【剣盾シングルS9】使用ヤーティ(?)反省会【最終レート1725】
目次
(※時間がない時は「4.鉢巻ギャラへ」だけ読めばやk)
シングルダブルの使用率上位ポケモン達)がシーズン10からランクバトル使用不可となることを知り、シーズン9ではこれまで注力してこなかったシングルルールに手をつけた。
結果、「鎧の孤島環境における強いヤーティ」をコンセプトとして潜ったものの最終順位は6000位、最終レート1725で残念ながら満足のいく戦績は残せなかった。
原因は単純に実力の不足や、8月下旬から始めたことによる準備不足など色々あるが、一番は流行していたパーティへの基本選出が確立できていなかったこと、つまり3匹単位で構築を考えるということができていなかったためだろう。
反省は尽きないが、またエースバーンやドラパルトがランクバトルに復帰した時のため、とりあえず現時点での考察を記事として書き残しておくことにした。
何かしらの役に立つことを祈るばかりである。
※S10から使用不可となるポケモン達↓
1.テンプレヤーティ
ヒートヤトム@達人の帯 控えめHC オバヒ/雷/ボルチェン/悪波
ヤャラドス@ゴツゴツメット 意地HA アクテ/エッジ/地震/ウィップ
ヤサイドン@命の珠 意地HA エッジ/地震/馬鹿力/ヘビボン
ヤゲキッス@こだわり眼鏡 控えめHC エアスラ/シャイン/文字/草結び
一撃ヤラオス@こだわり鉢巻 意地HA 暗黒強打/インファ/エッジ/アイへ
ヤッチラゴン@じしゃく 意地HA でんくち/ドラクロ/炎の牙/ロクブラ
構築経緯
ひとまず強いとされるヤーティの並びを使用。使用率上位のポケモン達への処理ルートを積極的に組み込んだ。
ミミッキュやエースバーンに強く出られるゴツメヤャラ+野菜先生をまず投入。
続いて、上2匹では対処の難しいドラパルト、両ウーラオスに対してダイジェットで切り返せるヤゲキッスを投入。眼鏡のおかげで相手のウーラオスやドラパルトがもしいきなりダイマックスしてきてもそのままシャインで落とせたりする。
ドラパルトは後出しが効きづらいため、もう1匹これを処理可能な駒が必要と感じ、一撃ヤーラオスを投入。
最後にトゲキッス対策の火トム、ギャラドスに後投げが効きポリゴン2への打点も備えたヤッチラゴンの2匹を投入して構築が完成した。
反省点
ダイマックスしたポリゴン2が重かった。
ポリゴン2の処理を担うのはヤッチラゴン、一撃ヤーラオスの2匹だが、ダイアタックに受け出しはできないため、有利対面を作られると一気に数的不利を押しつけられてしまう。またこの2匹には、それぞれエースバーン、カバルドンと先発に来やすくかつ不利対面を取ってしまった時のケアが効きづらい天敵があり、先発に置くのにもリスクが生じてしまっていた。
また、後発に来る特殊ドラパルトも厄介。ドラパルトが見えた時、基本的にヤゲキッスは先発に置かれるため、ゴリランダーなりウーラオスなりに削られてしまうとドラパルトにそのままタテられてしまう。そうした場合、構築時の構想ではヤーラオスで対処する予定だったのだがこいつは流星群を耐えないため、相手が突っ張ってきたらそのまま倒されてしまう。
この他、キョダイラプラスも重め。こちらもヤッチラゴンやヒートヤトムで削りつつヤーラオスの暗黒強打で処理し、後続の積みも阻止していく方針だったがCS個体なども多々存在したため不安定だった。
2.チョッキへの逃避
ヒートロトム@木炭 HC オバヒ/雷/ボルチェン/悪波
ギャラドス@ゴツメ HA アクテ/エッジ/地震/ウィップ
ドサイドン@珠 HA エッジ/地震/馬鹿力/ヘビボン
トゲキッス@眼鏡 HC エアスラ/シャイン/文字/草結び
バンギラス@鉢巻 HA うっぷん晴らし/エッジ/冷P/馬鹿力
ナットレイ@突撃チョッキ 勇敢HA ジャイロ/ウィップ/地ならし/はたき落とす
構築経緯
使用感のよかったヤゲキッス、ヤャラドス、野菜先生は残し、対ラプラス、ドラパルト、ポリゴン2を担う枠の再検討を行った。
