【USUMムーンルール】夢のあまかじライフ【INC使用構築】
目次
1.使用構築
異教徒の気持ちを知るシリーズその2、INC編。
2.構築経緯
https://3ds.pokemon-gl.com/information/9eeda652-d5af-4d12-adc5-9f00a2522eb1
ルールはおおざっぱに言うと以下の通り。
・ダブルバトル
・禁止伝説は2匹まで使用可能
・メガシンカ、ゲンシカイキ、ガリョウテンセイ、ウルトラネクロZの禁止
・対戦数の上限は45戦。それ以上の対戦は行えない
禁伝ダブルに本格的に取り組むのは初めてだったので好きなポケモンを存分に使ってみようと思ったのが始まりです。
そこでお気に入りのポケモンであり、USUMで大幅に強化されたことで対戦面でも見どころ豊富なアマカジ系統全てを採用でき、かつ禁伝2匹、アマカジ系統2匹の選出ができそうなパーティを考え始めました。
アマカジ系統3匹を同時に使うことを決めた時、まず注目したのは3匹のステータスの差。
この時点で種族値的に劣るアマカジには、独自の選出対象を作り出すためにS種族値32を活かして対トリル役を担ってもらうことが半ば決まっていました。
禁伝使用可能ルールにおいてはトリルエースも主に禁伝であり、アマカジはこれらの下を取ることができます。
一方、アマ一族共通の特徴としては
・フェイント、アロマミスト等のダブル向きの技を覚える。
・USUMにおいては教え技でがむしゃら、てだすけが追加され、単体性能、サポート性能が圧倒的強化。
・草タイプ。怒りの粉、キノコの胞子を受けない。
・スイートベール、どんかん、女王の威厳、リーフガード。数々の強力な特性。
・天候操作技はにほんばれのみ
・素早さを変動させる技は覚えない(※失念していたがアマージョはローキックを覚える)。
これらが挙げられます。
タイプの被る3匹を抱える以上サイクル戦は厳しいですが、大きな特徴として3匹ともがむしゃら、手助け、フェイントが使用可能です。
この3つが使えるというのは実に大きく、禁伝×2+アマ×2の理想的選出を考えるにあたって、
・複数体攻撃ができる禁伝とのコンボ。フェイントでワイドガードを突破する。
・Zアマージョ、襷アママイコのがむしゃら+フェイント、禁伝2匹による一人一殺
この二通りのアプローチを可能にしてくれます。
もちろん後者だけを行うのならアマ3を揃える意味はないので、前者をメイン、場合によって後者を狙っていくという形になるわけですが、単体でも戦える性能を持つことでグッと選出しやすくなるのです。
この他、3匹とも草タイプであり、アマカジアママイコはがむしゃらで、アマージョはクサZで、いかりのこな+積みアタッカーの組み合わせを比較的楽に突破できる点も魅力です。トップメタの一角と思われるゼルネアスに強いポケモンが3匹も用意できるわけですから、これはありがたいことです。
この時点で、アマカジには輝石、アママイコには襷を持たせることが決まっており、禁伝かアマージョのどちらかにZを持たせようと考えていました。
高火力の複数体攻撃を行う禁伝の候補はカイオーガ、ゼルネアス、グラードンの3匹。この中でもグラードンの断崖の剣は連発を前提とする構築には不向きのため却下、ゼルネアスはサポートが必須で、理想としていた禁伝×2+アマ×2の選出が行いにくくなる予感がしたため却下し、カイオーガの使用が決まります。
伝説枠に求めるもう一つの役割はS操作。アマカジたちはS操作技を覚えないため、確実に選出するであろう禁伝でカイオーガのSを補う必要があります。
S操作禁伝としてはおいかぜやトリックルームを使える禁伝が候補ですが、トリルはこのパーティにおける最遅がアマカジのS32であり、モロバレル1匹で勝ち筋が絶たれてしまうため却下。おいかぜ禁伝から選びました。
最終的にイベルタルに決まった理由としては、イベルタルの高火力の先制技ががむしゃらとシナジーしそうだったことが挙げられます。ルナアーラ、ネクロズマ等のおいかぜ、トリルを仕掛けてくるであろう禁伝に軒並み強いのも魅力の一つです。
おいかぜ使いとしてはトリルを併用できるルナアーラも有力ですが、相手のZルナアーラやイベルタルが厳しくなる点がネックです。
・引き先を用意してアマージョ、禁伝×2、ガオガエンという形を基本選出とする
・イベルタルの処理は他に任せつつルナZを持たせて同速勝負に持ち込む
