【SVシングル・シーズン2】パルデア探索記 ~怪奇!ヤャラヤットは実在した!?~【最終1869位・レート1945】
<また会ったあまね。
目次
時間がない時は基本選出だけ読めばやk
1.使用構築
本構築はポケモンSVのシリーズ1環境のレギュレーションを想定したものである。
シリーズ1のレギュレーションは以下の通り
・パルデア図鑑400匹のみ使用可能(リザードン、エースバーン等使用不可)
・禁伝・準伝・パラドックス使用不可(ディンルー等使用不可)
ヤーティを組もうとしたがうまく行かなかった……。
2.構築経緯
今回のルールはとにかく600族ドラゴンが強いことが特徴である。
高種族値ポケモンが極端にドラゴンタイプに固まっており、テラスタルのおかげでタイプ相性による役割関係をある程度貫通できてしまう。
テラスタルがなくとも炎技や地面技の存在から、サーフゴー・マリルリ等で後投げから対応するのは難しい。レヒレ、テッカグヤといった強力なフェアリー・鋼タイプも出禁である。
こうした理由から、相手の竜を落としかつドラゴンヤケモンの行動回数を増やすことが分かりやすく勝利に直結すると考え、相手のドラゴンに対して突っ張れるテラスタイプ鋼のドラゴンヤケ、そして鋼タイプとの相性補完に優れるヤャラドスの組み合わせ――言うなれば新生ヤャラヤット――を構築の始点として据えた。
キョジオーン入り等に対して特殊2枚を選出したいこと、ドラゴンタイプ以上に相手を選ばず選出できる特殊ヤケがいないこと、特性のおかげで微妙に役割が被りにくいことから、サザンとマンダは2匹とも投入した。
持ち物はマスカーニャに対し有利が取れて選出率がより高くなるであろうマンダにこだわり眼鏡、サザンに命の珠を渡している。
4匹目はサザンドラ等の特殊を受ける枠兼受けサイクルへの崩し枠としてテラスタイプ岩のこだわり鉢巻ヤンギラスを確定とした。
上記4体はさすがに竜技が一貫しすぎ、また水ロトムに薄すぎるため、残り2匹は鋼(竜の一貫を切る枠)+草(対水ロトム枠)でしばらく色々なヤケモン候補を試していた。
鋼枠:
※ドドゲザン、マリルリはヤケモンとして運用する強みが見当たらないため除外
草枠:(テラスタイプ草)
※モロバレル、ドオーはヤケモンとして運用する強みが見当たらないため除外
最終的に、マスカーニャに対して強いことを評価して鋼枠をデカヌチャン、ドヒドイデ入りの受けサイクルをよく見るようになったことからボルチェンが欲しくなり草枠をカットヤトムに決定し構築が完成した。
テラスタルは基本的に相手のドラゴンタイプの処理に対して使いたいため、マスカーニャに勝てるとはいえ草テラス炎ヤンタロスはボツとなった。
その後、デカヌチャンに持たせる持ち物がなく、とつげきチョッキを持たせたため本構築はヤーティっぽい何かとなってしまった。反省。
3.おもな選出
・基本選出1
ボーマンダ+ギャラドスorサザンドラ+デカヌチャンorバンギラス
+or+or
鋼+飛行(浮遊)+対特殊枠の並び。
とにかくマンダの繰り出し回数を増やしてサイクルに負担をかけていく。
マンダの裏は基本的にギャラドスだが、水ロトムがいたり、キョジオーンがいたりする場合はサザンドラを選出する。相手に竜が多ければギャラ、受け駒が多ければサザンを出すのが無難。
最後の対特殊枠はほぼバンギラスで問題ない。特にウルガモスがいる場合はバンギラスを確実に出すこと。クエスパトラ・ゲンガー・ジバコイルがいる場合はなるべくデカヌチャンを出していく。
選出で迷ったら全部マンダ+ギャラ+バンギでよい。どうせ相手も選出ミスするかもしれないし……。
・基本選出2(地面ナシ)
デカヌチャン+ボーマンダギャラドスサザンドラバンギラスから2匹
+のうち2匹
相手のパーティにバンバドロ・ガブリアス・カバルドンといった強力な地面がいない場合はこちらの選出でもよい。逆に言えばこれらのポケモンに出し負けてステロを撒かれると大変なことになるので、地面タイプがいる時のデカヌチャン先発はおススメできない。
デカヌチャンを先発に置くと、起点づくり作成型に見えやすいためか、サザンドラ・ジバコイルが挑発から入ってくれたり引かなかったりするので有効打を入れやすい。交代読みはせず素直に動いて問題ない。
・対受けサイクル
++or
ドヒドラッキークレベースキョジオーン……といった感じの受けサイクル的なパーティにはバンギラス・カットロトムの2匹で崩しを狙う。どくびしを撒かれるのが最悪なので、ドヒドイデ入りにはカットムを初手に置きたい。
