【役割論理】エースバーン+ポリ2に強い選出考察【シリーズ7レギュレーション用】
<ゆっくりしていけあま。
目次
ポリ2+エースバーンはなぜ脅威?
現在ポリ2入りで数を増やしている、エースバーン+ポリ2+対格闘(ランドレヒレなど)の並び。
エースバーンが選出を大きく縛ってくるため自由な選出がしづらい上に、エースバーンを安定して処理できる威嚇飛行のヤケモンたちがポリ2にあまり有効打を持たないのが悩ましい。ヤャラドスなどは特にそうである。
またエースバーンはステルスロックなどを絡めて展開されることも多く、威嚇ヤケ1匹のみでエースバーンに対応するのは不安定である。
こうした事情から、エースバーンを重く見た場合対ポリ2が手薄に、あるいはその逆といった状況が起こりやすい。
格闘ヤケモンがいればポリ2を起点に崩していくことも可能だが、ヤーティに入れづらいという声もよく聞く。
格闘がなかなか選出しづらい場合はHB、HDをそれぞれ対応できるように選出できるのが理想だろう。
エースバーン+ポリ2入りに対する、理想的な選出例を考えると以下のようになる。↓
・威嚇ヤケモン+HBポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン+HDポリ2に勝てるヤケモン
・威嚇ヤケモン+HDポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン+HBポリ2に勝てるヤケモン
・威嚇ヤケモン+エースバーンに勝てるヤケモン+両方の型のポリ2に勝てるヤケモン
考察対象
考察対象は以下のポケモン達である。
またしてもボケモンが混じっているが、ランクバトルの環境の変化を考慮しとりあえず可能性のありそうなものをピックアップしてきた。
1.ヤケモン
2.議論中のヤケモン候補
3.落第生
4.その他
個別紹介
上記のヤケモンたちを最初に示した7つに分類する(威嚇ヤケモン、HBポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン、HDポリ2に勝てるヤケモン、HDポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン、HBポリ2に勝てるヤケモン、エースバーンに勝てるヤケモン、両方の型のポリ2に勝てるヤケモン)。
ポリゴン2の型はもっとも数が多い「トラアタ/放電/冷B/再生@輝石」を想定している。これに対し、「持ち物次第で75%以上のダメージを与えられるヤケモン」または「C特化ポリ2の全攻撃を確3以上に抑えつつ6割以上の乱2にできるヤケモン」を「ポリ2に勝てるヤケモン」と定義。
想定するエースバーンの型は使用率の高い「火炎ボール/とびひざ/不意打ち/ダストシュート/とびはねる、から4つ@珠」とし、この型の「ダイマ非ダイマ両方に勝てるヤケモン」を「エースバーンに勝てるヤケモン」と定義した。
1:いかくヤケモン
2:HBポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン
こだわり必要
※ヤトムは火力に乏しく、Dに振られていると落とせない。
※ガラルヤァイヤーは放電のダメージと追加効果が非常に痛いため非推奨。
3:HDポリ2に勝てるヤケモン
こだわり必要
※ヤリジオンは物理型限定
こだわり不要
※ヤンギラスは馬鹿力、ヤットレイははたき落とすが必要
4:HDポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン
こだわり必要
こだわり不要
5:HBポリ2に勝てるヤケモン
こだわり必要
※ヤリジオンは特殊型限定
こだわり不要
6:エースバーンにまあまあ勝てるヤケモン
7:両方の型のポリ2に勝てるヤケモン
こだわり必要
こだわり不要
※水ウーラオス、ガラルサンダー、パッチラゴンの3匹は受け出し不安定。
※ヤリュウズはHBポリ2に確3だが、相手からも有効打がなく、アイへの怯み等でごり押しできるため一応入れておいた。
選出例
ポリ2とエースバーンは強力だが、こればかりを見て選出するのはもちろん危険。一貫するタイプをケアし、なるべく対応力の高い選出を心掛ける必要がある。
1.威嚇ヤケモン+HBポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン+HDポリ2に勝てるヤケモン
・@なんでもいい+@こだわり眼鏡+@達人の帯など
・@なんでもアリ+@こだわり眼鏡+@こだわり鉢巻など
・@なんでもやk+@こだわり眼鏡+@奇跡の種など
威嚇ヤケ+眼鏡ヤトム+ヤットレイの並びは、対応範囲が広く特におすすめ。ヤットレイが鉢巻であっても輝石を落としてヤトムの一貫を作りやすい。
2.威嚇ヤケモン+HDポリ2&エースバーンに勝てるヤケモン+HBポリ2に勝てるヤケモン
・@なんでもヨシ+@じしゃくなど+@こだわり眼鏡など
3.威嚇ヤケモン+エースバーンにまあまあ勝てるヤケモン+両方の型のポリ2に勝てるヤケモン
・@なんでもやk+@こだわり眼鏡など+@こだわり鉢巻
・@どれでもヨシ+@持ち物自由+@こだわり眼鏡
終わりに
以上はポリ2入りの対処に悩む私がネット上で収集したポリ2入りに対するアイデアをまとめたものである。
最近、11月半ばほどから、ウォッシュヤトムに対する高評価を耳にすることが多くなってきたが、この理由の一端にはポリ2とエースバーン両方にある程度対応できることがあるのではとふと思われた。
他によい選出例やより実戦に即した思考があればぜひ教えていただけるとありがたい。この記事を書いたのも半ば以上それが目的である。
追記
ヤャラドスのB振り
鋼技を搭載したB振りのヤャラドスなら、エースバーンの珠ダイジェットに後投げすることができる。
A-1時の陽気珠ジェットがB252h4ヤャラドスに48.5~57.9%、A-1&B+1時の陽気珠ジェットがB252h4ヤャラドスに32.2~38.6%となるので、珠ジェットに繰り出した後ダイスチル+何かしらの技による追撃で処理可能。
これを利用することでエースバーンに対して余裕のある選出や立ち回りが可能になる可能性あり。
ちなみにヤーマンダやヤンドロスでは同様のことはできない。
A2段階下降とA下降+B上昇とでは後者の方がダメージを軽減する効果が大きい。このためヤーマンダのダイドラグーンではエースバーンからの攻撃を抑え込むことができない。ヤンドロスはB自体はヤャラドスやヤーマンダより上だが、キョダイカキュウの威力が160のためやはりそのまま押し切られてしまう。
ただし、ヤャラドスのB振りはレヒレなどの特殊に対して柔らかくなってしまう他、ポリゴン2のダウンロードを発動させてしまう欠点も存在する。
<おわりあま。
カンムリビギニング用ヤーティ考察
目次
開催まで随時更新予定
カンムリビギニングとは
1.基本ルール
・バドレックス以外のカンムリ図鑑に登録できるポケモンのみ使用可能。
・シングル6→3。レベルは50統一。
・開催期間は2020年11月13日9:00~16日8:59。対戦回数の上限は45回。
2.使用可能ポケモン(最終進化系のみ)
使用可能ヤケモン
1.現ヤケモンおよび解禁された元ヤケモンたちと落第生
ヤケモン
落第生
2.独断と偏見で述べるヤケモン適正
カンムリ雪原で新たに登場した7匹について、ヤケモン化の可能性とカンムリビギニングでの性能を独断と偏見で述べていく。
・ガラルサンダーヤケモン適正〇
火力と範囲は申し分ない。しかし役割対象が現状少なく、強ヤケとの競合もあるため、組み込めるヤーティのサンプルは開拓待ち。
飛行・格闘・地面・炎・悪の優秀な攻撃範囲を持っている。一致飛行でフェアリーの、負けん気のおかげで威嚇飛行の受け出しを許さないため、火力を押し付ける性能は高い。ラキドヒドのような受け回し寄りのパーティにはめっぽう強く出られそう。
またダイマウーラオスに対して加速しながら切り返すことができるため、普通に戦うと結構面倒な対面操作+ウーラオスの並びを相手にするのにも期待が持てる。
しかし繰り出し性能が微妙。役割を持てるのがゴリラ、マッシブーン、カビゴン、ナットレイくらい。ローブシンにはめっぽう強いが、再増加は期待できない。
ヤンダーと種族が被るのも少し問題。このポケモンを最も安定して止められるのが原種ヤンダーであるため、普通にヤーティを組むとガラルサンダーをヤーティに組み込むのは難しい。
ただしカンムリビギニングにおいては飛行に打点を持つラプラスやオムスターが強そうなので、ラプラスに打点のある飛行・オムスターに弱点を突かれない飛行は強力かもしれない。
・ガラルフリーザーヤケモン適正Ⅹ
特性は優秀だが耐性と技範囲に難アリ。ただしカンムリビギニングでは強力か。
特性かちきが優秀で、威嚇持ちと対面させた時のアドバンテージが大きい。悪ゴーストのダイマ技でかちきが発動するのもポイントで、相性的に不利なドラパルトにもダイマックス同士でなら勝つことができる。
半面、技範囲は一致2つとシャドボ、ハイボ、原始と大変手狭になっており、バンギラスや鋼タイプが天敵となる。ガラルサンダーの方は負けん気+一致の飛行技によるフェアリーへの打点の組み合わせによって強力な突破力があるのに対し、こちらは鋼タイプを容易に受け出されてしまう。
役割対象も見当たらない。飛行の耐性は優秀だがそれだけ、といった印象。
総じて性能は高いが、打ち合いや偶発対面時の強さに振り切られており、ヤケモン適正はあまり感じられない。
ただし、カンムリビギニングにおいてはカグヤドラン等の強力な鋼がおらず、バンギラス以外天敵がほとんど存在しないため、技が一貫させやすい。言い換えれば問題を抱える火力耐久のうち、火力の方は解決している。そのため今後役割対象さえ見つかれば活躍の余地は十分にある。
・ガラルファイヤーヤケモン適正△
耐性はなかなか優秀。しかし火力がネック。
鋼・闘等倍の霊半減ということで、ガルドに非常に強い点が魅力。偶発対面限定だが、眼鏡ぎゃくじょう怒りでダイマドラパルトを落とせるので、先発にも置きやすい。
しかし一致の悪飛行の通りがよいとはいえ、技範囲は狭い。ハイボ原始トンボイカサマくらいしか技の選択肢はない。
カンムリビギニングにおいては代表的な役割対象であるゴリラガルドクレセが軒並み不在の上天敵バンギはしっかりいるため、少し動きづらい可能性がある。
フェアリーも減っているが、そもそもガラルファイヤーにとって物理以外のフェアリーはそこまで危険な相手ではないのであまりおいしいレギュレーションではない。
・レジエレキヤケモン適正X
技範囲と耐久と耐性がとにかく微妙。
電気以外の特殊技の選択肢は原始の力とスピードスターの2つのみ、物理の方もダメ押し、アクロバット、のしかかりの3つしかなく地面の後出しを拒否できる技がない。
物理耐久はB252、H4でさえ無振りコケコに劣り、D252、H4に振り切ったとしてもペリッパー以下、耐性は飛行と電気のみ……とヤケモンにするなんてとんでもない性能である。
とはいえ火力はデンジュモク並みであり、Sも最速舞ギャラを抜けるため、火力特化S無振りの型そのものは強い可能性がある。
・レジドラゴヤケモン適正△
火力は高く耐久指数も悪くないが技範囲がダメ。役割対象も現状微妙。
流星群の火力がヤバコイルwwwwww最大火力はヤバコイルやヤラミドロを上回る。耐久指数自体もHPのおかげでそこそこあり、CD振りならBD両面でヤンフィアより硬い。
半面、技範囲がとんでもなく狭い。特殊技は原始の力のみ、物理技はアムハン、炎牙、雷牙があるが、珠を持たせたりヤケクソ振り(ACに振り切ること)ができる耐久ではないため火力に難がある。無振りアムハンでB振りハピナスに4割強。
これまでフェアリーに何もできない竜ヤケとしてはヤザンドラ、ヤャラランガ、鋼に何もできない竜ヤケとしてはヤティ姉妹、ヤラミドロなどがいたが、レジドラゴは彼ら以上に鋼やフェアリーに弱い。
