スパイクチャレンジ用ヤーティの考察
目次
開催まで随時更新予定
1.スパイクチャレンジとは?
基本ルール
・シングル6→3
・禁伝を除く、ガラル図鑑、ヨロイ島図鑑、カンムリ雪原図鑑に登録可能なポケモンのみが参加可能
・開催期間は2021年3月19日(金)9:00~22日(月)8:59。対戦回数の上限は45回。
参加できないポケモン
基本的にはシリーズ7、シリーズ9(カンムリ雪原環境)と同じだが、一部の御三家と準伝および全ウルトラビーストが参加不可能。
青字はカンムリ環境で使用率30位以上だったポケモン
ライコウ、エンテイ、スイクン、ジュカイン、バシャーモ、ラグラージ、ラティアス、ラティオス、ユクシー、アグノム、エムリット、ヒードラン、レジギガス、クレセリア、化身ボルトロス、霊獣ボルトロス、化身トルネロス、霊獣トルネロス、化身ランドロス、霊獣ランドロス、ジュナイパー、ガオガエン、アシレーヌ、カプ・コケコ、カプ・テテフ、カプ・ブルル、カプ・レヒレ、ウツロイド、マッシブーン、フェローチェ、デンジュモク、テッカグヤ、カミツルギ、アクジキング、アーゴヨン、ツンデツンデ、ズガドーン
2.環境予想
直近3つの仲間大会におけるランキングによれば、各ポケモンの使用率は以下のごとく推移している。
大会規模・参加者層による使用率の偏りなどが考えられるため、これがスパイクチャレンジの環境をそのまま表しているとは言えないものの、とりあえずこれとカンムリ環境を比較しながらスパイクルール用ヤーティを組んでいくこととする。
使用率推移とルールから見るスパイクルール考察
1.サンダー、ウーラオス悪水、ミミッキュ、ポリ2などの安定した高順位
2.竜舞・蝶舞勢に躍進の傾向なし
3.エースバーンの減少
まず注目すべきはポリ2、サンダー、ウーラオス、ミミッキュの4匹である。この4匹の使用率順位は大会が開かれるたびに上がっており、本戦でも上位に食い込むことは確実であろう。特にウーラオスとミミッキュの使用率順位はシリーズ7よりも高い。
エースバーンの使用率減とガブリアス、マリルリの台頭も特徴的である。
一方で変化していない箇所も多い。
意外なことに、ダイジェッターに代わって台頭するかに思われたS上昇の積み技を持つギャラ、マンダ、カイリュー、ウルガモスなどの躍進は見られない。カバルドン、ゴリランダーなどの順位も安定して高い。
総合的にロジックすると、スパイクルールの使用率は、多少の順位変動はあれどシリーズ7と似たような形に落ち着く可能性が高いと言えるだろう。
3.使用率上位と処理ルート考察
ガブリアス・マリルリ
2匹ともスパイクルールで大きく使用率を伸ばした。ガブリアスの使用率は特に増加する傾向だ。それぞれランドロス、レヒレの代替として需要が高まったものと考えられる。
どちらも同タイプの準伝2匹より攻撃性能が高い点に注意。とくにマリルリは馬鹿力を覚えるため、ヤットレイで役割を持てないのが厄介。ガブもヤャラが氷の牙を搭載していない場合は処理が面倒。
エースバーン
減少傾向とはいえ数はまだまだ多いため、対策をおろそかにするのは厳禁。
ダイマックス禁止による処理ルートの変化にも一応注意が必要である。
エレキボール、ギガインパクト、とびはねるなどの技の使い勝手が悪くなったため、威嚇ヤケで止めやすくなった。
一方で野菜丼はひざで大きく削られてしまい安定しない。とびはねるの枠に思念、ダストシュート等の技が搭載されることが考えられるため、威嚇ヤケ以外で受けるのは少々危険か。
サンダー
エースバーン同様、ダイマ禁止による型の流行の変化が考えられる。暴風の命中不安からアタッカー型は数を減らす可能性がある。ヤンギより野菜丼の方が処理は安定しそうだ。
ミミッキュ
ダイマによる火力の急上昇がなくなったため、剣舞アタッカーは数を減らす可能性がある。……が、剣舞かげうちや化けの皮によるストッパー性能はダイマ禁止前より高く、アタッカーの割合は据え置きになるとも考えられる。型の流行については不明だ。
とりあえずダイマ択がなくなったため戦いやすくはなった。ヤャラドス・鋼ヤケの他、ヤテルグマでも処理が可能。
ウーラオス悪・水
ダイマ禁止・レギュレーション変更の両方の影響を受けて大きく強化されている。今ルールの要対策枠筆頭。
カンムリ環境以降、ヤーティにおけるウーラオスの処理は、「1.ヤプ・レヒレ・ヤッシブーンによる後出し処理」、「2.各種飛行ヤケのダイジェットによる対面処理」の2つのルートが基本であった。
しかし今回はどちらのルートも使えなくなってしまったため、ヤゲキッス、ガラルヤタドガス、ヤリルリといったヨロイ環境以前の不安定な対策を用いるか、新たな処理ルートを開拓しなければならない。
フェアリー以外の悪ウーラオス対策ヤケ↓
ガラルヤンダー
特化の暗黒強打+冷Pまで耐え。ダブルウィングで襷を貫通しながら処理可能。