これら2つが対策として考えつきましたが、前者はアマカジが出せず、後者は5割のじゃんけんとなり、どちらにせよ夢のアマカジライフの一つの到達点としてあまりにも味気ないと思ったため見送りました。
この他、輝石アマカジ、襷アママイコ、クサZアマージョがゼルネアスに強いことからゼルネアスに弱い禁伝を使いたいという理由や、アマカジが(主にH振りのためのいいサンドバッグとして)役割論理と深く関係するポケモンであるため、同じくヤーティ神と深い関わりを持つイベルタルをぜひ使いたい、アママイコの育成で時間がなくなっていたので育成済みの個体を流用したいといった事情もありました。
最後の1枠は辛い並びに対しての誤魔化し枠ですが、オーガの潮吹きorイベルタルのおいかぜを強引に押し通せるコマを選ぶことにしました。
当時はなぜかルンパッパを非常に警戒していたため、ルンパッパに強くて猫だましの使えるドクロッグがすんなり入ってきた覚えがあります。
3.個別解説
緑字部分は変更の余地アリ。赤字部分は必須。
回線切れが2回、初手降参が2回あったので、対戦記録は41戦のみ取っています。
イベルタル
持ち物:ロゼルのみ(フェアリー半減実)
性格:いじっぱり
実数値:H233-A201-B115-C×-D119-S119
努力値:HA252、D4
技:叩き落とす、ふいうち、おいかぜ、守る
A
・A特化ふいうち→無振りルナアーラ:91%〜107.9% 47%の乱1
・ 〃 →無振りカイオーガ:54.8%〜65.1%
・A特化はたき→無振りテテフ:106.2%〜126.2%
D
・コケコの10万:80.6%〜96.1%
おいかぜ始動役。一般枠4匹がゼルネアスにそこそこ有利が取れるので、だいたい初手に置きます。このポケモンで追い風を展開して眼鏡オーガで潮吹きを連打、フェイントアマージョで先制技、ワイドガード、タスキ、呼び水持ち等に蓋をする動きがこのパーティにおける理想的な勝ちパターンの1つです。
物理型にしたことでよく後投げされるガエンが重くはなりますが、はたきがもし受けられても持ち物を落とせるのはおいしいですし、おいかぜカイオーガが展開できるチャンスでもあったためあまり気になりませんでした。
意地ふいうちはアマカジアママイコのがむしゃらとも相性がよく、意地っ張り以外の個体を用意できなかったが故の選択でしたが上手く機能してくれていたようです。
交代を行えないパーティなので、コケコと対面した際のプレイングが少々難しかったです。隣にアマージョを置いて、イベルタル守る+アマージョクサZ等で処理するのがベターですが、Zワザが打たれないことに賭けておいかぜや叩きを選ぶこともありました。
ロゼルのみはテテフのムンフォを受けた後でも先制技が耐えられるくらいのHPが残るようにと持たせましたが、むしろゼルネアスのマジカルシャインから生き残る用途で使うことの方が多めでした。他に持たせるならば、ルナアーラを確実に落とせる黒い眼鏡、オボンや半回復実、コケコのワイルドボルトを耐えられるようにソクノのみ等が候補です。黒い眼鏡を持たせる場合の調整はワイボル確耐えのH252、A132、B124などでしょうか。
選出数はもちろん41戦中41回。ルナアーラを処理できるポケモンでもあるので、慎重に扱います。
カイオーガ
持ち物:こだわりメガネ
性格:ひかえめ
実数値:H176-A×-B110-C222-D160-S110
努力値:CS252、H4
技:ねっとう、こんげんのはどう、しおふき、かみなり
C
・眼鏡雨しおふき→無振りルンパッパ:42.5%〜50.3%
・ 〃 →HD特化モロバレル:49.3%〜58.3%
・ 〃 → 〃 カミツルギ:104.8%〜122.8%
・眼鏡晴れしおふき→H振りチョッキグラードン: 60.8%〜72.4%
全体技枠。選出数は当然41戦中41回。メガネ込みでグラードンやディアルガ、バレル等の後投げを崩せるため非常に活躍してくれました。
基本的に後続に据えますが、相手が遅いポケモンで固まっている場合(例えばバナのいないグラゼルネ、グラネクロ+oror)などには、ドクロッグやアマージョとともに先発で起用し初手から潮吹きを打っていく立ち回りも可能です。
ねっとうの火力もバカにはできず、アマージョの項で述べるような対面的な動きをする際に役立ちました。
かみなりはオーガミラー用の技ですが、打つことはほぼありません。命中安定で、かつアマカジを殴ってがむしゃらが有効活用できるなみのりなども面白い動きができます。
アマージョ
持ち物:クサZ