不意打ちのないHA一撃ヤーラオスは使用したところ、対ドラパやポリ2として期待できない点、また単純に既存の型の劣化となる点の2つが気になったためパーティから外した。バンギラスやドヒドイデ、カバルドンなどが入った受けサイクルに関してはめっぽう強力だったが、それ以外の相手に後投げしづらく、またサブウェポンが活躍する場面もなく、役割論理仕様にしたことに対する恩恵をあまり感じられなかった。代わってダイマックスしたドラパルトやポリゴン2の処理ルートともなりえる鉢巻バンギラスを投入した。技はダイドラグーンを踏み越えられるうっぷん晴らし、カバへの打点となる冷凍パンチを選択。
キョダイラプラスについては対策となりえるヤビゴン、ヤュバルゴがどうしても構築に入れづらかったため、ダイマターンを凌げる突撃チョッキ持ちを検討。泣く泣くヤーティを崩してチョッキナットレイを投入した。
はたき落とす+パワーウィップでダイマターンを枯らしつつ削りを入れ、ダイマキッスなり火トムなりを展開することで、最終的にダイマターン残り1、壁ターン0、S+2or晴れの状態で後続の相手をすることを狙う。
反省点
ギャラドスが重すぎた。
ラプラスは弱保持ちが多く上記の処理ルートで無事処理できたものの、パッチラゴンを抜いた弊害が大きかった。
また、このパーティを使い始めてから順位が大きく上がったのだが、それに伴ってポリ2+エースバーンの並びが数を増やすようになり、ナットレイではエースバーンに対して大きな隙を見せるようになってしまっていた。
3.チョッキ枠の模索
ドラパルト@珠 控えめHC 流星群/シャドボ/雷/文字
ギャラドス@ゴツメ アクテ/エッジ/地震/ウィップ
ドサイドン@帯 エッジ/地震/馬鹿力/ヒートスタンプ
トゲキッス@眼鏡 エアスラ/シャイン/文字/草結び
ガオガエン@鉢巻 HA フレドラ/DDラリアット/インファ/雷P
ジバコイル@チョッキ 控えめHC 雷/ボルチェン/ラスカノ/トライアタック
構築経緯
課題はエースバーンの繰り出しを許さない対ポリ2枠、対ギャラドス枠の2つ。
前者を検討したところ、ジバコイルが該当したためナットレイからこちらに変更した。キッスに結構受け出しが効くのも魅力。
それに伴いゴリランダーに受け出し可能なポケモンがいなくなってしまったため、ある程度ドラパルトと戦えてかつゴリラに強めなガオガエンをバンギラスに代わって投入した。
残る課題はギャラドスと数は減らしたとはいえ実は手薄になっていたドリュウズで、それらに対して強く出られる特殊ドラパルトを起用した。
反省点
チョッキジバコイルではポリゴン2にあまり安定しなかった。雷で麻痺を引くこと前提の処理ルートはさすがに無理がある。ポリ2対面では打ち分けの効くことを活かして裏にアナライズの等倍火力を押しつけていこうと思ったのだがジバコ側に余裕がなく雷を打つことを強いられてしまう対面が多かった。今作ではガオガエンから叩きが没収されてしまったため、これをポリ2の処理ルートとして用いることができずよりポリ2の処理に難が出ている。
また流行のパーティに対しての選出が確立できていなかったことも思ったより勝率が上がらなかった原因である。順位が上がるにつれ、シーズン8でも流行したエースバーンドラパルトポリ2カバルドンの4匹を中心としたパーティが大きく数を増やし(+から2匹みたいな並び)、しかもカバルドンがオボンのみを所持しているために、こうした並びに対して選出の択が発生してしまっていた。
特に困るのは先発に何を選ぶかで、特にエスバドラパカバの3匹には苦しめられた。
たとえば、エースバーン入りにはなるべくギャラドスやドサイドンから入りたいのだが、彼らが特殊ドラパルトやオボンカバルドンと対面するとドラパルトなら無償で1匹突破されてしまい、カバならステロ欠伸ループが成立してしまう。
一方でドラパルトやカバルドンを突破できるキッスを初手に置いた際にエースバーンと対面してしまうと、アイアンヘッド、ダイジェット、ダストシュートなどでキッスかあるいは裏のギャラドサイがやはり無償で落とされてしまう。
ようするに、サイクル構築なのによくいる構築に対してサイクル戦ができていない、対面選出もできないという極めて重大な欠陥が存在した。
4.鉢巻ギャラへ
完成したものがこちらになります。
パッチラゴン@磁石 オバヒ/雷/ボルチェン/悪波