ヤメルゴンと耐性こそ同じだが、炎打点を持たないためヤメルゴンとはまた違った役割範囲を探す必要があろう。
カンムリビギニングにおいては天敵のレヒレがおらず、強力な鋼やフェアリータイプも少ないので活躍できる可能性はある。役割対象が見つかれば……。
・レイスポスヤケモン適正X
さすがにこれはちょっとムリ。やむにやまれぬ事情でもない限りはボーティで使うべき。
・ブリザポスヤケモン適正△
火力、耐久、技範囲、すべて強いが耐性がダメ。チョッキを持たせると役割範囲は広がるが火力が物足りない。
まず技範囲が優秀で、通りのいい一致氷技に10万馬力・インファ・へビボンと交代先への打点としていいものがそろっている。ダイマックス時の技の性能の良さも魅力。
日食ネクロズマ以上の耐久で話題になった通り耐久種族値も優秀で、数値を盾に、物理方面はガブの特化逆鱗程度、特殊方面は非ダイマ臆病サンダーの10万くらい(10万+熱風確定耐え)になら受け出すことができる。特に、今世代から威嚇無効の特性を手に入れたマンムーに役割が持てる点はエラい。
しかし、やはり耐性がないうえに岩・格闘・鋼等のメジャーどころに抜群を突かれてしまう点が痛く、受け出しのできる範囲が狭いのが難点。
チョッキを持たせることによってラプラス・サンダー・キッス等の役割対象を得ることはできるものの、今度は火力面で不安が残る。一致打点は通りがよいとはいえ威力85のつらら落とししかなく特性での火力上昇もシチュエーションが限定されている。
カンムリビギニングにおいても氷が通る相手は多いためそれなりに活躍はできそう。
要注意ポケモンとその処理ルート
役割を持てそうなヤケ:
備考:
マルスケと技範囲のおかげでとにかく場を荒らされやすい。
最安定そうなヤンギもダイドラグーンでAが削られてしまうと珠か帯のダイアイスでないと削り切れない。
ヤンギがいない場合は威嚇でダイマターンを凌ぐ、ボルチェンでマルスケを削る、ダイスチルでBを補強しながら落とす、事前にキョダイコウジン、ダイアイス、ダイロックなどの工夫が必要になりそう。
・ガラルサンダー
役割を持てるヤケ:
備考:
威嚇が効かない格闘はそれだけで結構な脅威。
グロスや諸飛行ヤケでの対面処理は問題なく可能なので、実際はそれほど処理には困らないかもしれない。
・原種サンダー
備考:たまにいる弱保型が厄介。
・マンムー
備考:前作と違い、特性どんかんでいかくを無効化してくるため、ヤャラ後出しでの処理は少し不安定。
・その他要警戒対象
ヤーティ構想
う~む、分からん。
なにが流行るか見当もつかない。
ひとまず、カイリューやガラルファイヤーなどメジャーどころを一括対応できるヤンギラス、ガラルサンダーや相手のギャラドスに強い原種ヤンダー、残りはミミッキュ、テラキオン、マンムー、ガラルヒヒダルマなどの流行りそうなポケモンに対するメタを仕込んでいけばそれなりのヤーティになるのではなかろうか。
ほぼ確定:
上2匹との相性補完:
穴埋め:
厳しそう:
別軸のヤーティならあるいは:
現時点(11月3日)での使用予定ヤーティ(?)↓
A:
B:
結果
A、Bどちらのヤーティもあまり勝てず。改良が必要そう。特にヤキタンザンはカンムリビギニングにおいても役割対象ナシ。
ヤブリアスに有用性を感じた。バンギの岩技や暴風以外のサンダーの技に受け出すことができるほか、グロスにそれほど弱くなく、レジエレキの壁展開を瓦割りで阻害可能。
(11月11日追記)
使用率上位
仲間大会におけるカンムリビギニングルールの使用率上位は以下の通り。
5回ほど参加した仲間大会から使用率上位のものをまとめた。
・30位以内
・10位以内
<おわりあま。
【剣盾ダブル・バトルレジェンド】日向ぼっこボコ☆ザシアンちゃん【最終レート1752・最終83位】
<ゆっくりしていけあま
バトルレジェンド(2020年10月16日9:00~19日8:59開催の公式ダブルバトル大会)の構築記事です。
目次
(※時間がない時は使用構築のみ読めばやk)
使用構築
異教徒の気持ちを知るシリーズその8、バトルレジェンド編。
基本選出は先発リザードン+エルフーン、裏にホルード、ザシアンです。
環境考察
使われそうな禁伝
バトルレジェンドのルールは以下の通り。
1.剣盾登場のポケモン全てを使った6→4のダブルバトル
2.禁止伝説(以下のポケモンたち)はパーティ内に1匹だけ入れられる
3.開催期間は2020年10月16日9:00~19日8:59。対戦回数の上限は45戦。
使用可能な禁止伝説↓
このうち、ザシアン、ザマゼンタ、ムゲンダイナの3匹はダイマックスを行えません。
解禁されている禁伝たち全体の特徴としてはまずザシアンの性能が抜きんでているということ。陽気ASの場合、A実数値222、さらに特性で1.5倍、S実数値220となり、火力は鉢巻ホルード並み、素早さはS+1の最速ギャラ抜きというすさまじい数値を持ちます。技の範囲も鋼妖闘と優秀です。
また、禁伝全体で地面技の通りがよい、という点も特徴として挙げられます。耐性面でザシアンとの差別化を図るのは少々難しいラインナップです。
これらから考えると、ザシアンメタに回るか、あるいはトリルなどの独自の勝ち筋を作るかでもない限り、ザシアンを使わない理由は薄い環境と言えます。
1.禁伝最速かつ安定した超高火力のザシアン
3.トリル始動要員として便利なルナアーラ
4.禁伝最遅のメルメタルと特性ソウルハート(敵味方が倒れるたびにCが上昇する)によって独特の動きが可能なマギアナのトリルエース2匹
5.ダイマックス相手に威力2倍の技を持ち、ザシアンと性能が被らないムゲンダイナ。高速の回復技も使える。
以上の8匹が流行りそうな禁止伝説であると判断しました。
流行りそうなパーティ
<ワシらぢゃ!
バトルレジェンド流行のパーティを考えるうえで参考にしたのは、事前に開催されていた仲間大会の結果です。
ウーラオス解禁直後のヨロイ環境(シーズン8-9)と比較すると「ザシアンの高い使用率」、「リザードンの躍進」、「ゴリランダー、エースバーンの減少」の3つが特徴です。
おそらく、リザードンの使用率増加はザシアンに有利なダイジェット使いだから、逆にエースバーンやゴリランダーは確実に選出されるであろう禁伝達にそれほど有利が取れないため数を減らしたのでしょう。
バトルレジェンドではこの傾向はさらに強まり、ザシアンを中心とした環境になると予測されます。
上述した通りザシアンはきわめて素早く、並みのS操作では抜くことができません。そのため、追い風や天候操作要員がより流行ると見ました。
追い風要員としてはエルフーンの他にファイアロー。
天候エースとしてはウェザーボールでザシアンに有効打を持つフシギバナ、禁伝特攻の地面タイプであるドリュウズ、ガマゲロゲ、巨獣斬半減でダイマさせやすいルンパッパ。および各種の天候を展開できる特性持ち。
そして蒸気器官でザシアンを抜き去るセキタンザン。
事前の仲間大会の上位勢に加えて、流行りそうな非禁伝はこの辺り。ガオガエンは使用率据え置きの便利枠。
構築経緯
+
流行りそうなパーティを分析したところ、強いパーティの条件は「天候パに強く、かつ禁伝特攻である高火力の地面技を打てるパーティ」であることが分かったので、とりあえずこの形を目指すことに。
天候パに強いパーティとして分かりやすいのは「手動天候操作搭載の天候パ」、「トリルパ」の2つですが、トリルパは「これまで使ったことがなく使い勝手がいまいち分からなかったこと」、「下から貼ることによって環境全体の火力増加に影響を受けやすく考察の量が膨大になりそうなこと」から準備が間に合わないと考え、いたずらごころによる手動天候操作を盛り込んだ天候パの方を使うことにしました。
いたずらごころで展開できる天候は晴れと雨の2つですが、セキタンザン入りを相手にする際に追い風が使えた方がありがたいと考え、天候操作要員としてエルフーンを選んだため、自動的に晴れパで行くことが決定。そしてトリルを用いないことから、投入する禁伝はトップメタのザシアンにほぼ決まりです。
晴れエースとしてはヨロギリザードンを選択。
フシギバナなども強力ですが、「ザシアンに強い」こと、「天候への依存度が小さく、トリルパなどエルフーンが連れていけない選出の際でも強力」であることがリザードンの優位性です。原始の力によって晴れミラーが楽になりそうな点も魅力。
この他、ザシアンを使うにあたってはタスキで耐えてきたり、砂下で上から地面技を放ってきたりするドリュウズがきついため、これをリザードン対面で突っ張らせて討ち取るために岩半減実のヨロギもほぼ確定。リザードンはトップメタでもあるので、岩技が打たれる可能性も高く、事故死を避けるためにもヨロギは必要と考えました。
また、イエッサンなどのこの指勢の存在から、禁伝に確実に通る地面技として地震を打ちたいと考えていたため、飛行タイプである点も重要でした。
地面枠には火力の高いタスキホルードを選択。
一般にホルードとドリュウズとを比較したとき、ホルードは火力と技範囲に優位性があり、ドリュウズにはグラスラ等倍と優秀な特性、鋼打点を持つことに優位性があります。特にタスキ枠の地面タイプとしては、砂で簡単にSを補強でき、ダイジェットを使うこともないことからドリュウズに軍配が上がりがちです。
ですがバトルレジェンドにおける地面枠の技構成は、メインウェポンの10万馬力、この指やサイドチェンジが考えられる際に打つ地震、リザードンへの打点となる岩技(よーするに岩雪崩)、守るの4つで確定でありアイへを入れる必要はありません。
さらにホルードは陽気にすることでドリュウズでは不可能な「S+1での最速ドラパルト抜き」と「10万馬力によるザシアン確1」とが両立できるため、こちらを優先することにしました。
残り2枠に必要な要素は対トリル枠、晴れ始動要員。
当初はこれらを兼ね備えるコータスを投入し、さらに穴埋めとして晴れミラーをリザードンのウェザーボールで制すべくカバルドンやバンギラスを投入していたのですが、事前の仲間大会での勝率が伸びず解体。相手にサマヨールやソルガレオが見えたとたんにコータスやカバルドンの選出が強いられ、非トリル選出の際に殴り負けがちなのが難点でした。
このため、バトルレジェンド本番ではキュウコンとイエッサン♂を投入。
トリル展開に対しては、相手のトリル役がソルガレオやブリムオンのような炎技が通るポケモンだった場合はリザードンとキュウコンのW熱風orホルードとの熱風地震や熱風雪崩、ルナアーラやサマヨールのようなイエッサンへの打点が乏しいポケモンでトリルを貼ってくる場合にはイエッサン♂によるトリル封印で対処することを狙いました。
構築はこれで完成。
前4匹を基本選出とし、トリパに対してはエルフーンの代わりにキュウコンやイエッサンを出していきます。
個別紹介(緑字は変更の余地アリ)
ザシアン(剣の王)
持ち物:くちた剣
努力値:いじっぱり (A↑C↓) H84 A252 S172
技:アイアンヘッド(巨獣斬) インファイト 剣の舞 守る
素早さ
S実数値190。最速120族抜き
禁伝枠にはザシアン。ダイマックス相手にも安定してダメージが入るので、相手にうまくダイマックス権を残されてしまっても何とかなる点が魅力。
本構築では基本的に4匹目として後発に控えさせ、リザのキョダイゴクエンやホルードの地震でタスキを潰した後に繰り出していきます。
選出率はほぼ100%。相手が全員硬い地面や水や炎タイプという編成でもない限りは選出していました。
ザシアンを使っていて面白いと感じたのは、相手が鋼等倍以上のポケモンをダイマックスさせてこないこと。特にアシレーヌやバンギラスのダイマックスを牽制できるのは大きく、こちらのリザードンの生存に役立ちました。もちろんダイマを切られても事前にゴクエンが展開できているならほとんどがザシアンかホルードで確1となるためあまり困りません。
