかかりました。湿原を維持したまま試合を終えられることはそう多くはないため、ダイマはジェットや最低でもスチルアースの使い手に切りたいというのがやはり本音です。
実は「レジドラゴとキリキザンの2匹が湿原ターンを十分に残しながら並ぶ」状況自体が結構マレなことなので、「ダイアーク+特殊全体技」の強さにも少し疑問符がつくところ。
ウーラオス(いちげきのかた)
特性のおかげで守るで湿原ターンを稼がれにくい点が優秀。暗黒強打の通りのよさから対面2匹へ等倍以上を取りやすく、サイドチェンジに強めな点も長所でしょう。
威嚇もごまかしやすいため、単純にダイジェット使いとともに先発で起用してもそれなりに強く、湿原が通せない場合の裏選出要員としても使えます。
しかし持ち物に何を渡すかが問題。ジュカインに襷を回しているためこれを回せません。こだわりアイテムとの相性のよさもこのポケモンの魅力ですが、先発で動かす際には少し邪魔になってきます。
S12では黒い眼鏡、バコウの実、ヨプの実などを持たせましたが、もっと適した持ち物があるかも。
対トリル枠
岩雪崩、地震などの全体技を持つこと、そしてS実数値を最遅60族ぬかれ兼湿原下ドラパルト抜きである54~57の間に調整することで、湿原エースと対トリル要員との両方の役割を担うことができる点が魅力です。
Sについては調整が楽なのはS個体値31のものをそのまま勇敢にすればよい実数値54ですが、1ダイジェットで無振りバンギのS+2以上となる56~57も便利です。
シーズン12上位レート帯ではトリルエースとしてブリザポス、コータス、レジロックが多く用いられていました。ドサイドンはこれらに対して一致弱点を突くことができるため、今後もこの流行が変わらない限りは安定した性能を発揮できるものと思われます。
特にレジロックに対しては相手の弱点保険起動に主に用いられる地ならしに便乗でき、タイプ相性も有利のため戦いやすい相手です。
ブリザポス
ABDを上げるダイマックス技を持つためダイマ時の性能が高く、特性によって威嚇にある程度強い点も魅力的です。
半面、素早さが湿原込みでも遅めで、使用時には相手にトリルを行わない選出で来られてブリザポスが腐り気味になる、といった状況に陥ることもしばしばでした。
ダイジェットととも噛み合いがよくないので、ダイアース、ダイスチル等をメインに据えた湿原エースとともに用いるのがよいのかも。
使用構築
最初はレジドラゴを中心に、ジュカイン/アシレーヌ/レジドラゴ/化身ボルトロス/キリキザン/ドサイドンの6匹。
最終的には化身ボルトメインに組み上げ、使いづらかったドラゴを外し、新たな全体攻撃技枠としてリザードンを投入、ジュカイン/アシレーヌ/リザードン/化身ボルトロス/一撃ウーラオス/ドサイドンの6匹となりました。
詳しい調整
ジュカイン
おくびょうCS@タスキ
アシレーヌ
ひかえめH252、B156、C100@リンドのみ
・ドリュウズの陽気珠ダイアース(地震)確定耐え
化身ボルト
いじっぱりHA180、S100@チョッキ
・ドラパルトの+2特化ダイホロウ(ゴーストダイブ)確定耐え
・最速ホルードのS+1
ドサイドン
ゆうかんHA、S実数値54@じゃくてんほけん
・湿原状態で最速ドラパルト抜き
・最遅60族のS-4
ウーラオス悪
いじっぱりAS@黒い眼鏡
構築の所感
なかなか湿原が展開できない。これにつきます。
レジエレキ、ゴリランダー、硬いトリックルーム使いなど、湿原組を先発に置きづらいパーティが多く、湿原を展開できる試合自体が少ないのが課題。
確かにゴリランダーはミストフィールド+ファスガである程度誤魔化せはするものの、ウッドハンマーを持たれていたり、ゴリラの隣がアシレーヌへダイジェットしてきたりすると一巻の終わりです。
トリル入りはそもそも湿原なしでも上を取れていることが多いため問題ないとしても、ゴリラエレキに弱いのは大きな欠点といえます。使用率最上位の2匹であり、湿原の最大のメタ対象たるおいかぜ使いと組まれていることも多いためです。この2匹を踏み越えて湿原を展開できる組み合わせの確立こそが今後の課題となるでしょう。
レジエレキの流行を鑑みて、最終日は襷インテレオン、バコウゴリランダーなどの単体性能の高い湿原組を採用して、ダイマしたボルトロスやドラパルトとともに湿原組の片方を先発させダイマ退場後に後発から湿原を展開する並びなどを使っていましたが、まるで決まらず逆に300位から大きく順位を落としてしまいました。最終順位は1700位くらい。
S12で使用した湿原エースのうち、特に化身ボルト、リザードン、ドサイドンの3匹は使い勝手がよかったので、これはそのままに、残り3枠で湿原をうまく展開できるようにしたいところです。
<おわりあま。