性格:いじっぱり
特性:じょおうのいげん
実数値:H148-A154-B118-C×-D118-S124
努力値:AS252、H4
技:パワーウィップ、とびひざげり、フェイント、しねんのずつき
選出数は41戦中34回。
イベルタルを処理しに来た先発の相手のコケコテテフゼルネアス等を迅速に処理できるクサZ持ち。
Zのおかげで火力十分、無振りでもそれなりに耐久力があり、猫だましも防げるためイベルタルとともによく先発で起用しました。
前述したとおり、物理イベルタル、Zアマージョ、眼鏡オーガ、襷アママイコはいずれも対面性能が高く、おいかぜに頼らず一致技を連打して数的有利を取っていくような立ち回りも可能です。
思念の頭突きはドクロッグ対策で採用していますが、出番なし。追い風を展開したターンにカイオーガを安全に繰り出しつつ猫だまし封じを温存できるとんぼ返りなどもアリだったかなと思っています。
フェイントはカイオーガと並べた際の制圧力を重視して採用しましたが、イベルタルと共に先発を担うことが多くまたワイドガードもほぼ打たれませんでした。しかしコケコやカミツルギのようなタスキ持ちを処理するため、意外と切れない技です。
努力値振りはグラードンの上を取るべくASに振り切っていますが、テテフの特化超技耐えまで耐久に振った方が無難でしょう。
アママイコ
持ち物:きあいのタスキ
性格:ようき
特性:スイートベール
実数値:H112-A92-B53-C×-D68-S125 (HBの個体値0)
努力値:AS252、D4
技:てだすけ、がむしゃら、フェイント、くさぶえ
タスキ枠のアママイコ。選出数はパーティ中4位の41戦中22回。
てだすけ、フェイント、タスキのおかげで禁伝2匹の隣に置いておくポケモンとして重宝しました。
アママイコに対してはカイオーガやイベルタルなどの全体攻撃で倒そうとする動きがよく採られたため、がむしゃらフェイントで禁伝に対してよいダメージを入れてくれます。
草タイプであるおかげで怒りの粉を受けないのも魅力の一つ。例えば相手がゼルネアスとモロバレルを並べて来ても、ジオコンターンにアママイコ後投げ、シャインのターンにがむしゃらマイコと動かすことで、余裕を持ってゼルネアスを処理できます。
この時役に立つのが特性のスイートベールで、これは自身と味方が眠らなくなる特性なのですが、おかげでモロバレルが何をしようと安全に動かすことができました。
カイオーガとの組み合わせは言うまでもありませんが、イベ+マイコも高火力の不意打ちによってアママイコへの集中を防げるのでがむしゃらが活かしやすく便利です。例えば、グラ+バナなどのように相手の1匹がアママイコよりも鈍足であればアママイコの後投げも視野に入ってきます。
努力値振りはとにかく上を取りたいので最速。無振り105族と同速です。残りの一つの技は自由枠。
アマカジ
持ち物:しんかのきせき
性格:なまいき
特性:どんかん
実数値:H149-A50-B73-C×-D83-S33 (Sの個体値0)
努力値:H252、B116、D140
技:てだすけ、がむしゃら、フェイント、なやみのタネ
H-D
・C↑2臆病ゼルネアスのマジカルシャインで3割の乱1
防御担当アマカジ。トリックルームをしてきそうなパーティへ選出します。
アママイコ同様にゼルネアスの処理も担うことができます。私はダブルでツンデツンデを使用したことはありませんが、てだすけやフェイントが付いた小型の防塵ゴーグルツンデのような運用の仕方をしていたと言えるでしょうか。
S種族値32というのは難点で、トリル下で使われがちなカビゴン、ツンデといった非禁伝は軒並みアマカジよりSが低く、アマカジによるトリルメタが躱されてしまいます。
このため選出機会はおいかぜと併用してくるような中速トリパ、ドクロッグもアマージョも通りが悪いトリパ、グラゼルネバナのような相手に2匹目のアママイコとして出す(カジマイコ選出はこの1度だけ)などに限られてしまい、残念なことに選出数は41戦中7回とぶっちぎりの最下位となってしまいました。
特性は挑発警戒でどんかんにしていましたが、アママイコ同様全体攻撃に巻き込んで倒そうとする動きがよく見られ挑発はまったくと言っていいほど打たれなかったので、スイートベール推奨です。努力値の配分についても、物理技は炎や飛行技か、いわなだれくらいしか打たれませんでしたから、Dを特化してゼルネアスのジオコンひかえめシャイン確定耐えにするのがよさそうです。