使用していくうち、こちらのパーティに対してドラパルトが選出されることが少なく最速の恩恵を感じなかったため、セキタンザンなどへのダメージに期待していじっぱりに変更。副次的な要素として、Sの分の努力値を耐久に回したため、A実数値187(陽気A252)ドリュウズの10万馬力まで確定で耐えることができます。ゴクエンと相性のいい陽気も強いため、この辺りは好み。
インファイトはガオガエンへの打点として投入。剣の舞は威嚇連打への対策として入れましたが、使う機会なし。威嚇持ちがウインディとガエンばかりでこれらを前にザシアンが舞っとる暇がないためです。
ギャラドスが結構いたのでワイルドボルトがどこかの枠に欲しかったなあと思います。
エルフーン
特性:いたずらごころ
持ち物:お花のお香(草火力1.2倍)
努力値:ひかえめ(A↓C↑) HC252 D4
技:追い風 エナジーボール 日本晴れ 神秘の守り
リザードンと共に先発に出し、日本晴れor追い風+ゴクエンで数的有利を取りに行く動きが強力。1ターン目生存できそうなら日本晴れ、長生きできそうになければ追い風を打っていきます。
選出対象は晴れを含む天候パ。トリル以外のパーティにはだいたい選出していました。
他の技は水タイプへの打点となるエナジーボールと、事前の仲間大会でリザードンに欠伸や電磁波を打たれることが多かったためそれを防ぐための神秘の守り。
ただ、神秘の守りについては打っている暇がなかったり、バンギラスなど予想外のところから電磁波が打たれたりとあまり有効に働くところがなかったため、改良の余地があります。
欠点としては相手に打点がないため、放置されると少々困る点。エルフーンが遊んでしまうターンが多かったため、手助けや甘えるなどのリザードンが隣にいなくても使える技が欲しかったかなと思います。
バトルレジェンドやシーズン10を通して、火力があるS操作枠の強さがだんだんと分かってきました。
リザードン(キョダイマックス)
特性:サンパワー
持ち物:ヨロギのみ
努力値:ひかえめ (A↓C↑) H4 CS252
技:熱風 ブラストバーン エアスラッシュ 原始の力
火力
・サンパワーダイロックでD特化コータスに97%~109%
・ダイロックでキョダイリザに91.5~108.5%
・キョダイゴクエン(ブラストバーン)ダイマドリュに103.8~122.2%
耐久
・ドリュの陽気珠ダイロック 79.1~93.5%
ダイマックス枠としてほとんどの試合に選出。
リザードンミラーで確実に勝つために原始の力を投入し、性格をひかえめにしました。
相手がバンドリであれなんであれ、ヨロギとザシアンの圧力を盾に突っ張り、ゴクエンかダイジェットか通りのいい方を打っていきます。後続で手間取りそうな相手をリザードンで強引に突破してしまい、ゴクエンのダメージと合わせて相手全員をホルードやザシアン圏内に押し込むのが狙いです。
引くのはバンギラス+ドラパルトなどのザシアンの通りがきわめてよく、着地もしやすそうな対面の時くらい。リザードンとザシアンの相性補完は結構いいので、割と後投げもしやすめです。
ヨロギの実はドリュやバンギラスの岩技を耐えるために持たせていますが、ソルガレオ、ルナアーラ、リザードン、レシラムなどありとあらゆる対面から岩技が飛んできたため意外と発動機会は多めでした。
ホルード
持ち物:気合のタスキ
努力値:陽気(C↓S↑)AS252 D4
技:地震 10万馬力 岩雪崩 守る
先発リザードンエルフーン、裏にホルードザシアンの4匹がこの構築の基本選出となります。
主に後発に控えさせますが、やセキタンザン入りに対しては先発に投げていました。セキタンザンに対してはタスキを盾に1発入れる狙いですが、意外とこのルールでのセキタンザンは遅い個体も多く、おいかぜ下ではほとんど上を取れていました。
当初はキュウコンと半々の選出率となることを予想していましたが、思ったよりレシラムやムゲンダイナの数が多く、それに伴ってこのポケモンの選出率も上がっていきました。体感の使用率はザシアン>レシラム>ソルガレオ>ムゲンダイナといった感じ。
技はこれで完成です。構築経緯にも述べた通り、このルールにおいてはこれ以外ありえません。
キュウコン
持ち物:命の珠
努力値:臆病 (A↓S↑) H4 CS252
技:熱風 オーバーヒート 守る ソーラービーム
主にトリル入りや、雨パ、ミロカロスなどの硬い水が入ったパーティに対して選出します。イエッサン♂と同様基本選出には絡みませんが、相手がガエンゴリランダーラプラスなどのエルフーンが通らない構築の場合はエルフーンに代わって選出していましたので、選出率はこちらがちょっと高め。
耐久的になんとしてもソルガレオの上を取ってもらわねばならないため最速。ミミッキュに対して熱風+リザのゴクエンの動きを取るためにもリザードンより素早い調整となっています。
イエッサン(オス)
持ち物:オボンのみ
努力値:ひかえめ (A↓C↑) HC252 B4
技:ワイドフォース マジカルフレイム トリックルーム 封印
基本的にサマヨ+イエッサン♀などのガチガチのトリルパに選出。
ソルガレオがいる場合は鉢合わせしてしまうと厳しいため、サマヨールがいてもどうせ2択と割り切ってリザホルードやリザキュウコンを出すこともありました。そのため選出率は低めです。
戦績・反省
1~3日目を通して11勝4敗を繰り返し、33勝12敗でレート1752、最終順位83位でした。
事前の仲間大会を通して確立できたリザエルフホルードザシアンの4匹の基本選出は文句なしに強い並びでした。
サダイジャドリュウズの並びが1位を取ったことからも分かる通り、今大会では地面技の通りがとにかくよく、特にホルードはよく働いてくれました。
イエッサン♂とキュウコンには変更の余地がありますが、対トリルという最低限の仕事は果たせていたため、最終2ケタ順位に残れたのはこれらがうまくハマった結果かなと思います。
ただし後述する通り、反省点も多々。特に大きなものは以下の2点です。
1.ギャラドス入りに弱すぎ
完全にノーマークでしたが、巨獣斬半減のダイジェッターといえば確かにこのポケモンであり、考慮しておくべき存在だったと思います。
技スロットに余裕のあるザシアンに電気技を仕込めばある程度誤魔化せたはずなので、少々基本選出のポケモンたちの考察が甘かったかなという感じです。
2.晴れミラーの対策が不十分
確かに追い風によってフシギバナを軸とした晴れパには強く出られていたものの、リザードン+この指+エルフーンのような並びが相手だと、リザードン同士の殴り合いに負けてしまい、そのままザシアンホルードまで殴り倒されてしまいます。
このようなダイマ枠を徹底的にサポートしてくる並びについてはシーズン10の時点でその存在に気付いていたため、見落としていたのは看過しえないミスでした。
イエッサン♂とキュウコンの枠は本番直前に急に変更したため、煮詰め切れていません。イエッサン♂の枠をピッピなどに変え、トリルへのメタはお先にどうぞで行うなど、晴れミラーへの対策をより厚くした選出パターンを行えるメンツを選ぶべきだったかなあと思います。
キュウコンはトリル対策の他、雨へエルフーンとともに出して天候を取りに行く想定で投入していましたがエルフーンで十分なことも多かったため、こちらも要検討枠。
おわりに
ここまで読んでくれてありがとね☆ ちゅっ(投げキッス)☆
質問や記事の不備はコメント欄やボイッターでどしどしどうぞ☆
ザシアンはLuke氏(底なし沼の底)にお借りしました。本当に強かったです。この場を借りて感謝以外ありえないwwwwwwwwwwww
本番直前に組んだせいで考察全然投下できなかったのスマンな……。
【剣盾ダブルS10】催眠プレイ!~過重を課したセンパツ~【最終レート1793】
テーマ:
「この指とまれやサイドチェンジを対策するぞ!」
三三三三
目次
(時間がない時は使用構築、イオルブダイマ選出の項だけ読めばやk)
使用構築
異教徒の気持ちを知るシリーズその7
テレパシーイオルブ、力持ちホルードなど入手困難な個体が多め。よければ使ってください。
構築経緯
1.構築の始点
シーズン10~11のレギュレーションは、直近のシングルダブル使用率上位のポケモンが使用できなくなるというものでした。
S10-11で禁止のポケモンたち↓
このレギュレーションの特徴は以下の通りです。
・ダイジェッターや天候エースの規制
→全体的なSラインの低下。
・クリアボディ持ちであるドラパルトの規制
→こご風やエレキネットによるS操作がより有効?
・ピッピやバレルなどのこの指、怒りの粉使いが台頭
・ガオガエンの規制
→物理アタッカーが通しやすい?
・ゴリランダーの規制
→草弱点が動きやすくなる?
この中で特に注目すべき点はモロバレルやピッピの台頭です。
これを活かした、先発にこの指+ダイマックスエース(ポリZ、パッチラ、キョダイラプラスなど)、後発に高速おいかぜ使い(アローなど)+タスキ枠(だいたいウーラオス)の4匹の組み合わせはきわめて強力です。
この指で守っている間に1匹、先制での追い風およびダイマの耐久を活かして1度耐えて1匹、次のターンも上から殴ることで1匹、合計3匹の処理という簡単な動きで数的有利を取りながら詰める構築で、モロバレルファイアローの2匹を入れるだけでこの動きを取ることができるため、対策は急務となります。
+++など
この並びに対抗すべく、「高火力の地震を使える鉢巻ホルード」、「ホルードの地震をダイホロウやキョダイテンドウでサポートできるキョダイイオルブ」、「ホルードのSを補えるファイアロー」、「ウーラオスより速い高火力」の4匹を基本選出としたパーティを組むことに決めました。
+++
相手のダイマックスエースをピッピごとホルードの地震で破壊することを狙います。
2.イオルブの基本性能について
(通常の姿)(キョダイマックス時)
タイプは虫・エスパーで弱点が多め。種族値はH60-A45-B110-C80-D120-S90。
耐久はダイマックスすることで珠ウーラオスの特化暗黒強打を耐えるか耐えないか…といったところ。火力はラプラス以下です。
特性はなかなか便利なものがそろっており、特にお見通し、テレパシー(味方の攻撃を受けない)の2つが強力です。
技についてはまずトリックルームと封印を覚えるのが特徴。サイドチェンジ、虫の抵抗、催眠術、手助け、両壁なども使えます。
半面S操作技については、高速移動は対象が自分のみ、スピードスワップを活かすにはSが中途半端と少し癖が強く、前述したトリル、または破壊光線を用いたダイアタックの2つがメインとなります。飛行技は覚えません。
また、キョダイマックスすることでダイサイコが重力を5ターン展開する追加効果を持つキョダイテンドウに変わります。
重力の仕様
・技の命中率が1.666…倍となる。命中60以上の技は命中100。
・飛行タイプおよび特性浮遊のポケモンが接地する。フィールドの影響を受けるようになり、地面技が等倍となる。
・とびはねる、とびひざげり、そらをとぶなどの技が失敗する。
・Gの力(アップリューの専用技)の威力が80→120になる。
・光合成、朝の日差し、月の光の回復量は5割のまま変動なし。
3.構築の変遷その1:課題の洗い出し
重力ホルードの並びを組む時意識したのは、「イオルブ+アロー+ホルード+高速枠+対トリル枠+自由枠(タスキ)」の形を基本とすることです。
また、基本選出の4匹がトリルに弱いため、少なくとも1匹はトリルに強い枠を設けることに決めていました。パーティの枠の都合でトリルに強い裏選出を組むことは難しいため、鈍足や高耐久による殴り勝ちではなく、トリルを阻止することによる対策を狙います。
そうした考えから、シーズン初期は以下の構築を使っていました。
イエッサンの禁止によって猫だましの通りがよくなったことを受けて、対トリル枠として猫だましカメックスを投入。カメックスの猫だましとファイアローの挑発の組み合わせで「この指+トリル」「猫だまし+トリル」のどちらも防ぎ、相手が非トリル選出をしてきた場合でもおいかぜ+潮吹きで圧力を掛けることを想定した並びでした。