ヤジャンボ
陽気インファ確3。
各種格闘ヤケ、ヤュバルゴ、ヤクガメス
インファ以外に後出し可能。
4.スパイクルール用ヤーティの考察1
カンムリ環境ヤーティの定石
スパイクルールにおけるヤーティの形はいかなるものがありうるか。
先述の通り、スパイクルールの環境はカンムリ環境と似たようなものに落ち着くと思われる。
であれば、カンムリ環境で用いられたヤーティをスパイクルールに合わせて改造することで効率よく強力なヤーティが作り出せるはずである。
論理wikiを確認する限り、カンムリ環境におけるヤーティはだいたい「威嚇枠(対エースバーン枠)+対ウーラオス枠+対カグヤ枠+対サンダー枠+対レヒレ枠+対ポリ2枠(+穴埋め)」の形に収束したようだ。
カンムリ環境でレート2000を達成したまつ氏のヤーティもこの形となっている。
まつ氏のヤーティ
【役割論理】シングルランクS14最高最終レート2013、最終141位ヤーティ - matsu-logicの日記
論理Wikiサンプルヤーティ
サンプルヤーティ - 役割論理専用wiki - atwiki(アットウィキ)
ヤーティに採用されている各ヤケモンの役割を分類するとこのようになる。(まつ氏のヤーティに採用されたヤケは赤字、サンプルヤーティに入っているヤケは青字)
・威嚇枠→ヤーマンダ、ヤャラドス、ヤンドロス
・対ウーラオス枠(妖)→ヤプ・レヒレ、ヤッシブーン、ヤプ・ブルル
・対カグヤ枠(炎or電気)→ヤンダー、水ヤトム(他ヤードランなど)
・対サンダー枠(岩)→ヤンギラス(その他ヤンデヤンデ、野菜丼など)
・対レヒレ枠(草)→ヤットレイ(ヤットレイはウツロイドへの対策も兼ねる)、ヤプ・ブルル、ヤャラドス
・対ポリ2枠(鋼or格闘)→ヤットレイ、ヤッシブーン
・穴埋め(地面)→ヤンドロス、野菜丼
この2つの並びを分析すると、先に述べたカンムリ環境ヤーティの定石を抑えつつ、氷技等の一貫しやすいタイプに対してもタイプ受けが効くように作られていることが分かる。その他、対サンダー枠として野菜丼ではなくヤンギラスを選んだことでアーゴヨン、クレセリア等の見落とされがちな30位付近のポケモンへ対応でき、順位を落としづらい作りにもなっている。
また、ダイジェッターのヤーマンダ・ヤンダーを投入したり、ウーラオスへの受け出しが非常に安定するヤッシブーンを使ったりすることによって、崩し性能の高い悪ウーラオスに対して可能なかぎり厚くしてある。
スパイクルールが及ぼす変化
スパイクルールでは、ヤットレイ、ヤンギラスを取り巻く環境が大きく変化している。
まずヤットレイの役割対象であったレヒレ、ウツロイドが消えた。もちろん、天敵であったヒードラン、テッカグヤが消え、エースバーンも減っているため、このことはヤットレイの相対的な弱体化を意味するものではないものの、役割範囲の似ている他ヤケを入れる余地は生まれたであろう。
同じことがヤンギラスにも言える。
アーゴヨン、クレセリア、ガラルファイヤーなどの独自の役割対象が環境上位から姿を消したため、こちらもサンダーを相手できるヤケモンならヤンギラス以外にも検討の余地が生まれた。
またこの他、カンムリ環境において対カグヤを担ってきた電気or炎枠も見直す必要がある。
スパイクチャレンジ仲間大会の使用率ランキングから分かる通り、テッカグヤの枠を同タイプのアーマーガアが埋める傾向は見られず、鋼タイプは大分影が薄くなった。
炎も電気も優秀なタイプなので自然と入っては来るだろうが、もしこれらのタイプがヤーティに入っていなくともことさら意識して入れる必要はなくなったと言えるだろう。
スパイクルール用ヤーティの考察2
以上を総合して、スパイクルール用ヤーティを組む上で抑えておきたい要素は以下の通り。
・威嚇枠
・対ウーラオス枠(妖)
・対サンダー枠(岩)
・対ポリ2枠(格闘orはたき落とす)
・対ミミッキュ枠(鋼orB高めのヤケ)
・穴埋め
これに加えて、「ドラパルトに隙を見せないように組む」、「なるべくタイプの一貫を切る」、「ウーラオスの処理手段を意識して増やす」の3点が重要となってくる。
ヤーティ草案
ヤャラドス(ゴツメ)、ガラルヤンダー(鉢巻)、ヤンフィア(眼鏡)、野菜丼(命の珠)、ヤーマンダ(竜の牙)、ヒートヤトム(磁石)
構築経緯
威嚇枠として、マリルリにも強く出られるヤャラドスからスタート。
次に対サンダー枠を検討。地面ヤケにあまり強そうなヤケがいなかったため、野菜丼を投入。
野菜丼、ヤャラドスと特殊ドラパルトに隙を見せがちであるため、眼鏡ヤンフィアを採用。
ヤンフィアだけではウーラオスの相手が不安なため、地味に役割が持てるガラルヤンダー。
ウオノラゴンに薄すぎるためヤーマンダで誤魔化す。
最後にキッス、ガラルダルマが厳しいためヤトムで誤魔化す。
<おわりあま。