なやみのタネはヌケニンや貯水、乾燥肌の対策ですがこれは自由枠です。
ドクロッグ
持ち物:とつげきチョッキ
性格:いじっぱり
特性:かんそうはだ
実数値:H177-A154-B85-C×-D117-S
努力値:H148、A108、D252
技:ねこだまし、フェイント、どくづき、ドレインパンチ
H-D
・臆病ゼルネアスのムンフォ確3
ねこだまし枠。「相手のパーティ的にどうしても追い風を通したいがコケコ等でイベルタルを処理してきそう」という場合やオーガを止めてくるルンパ対策として選出します。その他、アマカジ、アママイコが通しづらいパーティに対するゼルネ対策要員としても選出しました。
対面性能のアママイコ、雨選出に確実に勝つ(アママイコでも勝てますが、ドクロッグならばより盤石)or何としてもオーガの潮吹きぶっぱを押し通したい時のドクロッグという感じです。
またこの他このポケモンについては技にもよく悩まされました。
格闘技はけたぐりが優先されることも多いですが、カミツルギへの打点を優先してドレパンを持たせています。ただ、このパーティにおいてはディアルガにトリルを貼られる前に処理すべくけたぐりが欲しくなる場面もあり一長一短でした。
毒技についても同じことが言えて、最終的に命中を買ってどくづきを採用しましたが、威嚇をもらった時やコケコを素早く処理したい時などダストシュートの火力が欲しくなる時がありました。
フェイントの枠についても、ルナアーラの特性を削り、ゼルネアスへのトドメに便利なバレットパンチも捨てがたいところ。
処理したい相手がルンパッパ、ゼルネアス、カイオーガ、不利を取る相手がテテフ、クロバットと役割が微妙にアマカジ達と被っています。なので猫だましさえ使えれば割と融通の利く枠です。選出数は41戦中19回で5位。
4.反省点
・カプ・テテフ、コケコが重すぎ。
・アマカジが全然出せない。
大きな欠陥はこの2つ。使用率の高いテテフに対し、型しだいで全員返り討ちというのはやはり不安定でした。
上二つの問題を解決するには、個別解説で上げたような微調整の他、ドクロッグの枠をレンブのみ持ち避雷針アイへトゲデマルのような、どっちのカプにも勝てつつ襷も削れるようなポケモンに変えてしまうといった変更が必要かなあと思っています。
あるいはおいかぜ禁伝+こだわり禁伝の組み合わせに固執するのはやめ、相手のスカーフ持ちは不意打ちで十分縛れていると判断し、オーガをスカーフ、イベルタルをチョッキ等に変えて柔軟に選出を行えるようにするというのもアリだったのかもしれません。
5.戦績
最高レートは1733、その後1勝2敗で最終レートはだいたい1700くらい。
あまざんまいとまでは行かないものの、予想を超えるアママイコの活躍、局所的ながらアマカジの活躍が拝めたため満足しています。ウルトラワープライドやアママイコの厳選と育成には苦労しましたが、期待以上の結果が残せました。
ただ、試運転不足でプレイングが雑だったのは少し後悔しています。アママイコを繰り出すタイミング、おいかぜターンを残したままカイオーガを展開する立ち回りなどにはBVを見返すとミスが目立ちました。
以下はアママイコ、アマカジが活躍したBVです。
・HVNW-WWWW-WWX3-HM7H
・3QVG-WWWW-WWX3-HM8Z
↑アママイコの特性が活きた試合。
・DWXG-WWWW-WWX3-KW5K
↑アマカジが活躍した珍しい試合。
6.おわりに
https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-4C35-A773
今さらアママイコやアマカジを厳選育成する気なんて起きないよ、という皆さんのためにQRパーティを用意しました。
使いやすいようにアマカジをスイートベールにしてD特化、アマージョの技を思念→蜻蛉返りに変更、HPを手助け特化しおふき耐えまで配分しています。
夢のアマカジライフを心ゆくまで堪能しましょう。
WCSのルールがウルトラルールに変更されたためQRパーティはひとまず削除しました。
動かし方の質問や記事の不備の指摘等、これらを匿名で行いたい場合はこちら↓質問箱へどうぞ。
https://peing.net/ja/pnvbegdmeygg8pe
7.追記
INCの使用率ランキングが公表されました。アママイコのページはこちら
世界に一つだけのアママイコ……。
※2020年4月8日 追記
8世代でのアマカジパはこちら↓