ところが順位が上がるにつれて「トリル要員と高速高打点のダイマアタッカーとを並べてくる構築」や「サイドチェンジサマヨール」が増え、猫だましや挑発によるトリル対策では押し負けることが増えてきました。サイドチェンジが考えられる対面では、全体攻撃や強烈な高打点などのいわゆる隣への一貫性のある技が必要となりますが、挑発はこの点がイマイチでした。S10でよく使われていたトリル使いはキュワワー、ブリムオン、サマヨールの3匹ですが、サイドチェンジを考えると挑発は3匹のいずれに対してもあまり有効とはいえません。
またS操作枠としてのアローは、「猫だましを恐れなければならない点」また「追い風を展開する都合で襷の一撃ウーラオスにイオルブが大きく削られてしまう点」の2つが欠点であり、ウーラオスの上からこご風やエレキネットが打てる、第2のS操作枠の必要を強く感じるようになりました。
この他、この構築ではオーロンゲ入りに対して勝率が低い点が気にかかりました。オーロンゲを確1にできるポケモンがおらず、またこちらの耐久が全体的に低いため、怖い顔でSを下げられてワンパンを繰り返されるとダメージレースに負けがちです。
追い風でも上が取れないポケモンたちも苦手としており、アシレーヌセキタンザンなどへの勝率も顕著に低めでした。
これらを総合すると、残り2枠に求められるのは、
・サイドチェンジを踏み越えられる単体性能の高い対トリル要員であること。
・猫だましやタスキウーラオスに強く、S操作ができること。
・オーロンゲ入りに強いこと。
・蒸気器官の発動したセキタンザンの上を取れること(S実数値165以上)。
この4つをある程度満たすこと、となります。
4.構築の変遷その2:残り2枠の選定
第2のS操作枠に求められるものは、まず第一に猫だまし持ちやタスキ一撃ウーラオスへの強さ。そして、イオルブの隣に並べることが多くなることからそれなりの打点です。相手の一撃ウーラオスは1ターンでも動きを止めてしまえばイオルブならダイアタックでS操作ができ、パッチラゴンやホルードなら各種のダイマックス技等で確1が取れますので最悪猫だましでも十分です。
つまり第2のS操作枠に適任なのは、換言すれば「猫だまし持ちが相手にいても何かしらの行動ができ」「ある程度の火力を持ち」「ウーラオスの上からエレキネットやこご風あるいは猫だましを打てる」という3つの要素を満たすポケモンです。
これら3つの条件を満たすポケモンは、2匹のライチュウ、ゲンガー、ユキメノコ、バリコオルの5匹でした。
この5匹の中から、催眠術とトリルが使えて相手のトリル展開に対して誤魔化しの効きそうなゲンガーを選びました。
トリルと催眠はバリコオルも使用可能ですが、最終的にはSの差が決め手になっています。
ゲンガーとバリコオルを比較すると、吹雪を使えることによる攻撃性能や猫だまし使いである点はバリコオルに軍配が上がりますが、「イオルブ側にダイジェットなどのバリコオルのSを補強する手段がなく相手の死に出しに対して無力なこと」「ゲンガーと比べて高打点+トリラーの組み合わせに弱めであること」の2つが気にかかりました。
その点ゲンガーは、抜かれうるランクバトル使用率上位のポケモンがインテレオン、サンダース、ファイアローなど限られており、このうち使用率の最も高いファイアローに対してはこちらもファイアローを投げて追い風合戦をしているであろーことを考えるとこご風によるS操作がより安定して行えます。
ゲンガーを投入した際、最後に必要なポケモンは「S実数値165以上(S種族値98以上)」「オーロンゲ入りに強い」「トリルにもある程度出していける」の3つの条件を満たす駒でした。
ここには最速珠サザンドラがぴったりそれに当てはまっていたので採用。
悪タイプであることからオーロンゲの補助技を受けつけず、流星群で雨エースのキングドラを、ダイアーク(悪の波動)でサマヨールを、ダイアース(大地の力)でセキタンザンを、ダイスチル(ラスターカノン)でオーロンゲやトリル使いのキュワワー、トリルを補佐してくるピッピをもそれぞれ確1で処理でき、しかもイオルブやゲンガーなどとの相性補完も優れていたため申し分ない存在でした。
こうして以下の構築が完成。使用感も悪くなかったため、シーズンが終わるまで使い続けることにしました。
個別紹介(緑字は変更の余地あり)
イオルブ(キョダイマックス)
持ち物:じゃくてんほけん
特性:テレパシー(味方の攻撃を受けない)
努力値:ひかえめ(A↓C↑) H108 C236 S164
実数値:H149-A×-B130-C143-D140-S131
技:サイコショック / 虫のさざめき / シャドーボール / 破壊光線
ダイマックス枠。即死しなさそうな構築に対して先発で繰り出してダイマックスさせ、重力の展開やS操作を行っていきます。
イオルブ自体は火力が低くダイマアタッカーとして運用していくには心もとない数値ですが、重力下のスカーフパッチラゴンや鉢巻ホルード、ダイマックスへの重力催眠は強力であり、この重力を挑発にも高打点にも邪魔されることなく展開できる点が魅力です。
技構成はダイマックスで運用することを前提として、追加効果を重視して選んでいます。
ダイマックスをこちらのホルードの鉢巻地震圏内に押し込みやすくなるダイホロウの元技となるシャドーボール、相手の残数を減らしてから打つことで詰めやすくなるダイアタックのために破壊光線、キョダイテンドウの媒介になるエスパー技(ダイマックス時の火力を重視するなら未来予知も候補)の3つは確定で、残りの1つは一撃ウーラオスやサザンドラへの打点になる虫のさざめきを選びました。イオルブの特化ダイワームは無振りの一撃ウーラオスに対して75%~89%のダメージを入れられるので、ゲンガーのこご風と合わせればウーラオスを落とすことができます。
この他、技の候補としてはトリックルーム、封印、催眠術、サイドチェンジ、虫の抵抗などがありますが、この構築においてイオルブを選出した上でダイマックスさせない状況というのが考えづらかったため、ダイマックス時の性能を優先してこれらの技は見送りました。
持ち物はじゃくてんほけんを持たせています。特性のテレパシーの仕様上、味方からの攻撃はすべて無効化(かげうちなども当然防ぐ)されてしまうため発動は相手依存なのですが、いわなだれ、虫の抵抗、バークアウト、熱風などの全体攻撃がことごとく抜群で入るため、発動機会は想像以上に多めです。特に、イオルブをバークアウトで置物にしてこようとするプランに対応できる点が便利でした。
努力値はどんな対面でもある程度動かせるように、サザンの珠ダイアークを耐えるところまで振り、残りを素早さ→火力の順に回しています。
Sは準速ホルード抜きです。後述するホルードとの兼ね合いから、ダイホロウ→鉢巻地震の動きを行えるように振りました。
ダイマックス率は100%です。
ファイアロー
持ち物:防塵ゴーグル
努力値:ゆうかん(A↑S↓) HA252 D4
実数値:185-146-91-94-90-122(S個体値10)
技:ブレイブバード / オーバーヒート / 追い風 / 挑発
猫だましのなさそうな構築や追い風入りに対して先発で起用し、追い風を展開していきます。
守る持ちが1匹もいない、全体的に低耐久でイオルブ以外の全員がアシレーヌに確1を取られる、相性補完もガタガタ……とこの構築全体があまりにもトリルに弱いため、防塵ゴーグルと挑発で相手のトリル展開をある程度防げるようにしています。とはいえ構築経緯の部分でも述べた通り、挑発は隣に一貫しないためサイドチェンジの裏目があり、アロー自身も上から高打点で確1を取られがちなことから、トリルへの誤魔化しとしてはゲンガーの方が無難でした。
飛行技はウーラオスを確1に押し込むブレイブバードを優先。体力満タンを維持できる暴風も候補でしたが、イオルブのキョダイテンドウはパッチラゴンに重力を残すべくダイマターンの2,3ターン目に打つことも多くかみ合わなかったため見送りました。
最後の技はナットレイへの打点となり、かつフレドラと違って疾風の翼を維持できるオーバーヒートを持たせました。ただし後発に控えるナットレイと先発に出してそのまま落ちるアローが対面することはほぼなく、もし対面しても引かれてしまうためあまりオバヒは押しませんでしたので、ここは変更可。
性格はSの下がる勇敢にしています。これはこちらのサザンドラ、イオルブ、パッチラゴンなどの下から動くためです。
特に重視しているのはこちらのサザンドラとの兼ね合いで、相手がピッピ+トリル使い、こちらがサザンアローの対面の際、「サザンドラのダイスチルでピッピを処理した後アローの挑発をトリラーに打ち込む」という流れができるように調整しました。また、こちらのサザン以外のポケモンとの兼ね合いも考え、相手のこの指に対してダメージ効率がよくなるように準速ホルード抜かれまでSを下げています。
ファイアローは同族との対面時に相手のアローのダイジェット+何かで追い風のできないまま落とされてしまう状況が最悪なため、基本的にはS特化が無難であると考えています。しかし、サザンとの兼ね合いから最速にはできないため、この辺りは割り切ってSの補強はイオルブのダイアタックと自身の追い風に任せて鈍足とし、火力と耐久に振り切りました。
使用率の高さゆえか、ねこだまし以外でも思わぬ方法でおいかぜを打てずに落とされることがあります。たとえばウインディの神速+スカーフ持ちによる追撃など。何か怪しげな気配(胡乱な言い方だが、こればっかりは説明しがたい)がした際は相性補完がそれなりに取れていてかつS操作なしでも動かしやすいパッチラゴンにたびたび引いていました。
ダイマックスはしたことがありません。
ゲンガー(通常ダイマックス)
持ち物:気合のタスキ
努力値:おくびょう(A↓S↑) CS252 D4
実数値:135-×-80-182-96-178
技:シャドーボール / 凍える風 / トリックルーム / 催眠術
2匹目のS操作枠。猫だまし入りやウーラオス入りなどに繰り出していきます。構築に入ってきたのはかなり後の方ですが、結果的にはアローよりも多く選出していました。
S操作技としてこご風とトリルの2つを備えています。
トリルを使う場面は、「相手にトリルを展開されてしまった時」や「相手のおいかぜがどうしても防げない時」です。
後者の例としては、こちらイオルブゲンガー、相手アローの盤面など。どうしてもおいかぜを防げないため、イオルブでアローにダイアタック、ゲンガーでトリルをしてどっちにせよ上を取れるようにします。
とはいえ、トリルは警戒されることも多く(ゲンガーの使用率上位の技はヘド爆、シャドボ、こご風、トリックルームの4つ)、基本的にこちらのトリルは相手のトリル返しに使うものと考え、S操作にはもっぱらこご風を用いるのが無難です。
ゲンガーを使っているとこちら目線ではトリルや追い風が一番苦しい対面にもかかわらず、ゲンガーへ集中砲火や挑発が飛んでくることがたびたびありました。こうしたことを考えると、あまり安易にトリルを打たないことがゲンガーを使う上では大事なのではないか……と思われます。とくにトリックルーム読みトリックルームはリスクが大きいです。
そのほかの技は定番のシャドーボールと、定番のヘド爆を切って催眠術。
重力下の必中催眠はきわめて強力で、ホルードやパッチラゴンの攻撃をダイマックスなしで耐えられるポケモンは限られているため、ダイマックスを眠らせてしまえば勝利に直結するアドバンテージを得ることができます。イオルブとともに先発で繰り出し、1ターン目にこご風+キョダイテンドウ、あとは催眠とシャドーボールとを適宜繰り返しながら相手の4匹目にこご風を打ち込めれば理想的です。