ギャラドス@鉢巻 アクテ/エッジ/ゆきなだれ/ウィップ
ドサイドン@達人の帯 エッジ/地震/馬鹿力/ヒートスタンプ
トゲキッス@眼鏡 エアスラ/シャイン/文字/草結び
バンギラス@珠 勇敢HA うっぷん晴らし/エッジ/大文字/ドロポン
ナットレイ@チョッキ ジャイロ/ウィップ/地ならし/はたき落とす
構築経緯
流行りのパーティ(+から2匹)に対する選出を確立することが課題となった。
この並びに対しては鉢巻ギャラドスがそこそこ刺さるため、まずはそこを固定枠として、ドラパルトに対して後投げが成立するポケモンを探し始めた。物理特殊の両方のドラパルトに後投げから対応するのはさすがに難しかったので、威嚇によって型にある程度アタリをつけることでの対処を考えた。
最終的に、まずギャラで威嚇を撒き相手がクリアボディなら物理型で電気技を持っていないためこちらもギャラで処理、すり抜けなら特殊型・あるいは火力の下がった物理型なので特殊ドラパルトを処理できるポケモンを後投げして対応するという形をとった。ギャラドスに雪雪崩を入れているのはこうした理由からである。そして対特殊ドラパルト枠として、バンギラスを投入した。
そして対ギャラドスを担っていたドラパルトの枠にはポリ2への打点やエースバーンへの性能を重視してパッチラゴンを再度投入。
課題となっていた上記の並びに対しては、ギャラドスを先発にすえ、裏にバンギラスパッチラゴン()を置く選出を基本とした。
なおカバルドンが少々重くなってしまったため、バンギラスを両刀にしてハイドロポンプを持たせている。受け出されてきたカバルドンをこれで削り、パッチラゴンがダイマックスするリスクを減らすことを狙っている。
反省点
う~む、分からん。
正直、改善の余地が見つからない。
具体的に何が辛かったかというとやはりエースバーン、ポリ2、ドラパルト、ギャラドス、カバルドン、ミミッキュなどで固められたパーティであった。命中不安や急所の負け筋を抱える割にはダイマックスを切るタイミング次第でそのまま負けてしまう不安定さがあり、これらの構築に対する勝率がそれほど高くならなかった(だいたい6割弱)。
たとえば、竜舞ギャラに対してパッチラゴンを後投げした際、ダイマックス択となる。相手がダイマックスを切ってくるのであればこちらもダイサンダーで応戦すれば勝てるが、裏のミミッキュやドラパルトに温存してきた場合には当たり前のことだがこちらの裏にいるであろうドサイドンやバンギラスが押し切られて負けてしまう。
一応、両刀バンギラスでカバルドンを削ってパッチラゴンを通すという当初の狙いはそれなりに成功した。しかし、カバルドンを受け出しに使わず先発でステロを撒いてくる動きに対しては、上記の通りミミッキュ、エースバーン、ギャラドス辺りでダイマックス択を押しつけられてしまう局面が多く勝ちきれなかった。
また、「エレキボールエースバーン+ドサイドンに強く、かつ受け出しのしづらいポケモン(など)」の組み合わせなど細かい部分でも負けていた。エースバーンのとんぼ返りから展開されることを警戒してこちらがギャラを突っ張らせるとそのままエレキボールが突き刺さってしまう。
このように、最終的には「不安定なうえにたいして強くもない(しかもヤーティですらない)構築」に落ち着いてしまった感がある。
しいて言うなら、パッチラゴンをドラパルトに変えるべきだったかもしれない。
5.まとめ
シーズン通しての反省として、数の少ない一部の型のラプラスを対策することにこだわりすぎてパーティ全体の力を落としてしまったことがある。
これまで筆者が好成績を残せたパーティの中には霊獣ボルトロスの一部の型やガラルマタドガスへの対策が非常に薄いものなどもあったが、問題となる型の数の少なさゆえにその辺りは割り切っていた。今期はなまじに汎用性のある対ラプラス枠を見つけてしまったためかこのような割り切りができず、完成度の高いヤーティを作ることができなかった。
シーズン10では目の上のたんこぶであったドラパルト、ポリゴン2、エースバーンが消える。強力な威嚇ヤケの削除やラプラスが数を増やしそうな気配が気になるが、よいヤーティの並びが発見できることを信じたい。