4.個別紹介
緑字は変更の余地あり
ボーマンダ
持ち物:こだわり眼鏡
テラスタイプ:はがね
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 C252 D4
技:流星群 暴風 大文字 ハイドロポンプ
火力
ドロポン→H252キョジオーン:
202 ~ 238 (97.5 ~ 114.9%) 乱数1発 (81.3%)
流星群→H252ヘイラッシャ:
229 ~ 271 (89.1 ~ 105.4%) 乱数1発 (31.3%)
大文字→H252サーフゴー
200 ~ 236 (103 ~ 121.6%) 確定1発
構築の軸A。威嚇のおかげである程度の出し負けはケアできるため、ほぼすべての構築に対して先発で起用し流星群を押していく。
構築的にステロを撒かれると致命傷なので、カバルドンが見えたら必ず先発に置いていた。この他コノヨザルに勝ちうるパーティ唯一のポケモンでもあるので、この時も確定選出である。
ガブリアスやセグレイブ等ドラゴンミラーは不利対面となるが、テラスタルを切って居座っていた。構築経緯で述べた通り、強力なドラゴンタイプに対して1ターン与えるよりはテラス権を失う方がマシであるし、そもそもこの構築は元々鋼+ギャラドスの相性補完で回していく構築なのでマンダを鋼タイプにしておくことそのものにも意味があるためである。
デカヌチャン・カットロトムという起点づくりらしきポケモンがいる並びのせいか、カバやヘイラッシャ、ラウドボーンなどの物理受けが繰り出されやすいっぽいので、撃つ技に困ったらとりあえずその辺りに多めに入る流星群を押しておけば問題ない。
C特化しても物理受けへのダメージが結構ギリギリのため、持ち物は眼鏡が無難。
技は、最高打点の流星群、コノヨザル・マリルリに撃つ暴風、鋼に撃つ文字、キョジオーン・カバルドンに撃つドロポンで確定。
サザンドラ
持ち物:命の珠
テラスタイプ:はがね
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 C252 D4
技:流星群 悪波 大文字 ラスターカノン
火力
流星群→H4セグレイブ(等倍):
175 ~ 207 (91.6 ~ 108.3%) 乱数1発 (50%)
耐久
セグレイブの特化+1テラバースト(一致):
133 ~ 157 (66.8 ~ 78.8%) 確定2発
構築の軸B。テラスタルをすると特性浮遊の単鋼となるので、マンダより単体性能が高い。
あまりサイクルを回せそうにない構築が相手の場合に投げていく。例えばデカヌチャン+セグレイブのような、マンダで即死させられないステロ撒き+抜きエースの構築は威嚇連打で止まらないのでこちらを選出する必要がある。
この他キラフロルとガブリアスが同居したパーティにも積極的に投げていく。デカヌチャンでもキラフロルには勝てるが、ガブリアスと先発で対面する裏目を考えるとサザンドラから入る方が無難。
技構成はよくあるものを4つ採用した。ラスターカノンのみ使用機会が少ないが、マンダが相手のフェアリーテラスで即死した際にこれで切り返せることもあり、他に相応しい技もないので入れてある。
バンギラスとボーマンダを見てか、フェアリーテラス水ロトム+ラウドボーン+カバルドンのようなフェアリータイプでサザンドラの一貫を切ること前提の3鈍足選出をされることがたびたびあり、珠サザンはよく刺さった。
ギャラドス
持ち物:ゴツゴツメット
テラスタイプ:フェアリー
努力値:いじっぱり (A↑C↓) H252 A252 B4
技:アクアテール ゆきなだれ 地震 テラバースト
鋼化したドラゴンの裏に添える。
今作ではセグレイブやマスカーニャなど非接触技主体の物理アタッカーが増えたが、ガブリアスイルカマンハッサムドドゲザンウェーニバルなど有利な相手も増えたのでゴツメギャラの使い勝手はやはりよい。
火力はいまいち信用ならないので、交代読み交代を求められる時もある。
とくに裏に水ロトムがいた場合は相手の攻撃をギャラで受けた後、水ロトム交代読みでマンダやバンギに即引きなどしていた。
技は一致の水の他、範囲重視で地面と氷を採用。テラバーストは使用機会がまるでなかったので相手のギャラドスにダメージの見込めるエッジにしたり、昨今数を増やしているミミッキュに撃てるアイへにしてもよいかもしれない。