重力下で催眠するのがもちろん理想ですが、タスキの削れたゲンガーと一撃ウーラオスやオーロンゲが対面した場合など不意打ちを躱すために素催眠が強いられる状況が多々ありました。
この他、「この指+トリル」の行動が想定される対面や、「ダイマアタッカーらしきポケモン+トリル」の対面でも素催眠を打つことが多めです。
たとえば相手がピッピやモロバレル+トリル持ちなどの先発で来た際、催眠術でピッピを眠らせることができれば、次のターンタスキによる行動保証を盾に安全にトリル返しを行えます。
サマヨール+アシレーヌやウーラオスなどの対面はサマヨールに催眠術です。トリルが貼られていても6割で止めることができますし、サイドチェンジが選ばれていればよりおいしい展開です。
催眠術によるトリルの妨害は少々不安定ではありますが、順位が上がると「この指持ち+トリラー(複数)+高速高打点+トリルエース」で構成された隙のないトリル入り構築が増え、挑発や猫だましを用いたトリル対策ではどうしても選出択、先発を当ててもサイチェン択となってしまっていました。トリル要員を集中攻撃でパッチラゴンとゲンガー等の組み合わせで叩いて落とそうとすればこの指止まれで妨害、ホルードでは相手の高速高打点(ウーラオスやウオノラゴンなど)に縛られる…といった格好です。
そのため、催眠術が当たる可能性、相手がこちらの先発を読み違える可能性、相手が深読みをしてトリルを打ってこなかったりサイドチェンジを選んでくる可能性なども加味して6割以上の確率で通るなら簡易的なトリル対策としては上等と割り切り催眠を打つことにしました。
+++
一般的にこうした構築は地面技を軽減できるポケモンがおらず、トリルさえ防げればホルードの地震で全員処理することができます。防げれば。
このポケモンにダイマックスを切ったことがないため、キョダイ個体にすべきか通常ダイマ個体にすべきかは諸説。
ホルード
持ち物:こだわり鉢巻
努力値:いじっぱり(A↑C↓) AS252 D4
実数値:160-118-97-×-98-130
技:地震 / 10万馬力 / 電光石火 / いわなだれ
リザードン入りを筆頭に、雨パ以外のほとんどの構築に選出。追い風やこご風を打った後、地面技を押し続けます。
ダメージ効率のことを考えると地震を連打したくはありますが、相手に守る連打などでしのがれた場合味方ばかりが落ちてしまうことにもなりかねないので、イオルブが生き残れそうなとき以外は10万馬力を押していく方が無難です。
技は地面技2種と、イオルブが出せない時のリザードンへの打点兼怯みが期待できる岩雪崩。重力を展開することも考えるとこの時点ですでに技範囲としては十分なため、最後の1つはダイマ時、非ダイマ時の双方で詰めに使えて小回りの利く電光石火を選びました。弱点が突けず火力は微妙ですが、ダイホロウでBが下がったダルマ程度なら落とすことができます。その他候補はかわら割り、かみなりパンチ、ギガインパクトなど。
性格はいじっぱりにしており、地震や岩雪崩でキョダイリザードンを、10万馬力でダイマックステラキオンや耐久に多めに振られたアシレーヌを落とすほどの火力が出ます。ゴリランダーが禁止になったことで地震の通りが格段によくなり、また使用率上位のSラインが全体的に下がったことで上を取りやすくなったためか、シーズン9に比べてホルードの使い勝手は非常によくなりました。
性格についてはパッチラゴンやウオノラゴンを確実に上から叩ける陽気も魅力的で、性格や努力値調整については変更の余地が多分にあります。
陽気の場合は、ASの他、H20 A252 S236(実数値H163 A108 S140)などの調整が候補になります。イオルブがゲンガーのこご風+ダイワームで悪ウーラオスを落としていることからイオルブの性格を臆病にすることは難しく、ダイホロウ+地震の動きをするためにはホルードのSを振り切らずパッチラゴン抜き程度にとどめる必要があるためです。
ちなみにその場合のイオルブの努力値配分はH20 C236 S252(実数値H138 C143 S142)です。AC125前後の珠弱点ダイマ技や火力強化込みの一撃ウーラオスの暗黒強打などはほぼ耐えなくなります。
ダイマックス時の性能もかなりのものですが、鉢巻の打点の方が強力なこと、また耐久の低さゆえにダイマックス同士の殴り合いでは殴り負けがちなことから、このポケモンにダイマックス権を切ることは少なめでした。ダイロックをウォーグルに打ったり、砂を展開してタスキを潰したり、追い風ターンの終わりにダイアタックを打ち込んでS関係を維持したり、地震でこだわったのを解除したり……といった、ここで切れば必勝の詰めの場面でのみダイマします。
パッチラゴン
持ち物:こだわりスカーフ
努力値:ようき(C↓S↑) H4 AS252
実数値:167-152-110-×-90-139
技:電撃くちばし / ドラゴンダイブ / 10万馬力 / 炎の牙
ホルードが苦手としている水タイプを処理したり、こちらの追い風が切れた後の殴り合いで優位を取るために投入。アシレーヌセキタンザン、ラプラス入り、ダイジェット使いをエースとした構築、雨パ、晴れパなど多くの相手に選出します。
目の上のたんこぶであったドリュウズ、ドラパルトが禁止となったことでだいぶ動かしやすくなりました。
準専用技の尻から発射される電撃くちばしが破格の性能で、カントーライチュウやガラガラ、ドサイドンなどの避雷針持ちがいる時はドラゴンダイブ、そうでない時は電撃くちばしを押していくことになります。ドラゴンダイブは重力下で命中がちょうど100となります。
残りの技はほぼダイマックス時専用で、10万馬力はセキタンザンや各種避雷針への打点、炎の牙はナットレイおよび避雷針が裏にいる際のアーマーガアを想定して持たせています。炎の牙についてはあまり使用することがなかったため、ダイマックス時の追加効果が優秀でウーラオスへの打点ともなるつばめ返しも有力な候補です。
性格はほとんど陽気一択と考えています。素で準速S85族(キングドラ)まで抜けている上、スカーフを巻くことでカマスジョーまで抜けるため、どんな相手にも安全に上から電撃くちばしを発射できます。
ダイマックス率は高め。イオルブを選出していない場合は、サザンかパッチラゴンのどちらか有利対面を作れた方にダイマを切っていきます。
サザンドラ
持ち物:命の珠
努力値:おくびょう(A↓S↑) CS252 D4
実数値:167-×-110-177-111-165
技:流星群 / 悪の波動 / ラスターカノン / 大地の力
アシレタンザン、オーロンゲ入りの相手を主に担当。構築経緯のところで述べた通り、オーロンゲに対してはめっぽう強いです。この他、耐性を活かして晴れパ、雨パなどへパッチラゴンと同時選出していったり、ブリムオン+ピッピorモロバレル以外のトリル構築に繰り出していったりします。
仮想敵を考えると、型はほぼこれ以外ありえません。追い風使用時に蒸気器官発動時の準速セキタンザンの上を取れる最速は動かしがたく、オーロンゲへのダイスチルのダメージもギリギリのためC252と持ち物の珠は削れず、技も変更すべき点がありません。
しいて言うなら大地の力をドロポンに変えるくらいですが、セキタンザンにこらえるや守るを押されると大変なことになってしまうことや、追加効果の優秀さから、バンドリが復帰でもしない限りはやはり大地の力の方が便利です。
ダイマックス頻度はパッチラゴンと半々くらい。
選出のパターン
基本的には先発にダイマックス要員+S操作役。
ダイマックス要員には相手の攻撃で即死しなさそうなポケモンを選びます。このパーティではイオルブが最も硬いため、一致ダイジェッターなどのイオルブが勝てそうにない相手がいる時以外はイオルブを選出してダイマックスしていきます。
S操作役は、相手がアロー入りならこちらもアローを、猫だまし持ちやウーラオスが入っているならゲンガーを優先して繰り出していきます。個別紹介の部分でも述べた通り、ゲンガー対面ではこちらのトリル警戒なのか相手がおいかぜやトリルを打ってこないことがたびたびあったため、悩んだ際はゲンガーを優先しています。
いずれの選出においても交代はあまり選択しませんが、アローへの猫だましやゲンガーへの水流連打(体感、先発の連撃ウーラオスはスカーフが多い)など、S操作役の即死が考えられる場合はパッチラゴンの受け出しを行うことがあります。
1.イオルブダイマ選出
先発+or
後発+oror
基本選出です。先発2匹で場を整えつつ鉢巻ホルードを展開し、地震か10万馬力を連打していきます。
この指持ちやサイドチェンジ使いがいたり、全体的に低速で固まっていたり、追い風持ちが不在であったりと、ホルードが通せそうな構築に対してはこの選出です。
具体的にはラプラス、リザードン(晴れ要員なしのもの)、パッチラゴン、ジュラルドンなどがダイマエースに据えられた構築にはこの選出をすることが多めでした。イオルブがだいたいの攻撃を耐えてくれて安定感があることと、正直ホルードが刺さらないパーティがあまりないことから、選出で迷ったらイオルブ、ゲンガー、ホルード、パッチラゴンの4匹を投げていました。
逆にトリル+ウーラオス、ウォーグル入りなどイオルブが何もできずに落ちてしまいそうな構築には下2つの選出を行います。
4匹目はなんとしてもホルードを通したい場合はS操作の可能なゲンガー、相手もおいかぜ入りでS勝負になりそうならパッチラゴン、ドサイドンやナットレイなどパッチラゴンの通りが悪そうなポケモンで固められていた場合や、ウインディアーマーガアトドンなど全体的に固めで地震を選ぶ必要があるが時間がかかりそうな構築の場合には地震無効のサザンドラを選出していきます。
2.サザンドラ先発
先発+or
後発など
オーロンゲ入りの構築に対してはサザンドラが先発です。ダイスチルでオーロンゲを処理し、ゲンガーのこご風連打で上を取り続けながら殴り勝ちを狙います。雨パに対してもダイジェットや追い風をされないようにサザンドラを先発させることが多めです。その場合のS操作枠はアローで、追い風が吹いているうちにすいすい持ちを倒すor数的有利を取って雨エースVSサザンホルードのような状態を作ることを目標にします。
イオルブを選出しない時のダイマックス枠は流動的です。3匹ともダイマックスせずともある程度戦えるため、ダイマを切る対象はサザンドラ、パッチラゴン、ホルードいずれもありえます。有利対面ではダイマックス、不利対面では1発殴って捨てつつ死に出ししたポケモンをダイマックスさせていきます。
3.パッチラゴン先発
先発+or
後発のうち2匹
「アシレーヌ+セキタンザン」、「飛行のダイジェット使い(ウォーグルなど)」に対してはパッチラゴン先発。S操作役は前者に対してはアローを出します。追い風を貼りながらパッチラゴンでアシレを粉砕し、サザンドラでセキタンザンを処理するのが基本です。後者に対しては主にゲンガーを出して、こご風+ダイサンダーで圧力をかけていきます。
サザンドラ先発の選出同様、ダイマックスを誰に切るかは試合の流れ次第です。不利対面を作られてしまったら一発攻撃して削りを入れ、後続のダイマ技でステータスを上げて相手の裏に備えます。
戦績および反省
最高・最終レートは1793、最終順位は550位ほど。
ホルードの火力の一例↓
重力地震ならキョダイリザードンもこの指を無視しながらこの通りデース
— みまもりたち (@AmakaJinsei) 2020年9月29日
次シーズン、イオルブがダブル環境を牛耳るのは間違いありマセーン
#ポケモン剣盾 #NintendoSwitch pic.twitter.com/W08kFo6SB4
「この指or怒りの粉+高火力ダイマックス」の並びに対しての勝率が7割近くなっており、その点については満足のいく構築でした。全体的に性能の高いポケモンのみでそろえられた点もヨシ。
とにかくパッチラゴン、ホルード、ゲンガーの3匹が使いやすいのが魅力で、困ったらこの3匹を出していました。とくにホルードとパッチラゴンの選出率はほぼ100%。
逆にトリルがらみの構築についての勝率は5割未満。特にブリムオンが入っていてイオルブを先発で投げづらい構築※などにはまるで勝てておらず、まだまだ改良の余地がありそうな構築であると感じます。
(※ウーラオスブリムサマヨなど。トリルを止めるためにゲンガーがサマヨに催眠を撃たないといけないので、イオルブが出しづらい。かといってサマヨウーラオスに対してこご風+ダイワームから入ってしまうとゲンガーをトリル後に集中攻撃されそのまま押し切られてしまう)
ゲンガーの投入以降、ファイアローの選出率があまり高くないため、この枠をトリルに強い駒へ変更していくのがまず第一の課題となりそうです。
また、重力、Sダウン、追い風、ダイホロウによるBダウンと考慮すべきことが多く、ミスが増えがちな構築であったことも反省点です。「飛行タイプに重力を展開せず地震を打ってしまう」、「凍える風による相手のS低下を忘れて降参してしまう」などの勝敗に直結するようなミスが5戦に1-2回くらいの頻度で発生しており、対戦へのモチベーションが維持しづらい構築でした。1ターンの思考時間が45秒しかないことを考えると、その方法については未知ですが、なるべく思考時間を減らせるよう構築単位で考えていく必要があるのかもしれません。あるいはうまくなりたい。
おまけ
構築経緯の部分で省略したポケモンについて、「これは強いのでは?」と思ったものだけ記載。
スカーフりんぷんモスノウ
特性りんぷんによって技の追加効果を受けないため、猫だましで怯みません。かつC125からの一致吹雪を持っており打点もよいものがあったため、第2のS操作枠の候補として検討していました。
こんな感じで使用。
最終的に、「イオルブ+こご風しか打たないスカーフモスノウ」の組み合わせでは相手に与える負担が乏しいことに気がついて没。
とはいえ猫だましを受けない高速こご風使いというだけでもかなり使い勝手がよく、ダイジェット使いに対してホルードやアイアントなどの高火力持ちとともに先発に置くとなかなか活躍してくれたため、「スカーフモスノウ+ダイマ+タスキ+何か」のような対面的な並びなら活きるのではないかと思いました。
珠アイアント、ラムアイアント
対オーロンゲ枠として、使用しながらサザンドラとどっちにするか悩んでいました。
最終的に、オーロンゲが入った構築のアタッカーとして妙にインテレオンが多く特殊耐久が欲しかったこと、またロンゲのS操作技として怖い顔を使う個体が多く、ラムのみでは相手に上から殴られてしまいがちになることから見送りました。
並びはこんな感じ
対ロンゲ枠の候補としてはこの他キリキザンなどもおりましたが、雨パやアシレタンザンにより強くしたい意向もあって没に。
<おわりあま。
【剣盾シングルS9】使用ヤーティ(?)反省会【最終レート1725】
目次
(※時間がない時は「4.鉢巻ギャラへ」だけ読めばやk)
シングルダブルの使用率上位ポケモン達)がシーズン10からランクバトル使用不可となることを知り、シーズン9ではこれまで注力してこなかったシングルルールに手をつけた。
結果、「鎧の孤島環境における強いヤーティ」をコンセプトとして潜ったものの最終順位は6000位、最終レート1725で残念ながら満足のいく戦績は残せなかった。
原因は単純に実力の不足や、8月下旬から始めたことによる準備不足など色々あるが、一番は流行していたパーティへの基本選出が確立できていなかったこと、つまり3匹単位で構築を考えるということができていなかったためだろう。
反省は尽きないが、またエースバーンやドラパルトがランクバトルに復帰した時のため、とりあえず現時点での考察を記事として書き残しておくことにした。
何かしらの役に立つことを祈るばかりである。
※S10から使用不可となるポケモン達↓
1.テンプレヤーティ
ヒートヤトム@達人の帯 控えめHC オバヒ/雷/ボルチェン/悪波
ヤャラドス@ゴツゴツメット 意地HA アクテ/エッジ/地震/ウィップ
ヤサイドン@命の珠 意地HA エッジ/地震/馬鹿力/ヘビボン
ヤゲキッス@こだわり眼鏡 控えめHC エアスラ/シャイン/文字/草結び
一撃ヤラオス@こだわり鉢巻 意地HA 暗黒強打/インファ/エッジ/アイへ
ヤッチラゴン@じしゃく 意地HA でんくち/ドラクロ/炎の牙/ロクブラ
構築経緯
ひとまず強いとされるヤーティの並びを使用。使用率上位のポケモン達への処理ルートを積極的に組み込んだ。
ミミッキュやエースバーンに強く出られるゴツメヤャラ+野菜先生をまず投入。
続いて、上2匹では対処の難しいドラパルト、両ウーラオスに対してダイジェットで切り返せるヤゲキッスを投入。眼鏡のおかげで相手のウーラオスやドラパルトがもしいきなりダイマックスしてきてもそのままシャインで落とせたりする。
ドラパルトは後出しが効きづらいため、もう1匹これを処理可能な駒が必要と感じ、一撃ヤーラオスを投入。
最後にトゲキッス対策の火トム、ギャラドスに後投げが効きポリゴン2への打点も備えたヤッチラゴンの2匹を投入して構築が完成した。
反省点
ダイマックスしたポリゴン2が重かった。
ポリゴン2の処理を担うのはヤッチラゴン、一撃ヤーラオスの2匹だが、ダイアタックに受け出しはできないため、有利対面を作られると一気に数的不利を押しつけられてしまう。またこの2匹には、それぞれエースバーン、カバルドンと先発に来やすくかつ不利対面を取ってしまった時のケアが効きづらい天敵があり、先発に置くのにもリスクが生じてしまっていた。
また、後発に来る特殊ドラパルトも厄介。ドラパルトが見えた時、基本的にヤゲキッスは先発に置かれるため、ゴリランダーなりウーラオスなりに削られてしまうとドラパルトにそのままタテられてしまう。そうした場合、構築時の構想ではヤーラオスで対処する予定だったのだがこいつは流星群を耐えないため、相手が突っ張ってきたらそのまま倒されてしまう。
この他、キョダイラプラスも重め。こちらもヤッチラゴンやヒートヤトムで削りつつヤーラオスの暗黒強打で処理し、後続の積みも阻止していく方針だったがCS個体なども多々存在したため不安定だった。
2.チョッキへの逃避
ヒートロトム@木炭 HC オバヒ/雷/ボルチェン/悪波
ギャラドス@ゴツメ HA アクテ/エッジ/地震/ウィップ
ドサイドン@珠 HA エッジ/地震/馬鹿力/ヘビボン
トゲキッス@眼鏡 HC エアスラ/シャイン/文字/草結び
バンギラス@鉢巻 HA うっぷん晴らし/エッジ/冷P/馬鹿力
ナットレイ@突撃チョッキ 勇敢HA ジャイロ/ウィップ/地ならし/はたき落とす
構築経緯
使用感のよかったヤゲキッス、ヤャラドス、野菜先生は残し、対ラプラス、ドラパルト、ポリゴン2を担う枠の再検討を行った。
不意打ちのないHA一撃ヤーラオスは使用したところ、対ドラパやポリ2として期待できない点、また単純に既存の型の劣化となる点の2つが気になったためパーティから外した。バンギラスやドヒドイデ、カバルドンなどが入った受けサイクルに関してはめっぽう強力だったが、それ以外の相手に後投げしづらく、またサブウェポンが活躍する場面もなく、役割論理仕様にしたことに対する恩恵をあまり感じられなかった。代わってダイマックスしたドラパルトやポリゴン2の処理ルートともなりえる鉢巻バンギラスを投入した。技はダイドラグーンを踏み越えられるうっぷん晴らし、カバへの打点となる冷凍パンチを選択。
キョダイラプラスについては対策となりえるヤビゴン、ヤュバルゴがどうしても構築に入れづらかったため、ダイマターンを凌げる突撃チョッキ持ちを検討。泣く泣くヤーティを崩してチョッキナットレイを投入した。
はたき落とす+パワーウィップでダイマターンを枯らしつつ削りを入れ、ダイマキッスなり火トムなりを展開することで、最終的にダイマターン残り1、壁ターン0、S+2or晴れの状態で後続の相手をすることを狙う。
反省点
ギャラドスが重すぎた。
ラプラスは弱保持ちが多く上記の処理ルートで無事処理できたものの、パッチラゴンを抜いた弊害が大きかった。
また、このパーティを使い始めてから順位が大きく上がったのだが、それに伴ってポリ2+エースバーンの並びが数を増やすようになり、ナットレイではエースバーンに対して大きな隙を見せるようになってしまっていた。
3.チョッキ枠の模索
ドラパルト@珠 控えめHC 流星群/シャドボ/雷/文字
ギャラドス@ゴツメ アクテ/エッジ/地震/ウィップ
ドサイドン@帯 エッジ/地震/馬鹿力/ヒートスタンプ
トゲキッス@眼鏡 エアスラ/シャイン/文字/草結び
ガオガエン@鉢巻 HA フレドラ/DDラリアット/インファ/雷P
ジバコイル@チョッキ 控えめHC 雷/ボルチェン/ラスカノ/トライアタック
構築経緯
課題はエースバーンの繰り出しを許さない対ポリ2枠、対ギャラドス枠の2つ。
前者を検討したところ、ジバコイルが該当したためナットレイからこちらに変更した。キッスに結構受け出しが効くのも魅力。
それに伴いゴリランダーに受け出し可能なポケモンがいなくなってしまったため、ある程度ドラパルトと戦えてかつゴリラに強めなガオガエンをバンギラスに代わって投入した。
残る課題はギャラドスと数は減らしたとはいえ実は手薄になっていたドリュウズで、それらに対して強く出られる特殊ドラパルトを起用した。
反省点
チョッキジバコイルではポリゴン2にあまり安定しなかった。雷で麻痺を引くこと前提の処理ルートはさすがに無理がある。ポリ2対面では打ち分けの効くことを活かして裏にアナライズの等倍火力を押しつけていこうと思ったのだがジバコ側に余裕がなく雷を打つことを強いられてしまう対面が多かった。今作ではガオガエンから叩きが没収されてしまったため、これをポリ2の処理ルートとして用いることができずよりポリ2の処理に難が出ている。
また流行のパーティに対しての選出が確立できていなかったことも思ったより勝率が上がらなかった原因である。順位が上がるにつれ、シーズン8でも流行したエースバーンドラパルトポリ2カバルドンの4匹を中心としたパーティが大きく数を増やし(+から2匹みたいな並び)、しかもカバルドンがオボンのみを所持しているために、こうした並びに対して選出の択が発生してしまっていた。
特に困るのは先発に何を選ぶかで、特にエスバドラパカバの3匹には苦しめられた。
たとえば、エースバーン入りにはなるべくギャラドスやドサイドンから入りたいのだが、彼らが特殊ドラパルトやオボンカバルドンと対面するとドラパルトなら無償で1匹突破されてしまい、カバならステロ欠伸ループが成立してしまう。
一方でドラパルトやカバルドンを突破できるキッスを初手に置いた際にエースバーンと対面してしまうと、アイアンヘッド、ダイジェット、ダストシュートなどでキッスかあるいは裏のギャラドサイがやはり無償で落とされてしまう。
ようするに、サイクル構築なのによくいる構築に対してサイクル戦ができていない、対面選出もできないという極めて重大な欠陥が存在した。
4.鉢巻ギャラへ
完成したものがこちらになります。
パッチラゴン@磁石 オバヒ/雷/ボルチェン/悪波
ギャラドス@鉢巻 アクテ/エッジ/ゆきなだれ/ウィップ
ドサイドン@達人の帯 エッジ/地震/馬鹿力/ヒートスタンプ
トゲキッス@眼鏡 エアスラ/シャイン/文字/草結び
バンギラス@珠 勇敢HA うっぷん晴らし/エッジ/大文字/ドロポン
ナットレイ@チョッキ ジャイロ/ウィップ/地ならし/はたき落とす
構築経緯
流行りのパーティ(+から2匹)に対する選出を確立することが課題となった。
この並びに対しては鉢巻ギャラドスがそこそこ刺さるため、まずはそこを固定枠として、ドラパルトに対して後投げが成立するポケモンを探し始めた。物理特殊の両方のドラパルトに後投げから対応するのはさすがに難しかったので、威嚇によって型にある程度アタリをつけることでの対処を考えた。