ウェーブタックルを覚えなかったのは少々不満ではあるものの、ゆきなだれでサザンを処理、地震でサーフゴーを削るなど数の多いポケモンに対して勝ちうるのでよく選出した。
テラスタルを切る場面が限定的なので、テラスタイプはフェアリーとした。サザンドラやマンダがドラゴン技を受けて落ちる、ドドゲザンのふいうちケアなどを想定している。
鋼だとマスカーニャやセグレイブに強くなったりするのでここは一長一短であり、持っている方でよい。
努力値振りには一考の余地あり。H252が最も強いが、ガブリアスの特化逆鱗2耐えのH164,B92振りも捨てがたい。
バンギラス
持ち物:こだわり鉢巻
テラスタイプ:岩
努力値:いじっぱり (A↑C↓) H252 A252 B4
技:ストーンエッジ かみくだく けたぐり ロックブラスト
火力
ストーンエッジ→H252ウルガモス(等倍):
186 ~ 219 (97.3 ~ 114.6%) 乱数1発 (81.3%)
岩テラスストーンエッジ→特化キョジオーン:
116 ~ 137 (56 ~ 66.1%) 確定2発(食べ残し2回で99%の乱2)
耐久
ウルガモスの+1一致ギガドレイン:
134 ~ 158 (64.7 ~ 76.3%) 確定2発
カイリューの+1じしん:
178 ~ 210 (85.9 ~ 101.4%) 乱数1発 (6.3%)
ウルガモス・グレンアルマ・サザンドラ等の特殊アタッカーに対して選出していく。テラスタル無しなら襷セグレイブにも勝てたりするので、迷った時は3匹目に選んでいた。
特にウルガモスに対しては、舞さざめきをも耐えつつエッジで落とせるためだいぶ安定して処理ができる。交代読みさざめき以外なら不意の眼鏡型でも安心である。
また、オーロラベールユキノオー、コータス+スコヴィラン、ハラバリーなど使用率は低いが厄介な相手に対して対処が効く点も重宝した。
この他選出対象としてはいわゆる受けループがある。岩テラス鉢巻エッジで特化キョジオーンをも確2に押し込んでいけるので、バンギラッキー等の有利対面を作れさえすれば崩しは容易である。
カイリューに対しては役割が持てるか微妙なライン。砂でマルスケを削れるので不利ではない。シーズン1・2では、バンギラスを投げると相手はすぐにテラスタルを切ってきたので、それを見越した行動を取ってもよいかもしれない。
技は一致のエッジ、かみくだくが確定。
それぞれガモス、サーフゴーへの遂行技ともなるので覚えさせておくのが無難。
サザンへの打点としての格闘技の候補はけたぐりの他に瓦割りがあるが、ジバコイルやノーマルテラスタルのカイリューに撃てるけたぐりの方がより強いのではなかろうか。
ロクブラは羽カイリューおよびビビヨンへ撃つ技として採用した。ウルガモスは草テラスや妖テラスで確定数をごまかしてくるので甘えてはいけない。
テラスタイプは崩しに使うことを鑑みて岩としている。ウルガモスのさざめき、ゲンガーの気合玉を躱すために使うこともある。
他のテラスタイプとしては、マスカーニャの対面処理だったり相手の格闘技や地震を透かすための飛行がある。とはいえ、どの道マンダかサザンにテラスタルは切るためこのポケモンのテラス機会はさほどでもないだろう。
持ち物はテラスタルをこのポケモンに切らない都合上、ガモスの処理の安定化のためにこだわり鉢巻一択。
デカヌチャン
持ち物:とつげきチョッキ(違法)
テラスタイプ:フェアリー
努力値:いじっぱり (A↑C↓) H244 A252 B4 D4 S4
技:デカハンマー じゃれつく じならし かわらわり
火力
デカハンマー→無振りマスカーニャ:
139 ~ 165 (92 ~ 109.2%) 乱数1発 (56.3%)
耐久
マスカーニャの特化鉢巻一致けたぐり:
153 ~ 181 (80.1 ~ 94.7%) 確定2発
サザンドラの特化眼鏡だいもんじ:
128 ~ 152 (67 ~ 79.5%) 確定2発
チョッキを持たせたデカヌチャン。論理wikiにおいてはデカヌチャンに持たせる持ち物は火力強化アイテム以外ありえないのでボカヌチャンとなるが、珠と鉢巻とを別のヤケモンに渡しており、役割対象が特殊に集中しているため泣く泣くチョッキとなった。
役割対象はニンフィア、ゲンガー、サザンドラ、クエスパトラ、キラフロルなど。格闘等倍の鋼というのが偉い。この他繰り出しは難しいがマスカーニャやジバコイルにも勝てるためこれらを見たら選出していた。