最終的に、まずギャラで威嚇を撒き相手がクリアボディなら物理型で電気技を持っていないためこちらもギャラで処理、すり抜けなら特殊型・あるいは火力の下がった物理型なので特殊ドラパルトを処理できるポケモンを後投げして対応するという形をとった。ギャラドスに雪雪崩を入れているのはこうした理由からである。そして対特殊ドラパルト枠として、バンギラスを投入した。
そして対ギャラドスを担っていたドラパルトの枠にはポリ2への打点やエースバーンへの性能を重視してパッチラゴンを再度投入。
課題となっていた上記の並びに対しては、ギャラドスを先発にすえ、裏にバンギラスパッチラゴン()を置く選出を基本とした。
なおカバルドンが少々重くなってしまったため、バンギラスを両刀にしてハイドロポンプを持たせている。受け出されてきたカバルドンをこれで削り、パッチラゴンがダイマックスするリスクを減らすことを狙っている。
反省点
う~む、分からん。
正直、改善の余地が見つからない。
具体的に何が辛かったかというとやはりエースバーン、ポリ2、ドラパルト、ギャラドス、カバルドン、ミミッキュなどで固められたパーティであった。命中不安や急所の負け筋を抱える割にはダイマックスを切るタイミング次第でそのまま負けてしまう不安定さがあり、これらの構築に対する勝率がそれほど高くならなかった(だいたい6割弱)。
たとえば、竜舞ギャラに対してパッチラゴンを後投げした際、ダイマックス択となる。相手がダイマックスを切ってくるのであればこちらもダイサンダーで応戦すれば勝てるが、裏のミミッキュやドラパルトに温存してきた場合には当たり前のことだがこちらの裏にいるであろうドサイドンやバンギラスが押し切られて負けてしまう。
一応、両刀バンギラスでカバルドンを削ってパッチラゴンを通すという当初の狙いはそれなりに成功した。しかし、カバルドンを受け出しに使わず先発でステロを撒いてくる動きに対しては、上記の通りミミッキュ、エースバーン、ギャラドス辺りでダイマックス択を押しつけられてしまう局面が多く勝ちきれなかった。
また、「エレキボールエースバーン+ドサイドンに強く、かつ受け出しのしづらいポケモン(など)」の組み合わせなど細かい部分でも負けていた。エースバーンのとんぼ返りから展開されることを警戒してこちらがギャラを突っ張らせるとそのままエレキボールが突き刺さってしまう。
このように、最終的には「不安定なうえにたいして強くもない(しかもヤーティですらない)構築」に落ち着いてしまった感がある。
しいて言うなら、パッチラゴンをドラパルトに変えるべきだったかもしれない。
5.まとめ
シーズン通しての反省として、数の少ない一部の型のラプラスを対策することにこだわりすぎてパーティ全体の力を落としてしまったことがある。
これまで筆者が好成績を残せたパーティの中には霊獣ボルトロスの一部の型やガラルマタドガスへの対策が非常に薄いものなどもあったが、問題となる型の数の少なさゆえにその辺りは割り切っていた。今期はなまじに汎用性のある対ラプラス枠を見つけてしまったためかこのような割り切りができず、完成度の高いヤーティを作ることができなかった。
シーズン10では目の上のたんこぶであったドラパルト、ポリゴン2、エースバーンが消える。強力な威嚇ヤケの削除やラプラスが数を増やしそうな気配が気になるが、よいヤーティの並びが発見できることを信じたい。
USUMフリー マイナーヤケの使用感まとめその3
やる気がなくなってしまったので、その2で終える
目次
USUMフリー マイナーヤケの使用感まとめその2 - みまもりたちの墓場の続き。
目標と指針(再掲)
その1
いままであまり使ってこなかったヤケモンを中心としたヤーティを組む。
その2
中心となるヤケの選出率をなるべく高められるよう適宜修正を加える。
その3
30戦ずつ潜って使用感、勝率をまとめる。
今回メインとするヤケモン↓
メガヤシギバナ、メガヤラクロス、メガヤルタリス、メガヤーマンダ、アローラヤトヤトン、ヤドラン、ヤァイヤー、ヤイリュー、ヤツロイド、化身ヤンドロス
この記事で使用するヤケを黄色い字で表記。
その1で使用したヤケモンは青字で、その2で使用したヤケモンは緑の字で表記する。
使用ヤーティおよび戦績
化身ヤンドロス
1.使用ヤーティ
2.ヤーティ構築時の構想
化身ヤンドロスの役割対象がよく分からなかったため、とりあえず汎用性の高いヤンギヤャラヤットから投入し微調整を進めていくことにした。
グロスカグヤナットレイ等の鋼に対して強いヤケモンとしてヤンダーを投入、さらに霊獣ボルト、相手のZジャラランガを対策する枠としてヤャラランガを選んだ。ヤンダーはヤットレイと優秀な相性補完関係を成し、しかも特性せいでんきによってメガガルーラに対して勝ち筋を生むことができる。またヤャラランガは防音、防塵や音技の存在からヤーティの穴埋めとして優れており、しかも相手に与える選出時の圧力が強い。
ヤンドロスのブルルドランやナットレイ入りへの性能を買って、それらに対しては薄くしてある。
3.ヤーティの使用感
4.戦績
ヤドラン
1.使用ヤーティ
2.ヤーティ構築時の構想
ヤスゴブルルサンプルの原案ともなったグラスフィールドヤーティ()に手を加えた。
ブルルを主軸としたヤーティは一般にグロスに隙を見せやすいが、ヤドランならそれなりに受け出しが安定するしステロも刺さりにくい。
ヤャラランガヤンダーはオニゴーリ、キノガッサ、レヒレ+鋼の並び等ヤスゴブルルドランでは辛くなりそうなところを誤魔化すべく投入した。
3.ヤーティの使用感
4.戦績
USUMフリー マイナーヤケの使用感まとめその2
目次
USUMフリー マイナーヤケの使用感まとめその1 - みまもりたちの墓場の続き。
目標と指針(再掲)
その1
いままであまり使ってこなかったヤケモンを中心としたヤーティを組む。
その2
中心となるヤケの選出率をなるべく高められるよう適宜修正を加える。
その3
30戦ずつ潜って使用感、勝率をまとめる。
今回メインとするヤケモン↓
メガヤシギバナ、メガヤラクロス、メガヤルタリス、メガヤーマンダ、アローラヤトヤトン、ヤァイヤー、ヤイリュー、ヤツロイド
この記事で使用したヤケを黄色い字で表記。その1で使用したヤケモンは青字で表記する。
使用ヤーティおよび戦績
メガヤーマンダ&アローラヤトヤトン
1.使用ヤーティ
:→
ヤーマンダ@メガ石 捨て身/エッジ/地震/大文字
カプ・レヒレ@眼鏡 ハイポン/ムンフォ/波乗り/めざ炎
野菜丼先生@イワZ ストーンエッジ/じしん/ロクブラ/炎P
ヤトヤトン@鉢巻 はたき落とす/ダスト/冷P/炎P
ヤシギバナ@メガ石 リフスト/ヘド爆/じしん/めざ炎
ヤッカグヤ@ゴツメ エアスラ/ヘビボン/文字/めざ氷
ヤーマンダ@メガ石 捨て身/エッジ/地震/からげんき
ヤードラン@眼鏡 ヤバヒ/原始/大地/ラスカノ
野菜丼先生@ジメンZ エッジ/ロクブラ/地震/馬鹿力
2.ヤーティ構築時の構想
こちら↓のヤーティに、USUMでも通用する普遍性(剣盾が発売された今、「普遍性」という言葉を使ってしまっていいのかどうかは疑問ではあるが……)を感じたため、ほぼそのまま持ってきた。
【役割論理】【サンムーンS1】単体性能高い5匹+1ヤーティ【レート2004】 : ヤヤヤブログ
ヤトヤトンはポリ2やゲッコウガの処理に使えてヤーマンダと相性がよい。ヤトヤトンはメジャーなヤケモンに弱く、これを組み込むと弱い選出になりがちだが、ヤーマンダならばヤトヤトンとの同時選出に十分耐えうると判断した。
その他は霊獣ボルト、レヒレへの薄さを誤魔化すためジバコに代わってバナを投入。全体的にテッカグヤに薄めなため、ヤーティ内に炎技持ちを多めに入れてみた。
使っていくうち、カバリザ339の並びの重たさが気になったのでドランを投入して誤魔化すことにした。それにともない山田野菜の型に変更を加える。
ヤーティに変更を加えるにあたってはヤーティ内の誰にZを持たせるかで少々悩まされた。
一般的にZクリスタルはメガ石と並んで有用なアイテムである。1度だけとはいえ通常技の1.8~1.7倍の威力の技を打つことができ、火力強化アイテムとしては抜きんでた性能を持つ。たとえば命の珠持ちが1つのタイプの技で与えたダメージの総量でZのそれを上回るには、単純に計算すると3回以上行動する必要が出てくるがヤーティにおいてそこまでサイクルが回ることはあまりない。つまり、珠や帯は複数タイプの技を強化したいヤケ専用であり、各種のプレートは一部例外を除いてZに劣ると言える。以上のことからZ石について、個人的にはメガ石やこだわりアイテムに次ぐ強力なアイテムだと考えている。
このような事情からヤーティを作るなら必ず誰かに持たせてあげたいアイテムであるし本来誰に持たせるか悩む必要すらないアイテムだが、今回は運悪く野菜丼、ヤトヤトン、ヤッカグヤ、ヤードランといずれもZクリスタルより他のアイテムの方が有用となりがちなヤケモンが集まってしまった。
野菜丼の場合、1.2倍以上の火力補正の馬鹿力でメガガルーラ、同じ火力補正の地震でメガメタグロスを確定で落とすことができるなど、サブウェポンの強化が結構重要なヤケモンであったりする(チョッキがありえないとされたの理由の1つがこれ)。またヤトヤトンの場合も、これを受けに来るのが地面タイプおよびテッカグヤ、マンダ、ギャラ等の飛行タイプなので毒技のZ化はあまり強力ではない。もう一方の悪技にしてもはたき落とすはZワザ化しても火力が低く、噛み砕くの採用は技スぺースの圧迫を招いてしまうためZクリスタルより他のアイテムが優先される。ヤッカグヤはメガメタグロスに役割を持ってもらう都合上眼鏡かゴツメが必携となり(持ち物なし大文字がグロスに6割強しか入らず、かみなりパンチ持ちに押し切られてしまう)、これもZを持つには不向きなヤケモンに属する。ヤードランにしてもガルドやリザXを確1に押し込むためには炎技および大地の力や竜の波動に1.2倍以上の火力補正をかける必要があり、これまたZクリスタルが実はあまり有用ではない。
最終的に一致技の通りのよい野菜丼にZを持たせるに至ったが、これには再考の余地がある。
3.ヤーティの使用感
野菜+カグヤの組み合わせがやはり使いやすい。この2匹を軸に、ポリ2が重ければべトン、数値が欲しければメガ枠のうち片方、アーゴヨンに厚くするならドランといった具合に選出していくことが多かった。
ヤーマンダはヤャラドスと似たような範囲を相手しつつ、ナットレイ、メガバナなどの草タイプ、ヒコウZランドやカミツルギなどヤーティでは相手のしづらい相手にも勝てるのがおいしい。空元気で鬼火や熱湯をボーナスにできるのもあって、ヤャラでは崩しづらいバシャーモ入りのサイクル構築に結構刺さるのも便利。
高い単体性能を持ちつつヤーティの辛いところに勝てるため、ヤーティの穴埋めとしてヤャラヤット等の色々なヤーティに入りうるポテンシャルを感じた。
ヤトヤトンは最メジャーのパーティには出せないが、ランドカビゲンゲッコウガ(その他テテフ、カミツルギなど)のような高打点が特殊に集中する並びに強い点が面白かった。毒手もあいまってはたき落とすの性能がとにかく高く、ポリ2やゲンガーに受け出した後は裏を一点読みせずとも安定してある程度の負担がかけられるのが便利である。
選出対象は主にゲンガー入りや受けループ。
逆に相性でめっぽう有利なはずのガルド入りに対してはガルドの取り巻きにべトンが一方的に弱いことが多くなかなか出せない。厳選に時間のかかったS57ヤトヤトン(S10~S12で使った変わったヤケモン(?)たち - みまもりたちの墓場で使っていたやつ。最遅ガルドの下を取る調整)であったが、ガルド入りには他のヤケモンの方がよいことが多い。
強くランドを呼ぶのでカグヤやヤーマンダとの同時選出がほとんど。前述の毒手のこともあり、ヤーティに入れる際には浮いているゴツメ持ちとともに起用すると使いやすい。はたきが一貫しやすい一方、ダストシュートが一貫する状況でもないかぎり交代先を一撃で落とすような火力はないので、味方もある程度耐久のある駒がよい。ヤトンが輝石や木の実を落とせるので、最大火力より技範囲のあるヤケが望ましいと感じた(カグヤとかヤャラなど)。