先発に出すとかなり挑発を誘う。オーロンゲ・サザンドラなどは挑発を撃ってくれるので容易く数的有利を取れた。また、チョッキの方も相手の予想を超えるようで、ジバコイルや鋼テラス身代わりわるだくみサザンなどを返り討ちにして勝つこともあった。総じて使っていて楽しいポケモンであった。
半面、デカハンマー以外の打点は悲惨極まりないので、カバルドンなどのステロを撒ける物理受けを見たら出さない方が無難。デカヌチャンは倒れずともマンダギャラが落ちてしまい、こちらが逆にサイクル負けしてしまう。
技は一致技2つとジバコイルや鋼テラスサザン、水ロトム、サーフゴーなどに撃つじならしが確定。残り1つはこちらの威嚇勢が撃ち漏らしたドドゲザンを処理する瓦割りとしたが、デカハン+かわらでゲザンを落としきれないので他の技も候補となる。ガブやカイリューに撃てるアイスハンマー、ガモスへ撃つエッジ、とりあえずはたき落とすなどか。
カットロトム
持ち物:たつじんのおび
テラスタイプ:フェアリー
努力値:ひかえめ (C↑A↓) H252 C252 D4
技:リーフストーム かみなり ボルトチェンジ テラバースト
火力
かみなり→H252ドヒドイデ:
158 ~ 188 (100.6 ~ 119.7%) 確定1発
テラバースト(フェアリー)→無振りガブリアス:
180 ~ 212 (98.3 ~ 115.8%) 乱数1発 (81.3%)
水ロトムが妖テラス切ってマンダに殴りかかってくると厄介なので、先発に置かれるのを防ぐ草枠として採用。ただしあくまで見せ駒で、選出画面で水ロトムが見えてもこちらがカットムを選出することはない。
もともとこの枠はオリーヴァだったが、受けサイクル系の構築がドヒドイデを採用しバンギに毒を入れてくるようになったのでそちら意識で投入を決めた。
テラスタルを切らないとドラゴン勢に勝てず、ガブにはどくづきの裏目があり、威嚇もなく腐りがちなど若干の扱いづらさがあるので選出率はひかえめ。ドラゴンタイプ少なめの低速サイクルに対してのみ選出していく。
受けループ、水ロトムに強ければこのカットロトムの枠は何でもよい。
テラスタイプはドラゴンタイプへの打点を確保したかった+半減でも逆鱗流星群を受けたくなかったので攻防一体かつ無効付きのフェアリーとした。
ドヒドイデ対面はボルチェン読みなのか居座ってくるので、かみなりを撃つのが無難。相手視点こだわりアイテム持ちに見えるのか、テラバーストで竜を処理した後にドヒドイデが後投げされることもたびたびあった。
5.戦績・反省点
最終順位は1869位、最終レートは1945。レートインフレにも関わらず2000すら乗れなかったのは無念と言わざるを得ない。
敗因の一つとしてこの構築にたどり着くまでが遅かったことがある。1月の27日頃から構築の原形を使い始め、カットムが入ったのが最終日のこと。ガブ入りに対してデカヌチャンを出しステロを撒かれる、マンダを出すがテラスタルせず即死、ふうせんを見落としてうんぬんかんぬん…(これは構築の練度とは関係ないが)などのミスがたびたびあった。
構築的に辛いポケモンは水ロトム、パーモット、セグレイブなど。辛い理由は下記の通り。
・水ロトム:
初手偶発対面での妖テラスが厳しい。
ボルチェン考慮で軽々にこちらのテラスタルが切れないところへ相手のテラスタルが突き刺さる。草タイプやドオートドンで安定して相手ができるが、これらは相手が水ロトムを出さない場合お荷物になってしまうので結局選出択から抜け出すことができない。
実際には妖テラスを切られることはほとんどなかったが、今後数を増やすのであれば割り切ったプレイングをしている現状では厳しそうである。
・セグレイブ:
ステロ+電気テラスが厳しい。セグレイブはおもに鋼テラスサザンドラ、あるいはマンダ+ギャラで処理をするのだが両方とも貫通されてしまう。襷ガブ+セグレイブの組み合わせなどに特に苦労した。
・パーモット:
電気闘氷の範囲が厳しい。
デカヌチャンもテラスでんこうそうげきで即死してしまうため、妖テラスを切ったギャラ以外で相手ができない。
パーモット+セグレイブ等の組み合わせが特に厄介で、ギャラドスが過労死してしまう。
来シーズン(もはや今シーズンだが)からはパラドックスポケモンが解放される。特にチヲハウハネ、テツノカイナ、イダイナキバの3匹への期待が大きい。
現在はカットムの枠をこれらに変えたり、デカヌチャンの枠を再考したりして、この並びの完成度アップを狙っているところである。
<おわりあま。