仮想敵を考えるとヤトンには鉢巻や珠が欲しいので、それらが余っているパーティなら選択肢としてありえるかなといった性能である。
ヤッカグヤについて、これまでグロスを役割対象に含める場合のヤッカグヤの持ち物は眼鏡かゴツメと考えていたが、やはり可能であればこだわり眼鏡の方が剣舞ランドへの処理が安定するので使い勝手がよい。ゴツメの強みはフェローチェ等から撃たれたとんぼ返りで大きくアドバンテージを稼げる点か。
4.戦績
24勝8敗。そのうちマンダの選出数は17回、勝ち数は13。ヤトヤトンの選出数は13回、勝ち数は11回。
はっけいメガルカリオやこちらのテッカグヤに対して先発のミミッキュでフェアリーZを押してくる相手など、明らかにセオリーを度外視した相手との対戦は除外して計算している。
野菜カグヤ+メガ枠の並びに可能性を感じた。ポリ2対策などの穴埋めに使いやすいヤケを発掘できればヤャラヤット並みに完成度の高い並びが作れる可能性がありそう。……ということに7世代の時点で気が付いていればなあ~。
戦績はヤラクロスヤーティと同じくらい。一通り欠陥のないヤーティを組んだ時の勝率はこのくらいに落ち着くのだろうか。
メガヤルタリス&ヤァイヤー&ヤツロイド
1.使用ヤーティ
(1)
ヤルタリス@メガ石 竜星/ハイボ/めざ岩/文字
ヤァイヤー@ヒコウZ もえつきる/ぼうふう/とんぼ/めざ氷
ギャラドス@ミズZ アクアテール/地震/大文字/氷の牙
ヤットレイ@鉢巻 ウィップ/ジャイロ/はたき落とす/地ならし
ヤンギラス@メガ石 エッジ/かみくだく/ばかぢから/地震
ヤツロイド@眼鏡 ヘドウェ/パワージェム/かみなり/草結び
(2)
上4匹に変更なし
ヤグラージ@メガ石 アクアテール/地震/冷凍パンチ/エッジ
ヤバコイル@眼鏡 かみなり/ラスターカノン/ボルトチェンジ/めざ炎
(3)
上4匹に変更なし
ヤンデヤンデ@ ジャイロ/エッジ/ロクブラ/地震
ヤツロイド@眼鏡 ジェム/ヘドウェ/かみなり/草結び
2.ヤーティ構築時の構想
ヤルタリスについてはシーズン9以降のヤンデヤンデ入りヤーティやZ地震ヤタグロス入り構築の片手間にしか使っていなかったためたたき台を作るのにさえ難航した。
※Z地震ヤタグロスとは
初手グロスでガルドを誘い出してジメンZを叩きこみ、ヤティやヤルタリスを通す新時代の戦術。ヤルタリスが勝てるメガ枠はマンダやリザードン。それらとよく組んでいるポケモンとしてギルガルドがいることに着目し考案した。しかもガオガエンにも勝てる。
←並びはこんな感じ
USUMのS10-13期に何度か使用していたが、あまりに負けすぎてレートが1450を切ったので解散した。
(1)
7世代のヤルタリスの情報はひどく限られていたため、6世代の構築記事からアイデアを拝借した。
【役割論理】役割論理レート2000達成について:トウロ@雨雪東吾のブロマガ - ブロマガ
構築記事の並び(+or)を原案としつつ、ヤルタリスを中心にグロスの相手を任せるヤットヤァイヤー、カバルドンにステロを撒かれると一気に苦しくなるのでミズZギャラ、アーゴヨンやガルド入りに出していくメガヤンギラス、霊獣ボルトの相手ができつつアーゴヨンにも結構勝ててさらにカバを居座らせたうえで出オチさせられそうな眼鏡ヤツロイドの順に投入した。ヤァイヤーは炎枠である他、マンダラティが抜けた分手薄になっていたメガバナへの打点も兼ねている。
(2)
(1)のヤーティを使用していくうち、ヤルタリスの選出率がきわめて低いことに気がつき、役割範囲の被るヤンギラスを解雇した。
裏のメガ枠にはヤルタリスを選出しづらいレヒレ火トムグロス、ゲンガー入り、ルカリオ入りなどに繰り出せるヤグラージを投入。マンダの捨て身を受けられるポケモンが欲しくなったのでヤツロイドをヤバコイルに変更した。
(3)
アーゴヨン入りの構築への勝率が極度に悪いことから再びメンバーチェンジを決意。対アゴ枠にヤンデヤンデを投入した。
ヤンデヤンデは同じくアーゴヨン対策としてよく起用されるメガヤンギラスやヤードランに比べてリザードンに薄くなりがちな点から強力な並びを作りにくいヤケモンであるが、ヤルタリスならその欠点をカバーできる。しかも相性補完としてもなかなか優れている。
残りの枠にはヤバコイルの代わりにリザードンに強そうな見た目をしたヤツロイドをふたたび投入した。
前回使用したヤラクロスヤーティ()を参考に、対ポリ2にヤラクロスではなく眼鏡ヤツロイド、対リザ枠としてドランに代わってヤルタリスといった具合に要素を振り分け、かつヤンデによってミミッキュにもより強く出られるよう編成した。
3.ヤーティの使用感
ヤャラヤットの便利さはヤラクロスヤーティ同様。この2匹はカバ展開を抑制でき、ゲッコウガやミミッキュ、マンムー、カミツルギ、メガメタグロスなどヤーティの弱点とされる諸ボケモンにも弱くないためとにかく選出しやすい。テテフがいてもヤャラヤットでとりあえずやk。
実際の対戦では、困ったらとりあえず先発ギャラ裏ヤットレイ残り1匹で選出していた。
ヤルタリスは前述した通り、格闘メガor炎メガ+鋼タイプの組み合わせに対して強烈に刺さる点が魅力。
一般的にヤーティにおいて対格闘や対炎を担うのはヤャラドスなので、これらとナットレイやエアームドなどのステロが撒けてBが厚いポケモンを組み合わせられると非常に苦しいのだが、ヤルタリスの場合はだいぶ楽になる。
wikiに書かれていることだが、リザードンに対して強いのも高評価。メガ前のノーてんきを利用してソラビに受け出すなどのおしゃれなプレイングも可能(まず成功しないので狙わなくていい)。
またヤーティを組む上でちょくちょく穴になりがちなチャーレム、メガヘラクロス、サザンドラ、ジャラランガなどにも強い点も地味ながら評価できる。
ただし、これらの大半はメガシンカ後の性能である。
ヤルタリスはミミッキュやゲッコウガ等の受けづらいポケモンに殴り負けてしまうため先発に置きづらく、安全な着地が難しい。そのため上記の性能を安定して発揮させるのには少々手を焼く。
総じて、対リザ性能は強力だが、ヤルタリス+何かでヤーティを組むより、ヤンギラスorヤードラン+その他のフェアリーヤケモンで組んだ方が強い並びができてしまいがちであるとの印象をもった。ヤーティ構築にはまた新しいアイデアが必要かと思われる。
というのも、たとえば、ヤルタリスの活躍の望めそうなパーティといえばバシャーモ入り、ミミロップ+鋼、リザードン、マンダガルド、ジャラランガ入りなどだが、最初の2つを除いてはヤンギラスでも十分に対応ができてしまう。
ジャラランガ入りに対してはもちろんヤンギラスではキツいが、ヤルタリスも後出しは厳しいためヤルタリスを入れていたからといって勝率が劇的に上がるわけではない。そのようにヤルタリスの対応範囲が不安定な一方で、ヤンギラスは砂を撒くことでタスキを潰したり、アローラキュウコンの壁展開を妨害したり、数値を活かしてポリゴンZ等に役割を持ったりと対応範囲がきわめて広く、かつメガ前もそれなりの耐久を持つため安定している。
そのため、ヤンギラスがヤーティに入るならそれをメインとする形でヤーティを組んだ方がよく、役割もメガ枠も被るヤルタリスより他の対ジャラランガ枠(レヒレ、ヤャラランガなど)の方が扱いやすくなりがち……ということである。
ただし、さいわいなことにアローラフリーでは過去作産の捨て身タックルチルタリスが使える。これによってヤルタリス自体の性能が底上げされればもっと強力なヤルタリス入りヤーティが組める可能性があり、開拓の余地はおおいにある。
ヤァイヤーは炎飛行の一致技の通りと威力がとにかくよい。また燃えつきるのおかげで、受け出されてきた水タイプや地面タイプを返り討ちにできる。この点はヒートヤトムに似ており、このヤケモンがZヤバヒとめざ氷でやることをZを使わずにできてしまう点が面白い。
ヤットレイとの相性補完にも優れており、この点はグロス入りを相手にする場合に便利だった。
その他のメンバーとの兼ね合いで言うならば、今回はカバルドンにステロを撒かせないためにZギャラドスも投入していたが、ステロを撒かせたくない=ヤァイヤーを選出している、ということで2Z選出が多くなってしまい結果としてヤァイヤーの活躍がしづらくなってしまっていたところがある。ステロを撒かせないのは大事だが、そのせいでヤァイヤーの性能を落としてしまっては本末転倒であるので、Z以外の方法でカバルドンできるヤケモンをヤァイヤーの相方にするのがよさそう。眼鏡水ヤトムとか。
ステロを撒かれると性能がガタ落ちするため少し扱いづらいが、注目すべき点は多い。例えば構築記事をふだんから読みこんでいて、ステロの有無を選出画面から判断できるような人であればうまく扱えるのではなかろうか。
よく言われるヤザYとの比較については下記の通り。
1.ヤァイヤーの強み
・B指数。メガクチートの剣舞ふいうちを耐える。メガルカリオに役割が持てる。
・もえつきるの存在。ガブや襷ランドロスを後出しされても問題ないシチュエーションが生まれる。
・メガ枠を食わず、天候を変えないため使うヤーティを選ばない。
・とんぼ返りを持つため、ミミッキュに怯えず行動できる。
2.ヤザードンYの強み
・炎打点。ヤバヒでカバルドンを処理できる。またポリ2、カビゴンを押し切れる。
・晴れによって水タイプに後投げがきく場合がある。アローラキュウコンの壁貼りも阻止できる。また皇族との連携可能性。
・格闘打点の存在。気合玉でバンギ、ドランを役割破壊したり、気合パンツでドヒドイデのいない受けルを崩すなど。
眼鏡ヤツロイドは火トム、ウルガモス、ジャローダ、ポリゴン2などの役割対象と対面した際の強さが際立つ。通りのよい岩技を一致で打つことができ、鋼枠がテッカグヤ、ドラン、クチートしかいないようなパーティには非常に刺さる(クラゲだけに)。
一時期流行した、「レヒレカグヤポリ2+電気無効枠」の並びに強く出られるのは眼鏡ヤツロイドやヤザYぐらいではないだろうか。
ちなみに草結びはカバルドンを確1にできて面白い技だが、ヤツロイド自身が先発に置きづらくカバとあまり対面しないため打つ機会がなかった。フシギバナや顎への打点となるキネシスが便利かもしれない。
ヤツロイドの先発への置きづらさは、出し負けた際にリスクの大きい相手が多いことに起因する。
ゲッコウガ、ミミッキュ、諸地面タイプ(ステロ撒き)などに弱いヤケモンは出し負けた時に相手に与えるアドバンテージが大きいのでできるだけ先発に置きたくないのだが、ヤツロイドはその条件にキレイに当てはまってしまう(逆にヤシギバナはそれなりに先発に置きやすい)。
4.戦績
3つのヤーティの戦績は以下の通り。
例によって、5匹以下のパーティ、特殊メガグロス、ブレイズキックバシャーモなどの戦術的目的なくセオリーを度外視した構築・プレイングのプレイヤーに対する勝利は除外したうえで集計した。
(1)のヤーティの戦績は22勝8敗。
ヤルタリスの選出数が6回、勝利数5回。ヤァイヤーの選出数9回、勝利数7回。ヤツロイドの選出数12回、勝利数10回。
(2)のヤーティの戦績は21勝9敗。
ヤルタリスの選出数8回、勝利数5回。ヤァイヤーの選出数5回、勝利数4回。
(3)のヤーティの戦績は22勝8敗。
ヤルタリスの選出数12回、勝利数9回。ヤァイヤーの選出数8回、勝利数5回。ヤツロイドの選出数11回、勝利数10回。
いずれのヤーティも勝率は体感ほど低くはなかった。
しかし、ヤルタリスがしっくりくるようなヤーティはついに見つけることができなかったため、不完全燃焼の感がある。化身ヤンド、ヤドラン入りの検討が終わったあと、まだ帰宅不能であれば再びヤルタリスについての考察を深めたいところ。
終わり。